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メッセージ - 語らぬべき時(エステル5:3-8)

語らぬべき時(エステル5:3-8)

カテゴリ : 
礼拝メッセージ説教音声配信 » 講解説教(旧約) » エステル記
執筆 : 
pastor 2013-3-6 22:02

礼拝説教メッセージ音声(音声のみ)
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【概要】

本日の説教では、エステル記5章3節〜8節の場面を通して、エステルの慎み深さと絶妙なタイミング、そして神の御導きの中で信仰者としてどのように行動すべきかを学びます。

【聖書箇所】

・エステル記 5章3節〜8節

・伝道者の書 5章1節〜3節、7節(関連箇所として参照)

【戒めの言葉】

・自らの唇を節制し、焦って不用意な言葉を発しないよう戒めます。

・神の御前では言葉に重みがあり、軽率な発言は霊的危険を招くことを心に留めてください。

【励ましの言葉】

・エステルが示したように、正しい時と場面では謙虚な姿勢で神と人とに向き合うことが大切です。

・焦らず、神の導きとタイミングを信頼することで、必ず救いへの道が開かれると励まされます。

【***詳細***】

本日の箇所であるエステル記5章3節〜8節は、神の御計略の中にある人間の立ち回りや心の持ち方について、多くの示唆を与えてくれます。物語は、エステルが王に呼び出されるという非常に緊迫した状況から始まります。王は「どうしたのだ、王妃エステル。何が欲しいのか。王国の半分でもあなたにやれるのだが」と尋ねます。ここでまず私たちが注目すべきは、王の寛大な言葉と同時にエステルの慎重な態度です。エステルは、王の好意に甘えるのではなく、断固としてイスラエルの救いという使命を果たすために、自らの口を極力制しながらも、タイミングを見極めた上で発言することを選びました。

エステルは、30日間王と直接会わず、断食と祈りに励む中で、神の御導きを求め、また自分の立ち位置とその言葉の重みを深く考えたことが伺えます。彼女の心情や行動を通して伝えられるのは、「焦って不用意に物事を語らず、まずは状況を見極め、神の与えられた時にのみ行動すべきである」という教えです。私たちもまた、日常生活の中で多くの選択を迫られたとき、また上司や大切な人との対話において、エステルのように自らの言葉に慎重になり、まずは相手の状況を尊重する姿勢を持つことが求められます。

エステル記の中で、エステルは王に対していきなり求めを述べるのではなく、まず「もしも王様がお許しになられ、今日私が設ける宴会にハマンとご一緒にお越しください」という一見柔らかい言葉から切り出しました。聖書にも「もしも王様のお許しが得られ、王様がよろしくて私の願いを許し、私の望みを叶えていただけますなら」という言葉が強調されているように、相手の意向やその時の空気を読み、そして適切な言葉を選ぶことの大切さが示されています。これは、私たちが大切な場面で語るべき言葉を熟考し、状況に応じた柔らかい表現と謙虚な態度を保つべきであるという戒めともいえます。

また、伝道者の書に記されている「神の宮へ行く時は、自分の足に気をつけよ。近寄って聞くことは、愚かな者が生贄を捧げるのに勝る。彼らは自分たちが悪を行っていることを知らないからだ」という御言葉は、私たちに何気なく使う言葉や行動が、実は大いに注意深く扱われるべきものであることを説いています。エステルが王前で示した謙虚さは、この御言葉と共鳴しています。つまり、偉大な御業をなすためには、まず自らの言葉に責任を持ち、むやみに語らないという自己制御の精神が必要なのです。

エステルの一見控えめな振る舞いの背後には、真実の信仰と神への従順、さらには民族全体の存亡がかかっているという重大な使命感がありました。彼女はまた、ハマンという敵対者の動向を探るために、あえて宴会に王とハマンだけを招き、その場の空気を観察するという知恵も示しています。この行動は、決して軽率なものではなく、むしろ神の時と導きに身を委ねた慎重なる戦略であり、危機的状況においても冷静さと思慮深さを失わない模範として、私たち信者に大いに学ぶべき点です。

また、エステルがその願いを発する際に用いた言葉、すなわち「もしも王様がよろしければ、」という始まりは、相手に対する敬意と控えめな姿勢の表れです。現代においても、私たちが職場や家庭で大切なことを伝える場面では、まず相手の境遇や心情に配慮し、余計な主張や感情を控えるべきだと示唆されています。たとえば、上司に何かを訴えたい時や、家族との意見交換において、まずは相手の話をよく聴き、相手の心情を理解することが、実りある対話と建設的な解決への第一歩となるでしょう。

さらに、今回の説教で強調したい点は、私たちが言葉を発する際に神への畏敬の念を忘れてはならないということです。人はしばしば、いかに自らの考えを言葉に尽くそうとも、焦りや思い過ごしから無駄な発言をしてしまい、結果として自らを窮地に陥れることがあります。エステルが示したように、智慧ある人は「言葉数を少なくせよ」と忠告される通り、むやみに多くを語らず、必要な時に必要な言葉だけを発するのです。これは、日常生活におけるコミュニケーションはもちろん、霊的生活においても極めて大切な姿勢です。

現代社会において、情報があふれ、誰もが自分の意見を容易に発信できる状況ですが、私たち信者はエステルのように、常に神の御前において謙虚であり、時機を得るまで自らの言葉を慎むべきです。焦って無理に物事を前進させるのではなく、「主の時がある」と信じ、静かに、しかし確固たる信仰と知恵をもって行動することが求められます。そうすることで、神は確実に私たちと共に歩み、時には危機的な状況さえも救いの道へと導いてくださるでしょう。

このエステルの姿勢は、私たちにいくつもの霊的な教訓を残しています。彼女は一見、控えめで遠回しな言い方に見えるかもしれませんが、その裏には深い戦略と信仰の確信が流れていました。王の好意を得るためだけでなく、民族全体の命運を背負っての行動であったため、自らの口を慎み、神の御計らいに身を委ねることが如何に重要であるかが浮き彫りになっています。私たちもまた、日々の生活の中で神の導きを求め、コミュニケーションには十分な注意と謙虚さをもって臨むべきです。

例え仕事や家庭での小さな衝突、あるいは意見の食い違いがあったとしても、すぐに感情的な言葉を発するのではなく、まずは相手の気持ちに寄り添い、神の知恵によって冷静に判断することが信仰者として成熟する鍵です。そして、神が定められた正しい時に、私たちもまた必要な言葉を発する勇気と知恵を受けることでしょう。エステルのように、慎重に、しかし強く、そして謙虚な態度を忘れずに進むならば、どんな難局も乗り越えられると信じています。

この説教を通して、私たち一人ひとりが自らの言葉に責任を持ち、神の御前にあって控えめかつ賢明な判断を下すことの重要性を再認識し、またそれを実践する決意を新たにできるよう、心から祈り申し上げます。どうか皆さんもエステルの模範に習い、日々の生活の中で自らの唇を節制し、神の時を待ち、その導きに従って行動する信仰者となりますように。イエス・キリストのお名前によって、皆さんの家庭、職場、そしてあらゆる場所に神の平安と祝福が豊かに注がれますように、心からお祈りいたします。

【結論】

エステルの慎み深い行動と絶妙なタイミングは、神の御導きのもとに生きる私たちにとって大いなる模範です。私たちもまた、焦らず、謙虚に、そして神を畏れる心を持って日々のコミュニケーションに臨むことで、どんな困難も乗り越え、神の御計らいに沿った素晴らしい未来へと歩みを進めていきましょう。

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