メッセージ - 神に誓願を立てる時は(伝道者の書5:4-7)
礼拝説教メッセージ音声(音声のみ)
神に誓願を立てる時は(伝道者の書5:4-7):右クリックで保存
【概要】
伝道者の書5章4-7節に基づき、神への誓いと約束を果たすことの重要性について語る説教。
【聖書箇所】
伝道者の書5章4-7節
【戒めの言葉】
神に誓願を立てたら、それを果たすのを遅らせてはならない。神は愚かな者を喜ばないからだ。
【励ましの言葉】
神と人の前で正直に告白し、約束を果たす人を主は義と認めてくださる。
【悔い改めの促しの言葉】
もし主の前に果たすべきことがあるなら、速やかに果たすべきである。
【***詳細***】
今日の箇所は伝道者の書5章4-7節です。ここでは特に、神の前に誓願を立てる時はそれをしっかりと果たすべきだと教えられています。
「神に誓願を立てるときには、それを果たすのを遅らせてはならない。神は愚かな者を喜ばないからだ。誓ったことは果たせ。誓って果たさないよりは、誓わない方がよい。」
聖書には素晴らしい誓いを立て、それを果たすことで信仰を成就した人々がいます。例えばアブラハムは、ソドムの王に対して「天地の創造者である神にかけて誓う」と言い、分捕り品を一切受け取らないと宣言しました。これにより、自分を豊かにしたのは世俗の王ではなく神であることを明確に示しました。
一方で、愚かな誓いをして周囲に迷惑をかけた例もあります。ペテロはイエスを知らないと誓いましたが、すぐに鶏の鳴く声を聞いて自分の過ちを悟りました。サウル王も兵士たちに不適切な断食の誓いをさせ、戦いの勝利を妨げてしまいました。
イエスは「誓ってはならない」と教えましたが、これは軽々しく誓うことを戒めたものです。むしろ重要なのは、神と人の前で約束したことを確実に果たすことです。
使徒行伝5章のアナニアとサッピラの話は、神と教会を欺くことの危険性を示しています。彼らは財産の一部を隠し持ったまま全てを捧げたと偽り、その場で命を落としました。これは初代教会に大きな衝撃を与え、神を欺くことの恐ろしさを教えました。
「あなたの口があなたに罪を犯させないようにせよ。死者の前で、あれは過失だと言ってはならない。」
私たちは時に、自分の約束や誓いを「過失だった」「そういう意味ではなかった」などと言い訳しがちです。しかし神の前ではそのような言い逃れは通用しません。神は私たちの心の奥底まで見通しておられるのです。
ヨシュア記7章のアカンの罪の物語も、隠し事の危険性を教えています。アカンは神への違反を隠し持ち続けたことで、最終的に家族もろとも滅ぼされてしまいました。
大切なのは、自分の罪や誤りに気づいたら、速やかに神と人の前に出て正直に告白することです。ルカの福音書18章に登場する、「神様、罪人の私を憐れんでください」と祈った取税人のように、謙虚に自分の罪を認める人を神は義と認めてくださいます。
もし私たちが何かを隠し持ち続けるなら、それは次第に私たちを孤立させ、神との交わりや兄弟姉妹との交わりを損なわせてしまいます。しかし、正直に告白し、悔い改めるなら、神は赦し、祝福の窓を開いてくださるのです。
【結論】
神と人の前での誓いや約束は軽々しく行うべきではありませんが、一度立てた誓いは必ず果たすべきです。また、罪や過ちに気づいたら速やかに告白し、悔い改めましょう。そうすることで、神との豊かな交わりと祝福に生きることができるのです。