メッセージ - 巨人をも打ち倒す(申命記3:1-11)
礼拝説教メッセージ音声:巨人をも打ち倒す(申命記3:1-11):右クリックで保存
主はシホンに続き、オグの治めるバシャンと戦うように命じられた。
『そしてわれわれは身をめぐらして、バシャンの道を上って行ったが、バシャンの王オグは、われわれを迎え撃とうとして、その民をことごとく率い、出てきてエデレイで戦った。時に主はわたしに言われた、『彼を恐れてはならない。わたしは彼と、そのすべての民と、その地をおまえの手に渡している。おまえはヘシボンに住んでいたアモリびとの王シホンにしたように、彼にするであろう』。』(申命記3:1-2)
今回の敵は、さらに強敵である。
城壁のある町が六十あり、城壁のない町もまた数多くある。
城壁の町がそれだけ多い、という事は、この地方には争いが多くあり、野蛮な性質で戦い慣れしている、という事だ。
もしかしたらイスラエルには、バシャンの国に対する恐れがあったのかもしれない。
しかし主は、恐れるな、と言われた。
四十年前、彼らの親の世代のイスラエルは、城壁の町々や先住民に恐れをなして不信仰に陥り、主に逆らったが、主はその不信仰な世代を荒野で滅ぼし、子の世代の信仰を荒野で徐々に鍛えられた。
そして彼らは、実際に主の命令どおり進んで行き、勝利した。
『こうしてわれわれの神、主はバシャンの王オグと、そのすべての民を、われわれの手に渡されたので、われわれはこれを撃ち殺して、ひとりをも残さなかった。その時、われわれは彼の町々を、ことごとく取った。われわれが取らなかった町は一つもなかった。取った町は六十。アルゴブの全地方であって、バシャンにおけるオグの国である。これらは皆、高い石がきがあり、門があり、貫の木のある堅固な町であった。このほかに石がきのない町は、非常に多かった。』(申命記3:3-5)
これは、実に圧倒的な、そして、あっけない勝利だった。
ヘシュボンやバシャンの平定は、出エジプトから第40年目の、わずか一年以内に行われたはずである。
その一年以内で、このバシャンの戦いだけでも城壁の堅固な町を六十も攻め落としたのだから、戦績としては素晴らし過ぎるものがある。
それが、主が共におられ、主が戦われる時の戦績である。
『バシャンの王オグはレパイムのただひとりの生存者であった。彼の寝台は鉄の寝台であった。これは今なおアンモンびとのラバにあるではないか。これは普通のキュビト尺で、長さ九キュビト、幅四キュビトである。』(申命記3:11)
つまり、長さ4メートル、幅180センチ程である。その大きさから察するに、バシャンの王オグは、3メートルを超す巨体だったのだろう。
親の世代はたじろいだが、しかし今やイスラエルは、主にあって、彼らを打ち負かした。
この巨大な鉄のベッドは、主に信頼し主の御心に叶った戦いをするなら、こんな巨大な敵さえ打ち破る事が出来る、という、自信につながる記念品となった事だろう。
およそ40年前、ヨシュアとカレブは、知っていた。
敵がいかに強大であっても、主が共にいるなら、簡単に打ち破る事が出来る事を。
『ヌンの子ヨシュアとエフネの子カレブは、衣を引き裂き、イスラエルの人々の共同体全体に訴えた。「我々が偵察して来た土地は、とてもすばらしい土地だった。もし、我々が主の御心に適うなら、主は我々をあの土地に導き入れ、あの乳と蜜の流れる土地を与えてくださるであろう。ただ、主に背いてはならない。あなたたちは、そこの住民を恐れてはならない。彼らは我々の餌食にすぎない。彼らを守るものは離れ去り、主が我々と共におられる。彼らを恐れてはならない。」』(民数記14:6-9)
たといヨシュアとカレブのような、見ないでも信じられる信仰の持ち主でなくても、主は徐々に、耐えられるように、信仰を鍛えさせて下さる。
『あなたがたの会った試錬で、世の常でないものはない。神は真実である。あなたがたを耐えられないような試錬に会わせることはないばかりか、試錬と同時に、それに耐えられるように、のがれる道も備えて下さるのである。』(1コリント10:13)
今、皆さんが進むべき未来の前に、勝ち得ていくべき土地の前に、邪魔な巨人が立ちはだかっているだろうか。
もし皆さんが、主の御言葉に聞き従ってその通りに行うなら、相手が人間であれ、霊的存在であれ、何か制度的な問題であれ、主が祝福を約束され、いかに巨大な敵であろうと、主にあってあっけなく勝利できるのだ。
『もしあなたがたがわたしの定めに歩み、わたしの戒めを守って、これを行うならば、わたしはその季節季節に、雨をあなたがたに与えるであろう。地は産物を出し、畑の木々は実を結ぶであろう。・・・あなたがたは敵を追うであろう。彼らは、あなたがたのつるぎに倒れるであろう。あなたがたの五人は百人を追い、百人は万人を追い、あなたがたの敵はつるぎに倒れるであろう。 』(レビ記26:3-8)