メッセージ - ゲルション族、メラリ族の奉仕(民数記4:21-33)
礼拝説教メッセージ音声:ゲルション族、メラリ族の奉仕(民数記4:21-33):右クリックで保存
今回の箇所では、ゲルション族、メラリ族の奉仕分担について命じられている。
『ゲルションびとの氏族の務として働くことと、運ぶ物とは次のとおりである。すなわち、彼らは幕屋の幕、会見の幕屋およびそのおおいと、その上のじゅごんの皮のおおい、ならびに会見の幕屋の入口のとばりを運び、また庭のあげばり、および幕屋と祭壇のまわりの庭の門の入口のとばりと、そのひも、ならびにそれに用いるすべての器を運ばなければならない。そして彼らはすべてこれらのものについての働きをしなければならない。』(民数記4:24-26)
ゲルション族が運ぶべき幕屋の器具は、幕や覆い、皮などの布製品で、幕屋を覆うもの、折り曲げ可能なものである。
それに対し、メラリ族が運ぶべき幕屋の器具は、立て板や土台などの、幕屋の骨格みをなす部分で、大きく硬いものである。
『彼ら(メラリ族)が会見の幕屋でするすべての務にしたがって、その運ぶ責任のある物は次のとおりである。すなわち、幕屋の枠、その横木、その柱、その座、庭のまわりの柱、その座、その釘、そのひも、またそのすべての器、およびそれに用いるすべてのものである。あなたがたは彼らが運ぶ責任のある器を、その名によって割り当てなければならない。』(民数記4:31)
彼らが取り扱うものは、ケハテ族のような聖なる祭具でなく、板や布など、霊的レベルの低いものを運ぶ奉仕、と思われがちだが、それらが無くては、幕屋は成り立たない。
イエス様も、神殿と神殿の黄金に貴賎の区別をつけているパリサイ人を「愚か」だと叱責している。
『盲目な案内者たちよ。あなたがたは、わざわいである。あなたがたは言う、『神殿をさして誓うなら、そのままでよいが、神殿の黄金をさして誓うなら、果す責任がある』と。愚かな盲目な人たちよ。黄金と、黄金を神聖にする神殿と、どちらが大事なのか。』(マタイ23:16-17)
ゲルション族やメラリ族が運ぶべきものは、出エジプト記26,27章で主が示されている幕屋の寸法を見ると、結構な大きさのものである事が分かる。
幕屋全体を覆う幕は、1.78mx12.5mほどの布を基本構成とし、それを10枚つなぎあわせ、大きな一つの幕としている。さらに、そのような大きさの幕が、合計4層に渡って覆われている。
幕屋の壁は、4.45mx0.66mのアカシヤ材の板が基本的な構成物となり、一枚につき2個の銀の台座によって支えられ、それが南側に20枚、北側に20枚、西側に6枚(幕屋のうしろの二すみに、さらに2枚)ずつ合わされて、建てられる。(出エジプト記26:18-21)
そればかりでなく、外庭の寸法は、およそ22mx44mであるが、その外庭と外界を区切る架け幕、およそ2mほどの感覚で立てられた立板と、それを支える青銅の土台もある。
このように、幕屋全体の器物となると、結構膨大な量となり、それを解体したり運んだり組み立たりするとなると、とても数人でできるものではない。
幕屋から臨在の雲が離れてのぼった時、すなわち、主がその場所から行くようにとのGOサインが出た時、まず、祭司が至聖所と聖所の器物を梱包し、それが終わったら、エルアザルがケハテ族にそれらを運び出すよう指示し、それが終わったら、イタマルがゲルション族に布製品を解体して運び出すよう指示し、それが終わったら、イタマルはメラリ族に骨組みと土台を解体して運び出すよう指示し、そうして、幕屋が荒野を移動する準備が整うのである。
これら全ては、秩序正しく為されなければならない。
神の国の奉仕も同じで、それぞれが身勝手になってはならず、主にあって秩序正しく為されなければならない。