メッセージ - 滅ぼされる世界の中から(ヨシュア6章22-25節)
滅ぼされる世界の中から(ヨシュア6章22-25節)
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ヨシュア記を読み進める上で、外す事のできない人物が、遊女ラハブである。
彼女は旧約聖書で登場するのはヨシュア記だけだが、新約では1章から登場し、彼女から王族の子孫が生まれ、さらにはイエスキリストが生まれる。
実に重要な人物であるが、そしてまた、現代の私達にも似通った面がある。
彼女は、弱肉強食のカナン地方の中で、エリコという堅固な都市に住んでいるという点では、周囲より若干先んじていたかもしれないが、決して裕福な家に生まれた訳ではなかった。
先祖代々、補強して来た城壁の中に立て込まれた家に住み、来る日も来る日も、欲望に駆られた好きでもない男達に身売りし、いくばくかの報酬を得ては、家族に持ち帰る、という日々を送っていた。
「将来、遊女になりたい」などと希望する子供などいないし、家族が遊女になって欲しいと思う者もいない。
それでもなぜ彼女は身売りをしなければならなかったか。それは、生きて行かなくてはならなかったからだ。
彼女の仕えて来たカナンの神々は、過酷な要求をするだけで、そんな彼女の生活や生き様を改善してくれるような良さも、力も、全く無かった。
現代の日本も、多くの人達が、色々な形で身売りをしている。
一日に十何時間も、好きでもない欲望にまみれた者達の中で働き、いくばくかの報酬を得、家族に持ち帰る。いや、搾取され尽くして、家を持つどころか、結婚もできないワーキングプアが年々増えている。
日本には、数多くの神々がいるが、その何一つ、生活や生き様を改善してくれるような良さも、力も無い。
ラハブは変わりたくても変わらぬ日々を送る中、力ある唯一の神と、その民の噂を聞き、思いを馳せていた。
その民は力ある神に守られ、神から与えられた律法を有し、その律法は道徳的に優れ、弱者に優しく、そしてその民は最近、川向こうの二人の王を滅ぼし、祝福と力に満たされているというのだ。
自分も、できれば家族も、もうすぐ滅ぼされるこの世界や、過酷な要求ばかりする神々から救い出されたい。
そんなある日、彼女の元に、二人の男が来た。
彼らは今まで出会ったどんな男とも違って分別と秩序があり、彼らこそ、あの民の斥候であると直感した。
主は御目をもって、あまねく全地を見渡し、その心がご自分と全く一つになっている人々に御力をあらわしてくださるのだ。(1歴16:9)
世界の滅びが近づいている、と、ぼんやり認知し、その滅びから救われたい、と思う者は多い。
しかし救われるには、救って下さる主はイエスであるという信仰告白と、決断と、そして、行動が必要である。
ラハブは、神とこの民が必ずエリコを滅ぼすと判断し、身の危険を冒しても斥候の二人をかくまい、「あなたたちの神、主こそ、上は天、下は地に至るまで神であられる」と信仰告白をし、そして、彼女の肉親や連なるすべての者たちの命を、死から救ってください、と、懇願した。(ヨシュア2:9-13)
そして彼女に、救いの条件、すなわち赤いしるしの内にいなさい、という条件が示された。
「家の戸口から外へ出る者があれば、その血はその者自身のこうべに帰する。」(2:19)とある通り、救われる方法を聞いても、その日その時、赤い印の内にいなければ、それで滅んでも、その者自身の責任である。
世の終りの時、7人の御使いが7つのラッパを吹き鳴らす度に災いが降り、第7の御使いがラッパを吹き鳴らす時、人類が積み上げてきた全ての営みは、私達の主・キリストのものとなるのだ。(黙示11:15)
最後のラッパが鳴り渡る時、この世のものは火によって終わり、新しい天地が現れ、築いてきた城壁に頼ってきた者達はその城壁に押しつぶされ、木や草、藁で立てられた家は焼かれ、金銀の器だけが後に残る。
エリコのラハブに似たような日々から、そして、定められている世の滅びから、救われたいだろうか?
救われる方法はただひとつ、力ある神の子イエスキリストこそ主であると信仰によって告白し、決断し、実際にそのように行動することである。
主イエス様が流された血潮の赤いしるしの下に留まって滅びを免れ、新しい天地へといのちを移し、そうしてキリストのいのちを生み出し、栄光の家系へと加えられる皆さんでありますように!