メッセージ - モーセが示した十戒の第八、第九戒(申命記5:19-20)
礼拝説教メッセージ音声:モーセが示した十戒の第八、第九戒(申命記5:19-20):右クリックで保存
十戒の第八戒は、『あなたは盗んではならない。』(申命記5:19)である。
盗むとは、勝手に他人の領域に侵犯し、他人の所有物を自分のものとする事であるが、これこそ、サタンの性質である。
神は、私達人間を、神の子として召されたのだから、私達はサタンの性質を帯びてはならない。
サタンは元々、神をたたえる天使であったのに、自分のおるべき所をよしとせず、神の栄光を盗もうとして、神の領域である栄光の座に侵入して来た。
『あなたはさきに心のうちに言った、『わたしは天にのぼり、わたしの王座を高く神の星の上におき、北の果なる集会の山に座し、雲のいただきにのぼり、いと高き者のようになろう』。しかしあなたは陰府に落され、穴の奥底に入れられる。』(イザヤ14:13-14)
このように、自分のおるべき領分を守らず、侵犯し、他人のものを奪うサタンのような者を主はさばき、地の底へと落とす。
『主は、自分たちの地位を守ろうとはせず、そのおるべき所を捨て去った御使たちを、大いなる日のさばきのために、永久にしばりつけたまま、暗やみの中に閉じ込めておかれた。』(ユダ6節)
主のご性質は、盗人や強盗とは真逆である。
『よくよくあなたがたに言っておく。わたしは羊の門である。わたしよりも前にきた人は、みな盗人であり、強盗である。羊は彼らに聞き従わなかった。わたしは門である。わたしをとおってはいる者は救われ、また出入りし、牧草にありつくであろう。盗人が来るのは、盗んだり、殺したり、滅ぼしたりするためにほかならない。わたしがきたのは、羊に命を得させ、豊かに得させるためである。わたしはよい羊飼である。よい羊飼は、羊のために命を捨てる。』(ヨハネ10:7-11)
盗人は、ただ盗んだり、殺したり、滅ぼしたりする。それに対し、主は私達にいのちを得させ、それも、豊かに得るようにさせて下さる。
そしてよき羊飼いであられる主は、私達羊のために、いのちを捨てて下さった。
サタンはいのちを奪い、主は、いのちを与える。
だから私達は、盗むという性質を捨て去るべきである。
十戒の第九戒は、『あなたは隣人について、偽証してはならない。』(申命記5:20)である。
「隣人に」とあるが、それでは隣人ではない人には偽証しても罪にならないのだろうか?
答えは否である。神は真実な御方であり、神の性質に「偽り」なるものは無い。
偽りは、サタンのアイデンティティとも言える性質であり、その性質は私達の内から滅ぼし尽くすべきものだ。
『あなたがたは自分の父、すなわち、悪魔から出てきた者であって、その父の欲望どおりを行おうと思っている。彼は初めから、人殺しであって、真理に立つ者ではない。彼のうちには真理がないからである。彼が偽りを言うとき、いつも自分の本音をはいているのである。彼は偽り者であり、偽りの父であるからだ。』(ヨハネ8:44)
ここは「人が偽りを言うときは、自分にふさわしい話し方をしているのです。なぜなら、彼の父もまたうそつきだからです」とも訳せる。
悪魔の欲望は殺す事であり、偽りがその本性である。
私達は誰に対しても、「偽り」というサタンの性質に染まってはならない。
神は、善人にも悪人にも太陽を上らせ雨を降らせて下さる真実な御方であるが、同じように、神の子とされた私達も、全ての人に対して真実であるべきなのだ。