メッセージ - ヨシュアという人(ヨシュア記1:1-2)

ヨシュアという人(ヨシュア記1:1-2)

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礼拝メッセージ説教音声配信 » 講解説教(旧約) » ヨシュア記
執筆 : 
pastor 2014-5-20 18:28

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聖書は、神が人を救うための全容が記された書物である。

最初の人アダムは、エデンの園で神の命令に背き、そうして人には罪と死が入り、滅ぶ存在となってしまった。
神は人類を救うために、一人の人・アブラハムを選び、神の基準である「律法」をモーセを通して与え、アブラハムの子孫であるイスラエルが、それを守り行う事により、全人類に主の栄光を伝えさせるため、彼らを約束の地・カナンへと導き入れようとした。
以上が、創世記から申命記までのいわゆる「モーセ五書」の内容であり、約束の地へ入る直前、モーセの死の場面でその内容が終わった。
続くヨシュア記以降は、イスラエル民族が入る約束の地で、主と共にいかに歩んだか、という歴史が記されており、ヨシュア記以降エステル記に至るまでの聖書は、「歴史書」という区分で分けられている。

その、歴史書の始まりであるヨシュア記は、モーセの死と、モーセの後継者・ヨシュアへに対する主の命令で始まる。
『主のしもべモーセが死んだ後、主はモーセの従者、ヌンの子ヨシュアに言われた、「わたしのしもべモーセは死んだ。それゆえ、今あなたと、このすべての民とは、共に立って、このヨルダンを渡り、わたしがイスラエルの人々に与える地に行きなさい。』(ヨシュア記1:1-2)

ヨシュアは、モーセ五書の中でも何度か登場したが、彼のそれまでの歩みは、まさに、信仰の歩みだった。
ヨシュア記の学びを始める前に、まず、彼の人となりを見ておきたい。

ヨシュアは、モーセの「従者(シャーラス:アテンド、ミニスター)」であり、いつもモーセの近くに仕え、従っていた。

彼が聖書で最初に登場するのは、イスラエルが出エジプトして間もない頃、レフィディムにて、アマレクが戦いを仕掛けて来た時だった。(出エジプト記17章)
その時、モーセの従者だったヨシュアは、前線に出て戦い、モーセは背後で彼らを祝福し、その結果、イスラエルは勝利をおさめた。
ヨシュアは、モーセが丘の上に立ち、主に執り成して祈るその姿を見て、安心して戦う事が出来た。ヨシュア達が肉体で格闘したように、祝福の祈りもまた、重要な格闘なのである。

その次に彼が登場するのは、主が契約の石板をモーセに授けるために、モーセひとりを山へ呼び出された場面である。(出エジプト記24:13)
モーセは四十日四十夜、山で主とともにおり、降りて来なかった。
イスラエルの民は、モーセがあまりに山で手間取るので待ちきれなくなり、アロンとフルも民を正しく導く事ができず、金の子牛を作って早速主に背いてしまったが、ただ一人、ヨシュアだけは、民から離れた場所で、モーセが降りてくるのを忠実に待っていた。(出エジプト記32:17)
またヨシュアは、モーセが会見の幕屋から帰った後でも、幕屋から離れずにいた。(出エジプト記33:11)

このように、彼はいつもモーセから離れず、主の幕屋から離れず、モーセが戦いに行けといえば行き、待てと言われれば、他の誰よりも待った。

主が、長老たち七十人にも霊を分与した時、長老として登録された人達のうち二人は集うべき場に集っていなかったのに、その二人にも主の霊が注がれて預言した。
『若い時からモーセの従者であったヌンの子ヨシュアは答えて言った、「わが主、モーセよ、彼らをさし止めてください」。モーセは彼に言った、「あなたは、わたしのためを思って、ねたみを起しているのか。主の民がみな預言者となり、主がその霊を彼らに与えられることは、願わしいことだ」。』(民数記11:28-29)
ヨシュアが「止めさせて下さい」と願ったのは、指示に不忠実だった長老達にさえ、預言の霊が与えられた事を、不服に思ったからかもしれない。
しかし、約束の地に入る事が出来たのは、預言が与えられた指示に不忠実な長老達ではなく、預言は与えられずとも、いつでも指示に忠実に従ってきたヨシュアのほうであった。

そして、民数記13章では、ヨシュアはイスラエル各部族の代表である十二人の斥候のうちの一人として、約束の地を探ってくるという、大役が任される事となる。
ヨシュアは元々、ホセアという名だったが、この時、モーセは彼に「ヨシュア」という新しい名を付けた。
ホセアの名前は「救い」という意味、ヨシュアは「主は救い」という意味である。
そして、ヨシュアは、ギリシヤ語読みでは「イエス」、あの、イエスキリストと同じ名である。
ヨシュアの親が「ホセア」と名付けたのは、自分で自分を「救う」者になって欲しいと願ったのかもしれないが、モーセは、主こそ救いの拠り所であるとして、ヨシュアと名づけて、斥候の任務に遣わしたのかもしれない。

そして実際ヨシュアとカレブは、カナン人は強くその町は堅固であるのを見たにもかかわらず、その信仰は衰えず、かえってその良き地を得たいと考え、主が救って下さるなら必ず勝利できる、だから是非、攻め上りましょう、と、皆に進言した。
しかし、他の十人の斥候は、その土地について悪い噂を言い広め、その「臆病」がイスラエル全体に伝染してしまい、結局、イスラエルはのその不信仰の故に、荒野での四十年の放浪が、確定してしまった。
この四十年の間、あの時不信仰にならった世代は、ヨシュアとカレブ以外は全員死に絶え、その世代では、ただ、ヨシュアとカレブだけが生きて約束の地に入る事が許された。

モーセ五書の中心人物であり、律法の代表的存在とも言えるモーセは、多くの実績と功労を残したのに、たった一つの過ちを犯したが故に、主の約束された安息の地には、入れなかった。
一つでも過ちを犯してしまうと、どんなに功績を残しても、安息には入れない。
その事は、律法の性質をよく表している。

律法は、たった一つの違反を犯しても、律法の全体を犯したと、みなされてしまう。(ヤコブ2:10)
そして律法の致命的欠陥は、単に「人には違反がある」という事を示すだけで、いのちを与える事ができない、という点である。(ガラテヤ2:21, 3:21)
『いったい、律法の行いによる者は、皆のろいの下にある。「律法の書に書いてあるいっさいのことを守らず、これを行わない者は、皆のろわれる」と書いてあるからである。そこで、律法によっては、神のみまえに義とされる者はひとりもないことが、明らかである。なぜなら、「信仰による義人は生きる」からである。』(ガラテヤ3:10-11)

モーセは、約束の地の手前までは導く事は出来ても、約束の地そのものへ人々を導き入れる事は、できなかった。
人々を約束の地へと導き入れるのは、モーセではなく、ヨシュアである。
この事は、イエス・キリスト(ヨシュア)と、旧約律法(モーセ)との関係を、よくあらわしている。

『律法は、信仰によって義とされるために、わたしたちをキリストに連れて行く養育掛となったのである。』(ガラテヤ3:24)
律法は、イエス・キリストへと導く事はできても、実際に安息の地へは入れない。律法は、キリストへと連れて行く養育係に過ぎないのだ。
私達を真の約束の地、すなわち天の御国へと導き入れる事ができるは、モーセに示される律法ではなく、ヨシュアに示されるイエスキリストである。

ヨシュア記は、勝利に満ちているが、同時に、少しでも不信仰に陥ったり、滅ぼしつくすべきものを滅ぼさないのなら、いかに、ヨシュアの軍団の中にいようとも、すぐに負けてしまうという法則が相変わらず存在する事も、忘れてはならない。
私達はただ、イエスキリストを信じる信仰によって、世に勝利し、死をいのちで飲み込み、サタンに勝利して、神の安息に入る事が出来るのだ。

『もしヨシュアが彼らを休ませていたとすれば、神はあとになって、ほかの日のことについて語られたはずはない。こういうわけで、安息日の休みが、神の民のためにまだ残されているのである。なぜなら、神の安息にはいった者は、神がみわざをやめて休まれたように、自分もわざを休んだからである。したがって、わたしたちは、この安息にはいるように努力しようではないか。そうでないと、同じような不従順の悪例にならって、落ちて行く者が出るかもしれない。』(ヘブル4:8-11)

ヨシュア記のヨシュアが勝ち取ったカナンの地は、真の安息の地ではない。
真の安息の地は天であり、それは私達・信じる者達に残されているのだ。
だから私達は、その安息に入るために、この地上の歩みを、キリストにあって強く雄々しく、信じて、大胆に歩もうではないか。

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