メッセージ - 結婚できない人や貧しい人はただ虚しいだけなのか(伝道者の書9:9-12)
結婚できない人や貧しい人はただ虚しいだけなのか(伝道者の書9:9-12)
- カテゴリ :
- 礼拝メッセージ説教音声配信 » 講解説教(旧約) » 伝道者の書
- 執筆 :
- pastor 2014-8-30 11:31
礼拝説教メッセージ音声(音声のみ)
結婚できない人や貧しい人はただ虚しいだけなのか(伝道者の書9:9-12):右クリックで保存
【概要】
伝道者の書9章9-12節を基に、人生の意味と神の愛について語る説教。
【聖書箇所】
伝道者の書9章9-12節
【励ましの言葉】
主を愛し、主の戒めを守る人は、神に愛され、豊かな人生を送ることができます。
【戒めの言葉】
この世の価値観や自分の力に頼るのではなく、神の国とその義を第一に求めましょう。
【***詳細***】
今日の箇所は伝道者の書9章9節から12節です。水曜日の昼礼拝では伝道者の書を1章から順に学んでいます。
「日の下であなたに与えられたむなしい一生の間に、あなたの愛する妻と生活を楽しむがよい。それが生きている間に日の下であなたがする労苦による。あなたの受ける分であるあなたの手元にあるなすべきことは、皆、自分の力でしなさい。あなたが行こうとしている黄泉には、働きも企ても知識も知恵もないからだ。」(伝道者の書9:9-10)
伝道者の書は聖書の中でも特異な書物です。「むなしい」という言葉が最も多く使われており、旧約聖書全体で「むなしい」という言葉が使われる回数よりも、この伝道者の書だけで使われる回数の方が多いのです。なぜ聖書の一部である伝道者の書にこれほど「むなしい」という言葉があるのでしょうか。それは、著者であるソロモンが神から離れ、人間の知恵を追求した結果だと考えられます。
ソロモンは人類史上最も知恵があり、IQの高い人物でした。しかし、神から離れて知恵や力を追求した結果、すべてが「むなしい」という結論に至ったのです。これは世の中の哲学や仏教の思想とも似ています。すべてのものは無常で、移り変わり、同じところに行き着くという考え方です。
しかし、キリストにある者の人生は全く異なります。聖書の他の箇所は希望に満ち、愛に満ち、喜びに満ちています。信仰者が目指すべきは、ソロモンのようなむなしさではなく、神の国です。
「日の下であなたに与えられたむなしい一生の間に、あなたの愛する妻と生活を楽しむがよい。」(伝道者の書9:9)
ソロモンは人生の楽しみを妻との生活に見出していますが、実際には700人の妃と300人の側室、合計1000人もの妻を持っていました。その結果、彼は「女は死よりも苦々しい」と告白しています(伝道者の書7:26)。これは神から離れた生き方の結果です。
私たちクリスチャンは、エペソ人への手紙に記されている夫婦関係の模範を目指すべきです。「妻たちよ。主に従うように、自分の夫に従いなさい。」(エペソ5:22)「夫たちよ。キリストが教会を愛し、教会のためにご自分を献げられたように、あなたがたも、自分の妻を愛しなさい。」(エペソ5:25)
「あなたの手元にあるなすべきことは、皆、自分の力でしなさい。」(伝道者の書9:10)
ソロモンは自分の力で物事を成し遂げることを勧めていますが、信仰者である私たちは違います。自分の力ではなく、イエス・キリストの知恵と力に頼るべきです。ある姉妹は、この箇所を次のように読み替えました。「あなたの手元にあるなすべきことは、イエス様の知恵と力でしなさい。あなたが行こうとしているところは、死も涙も痛みも傷も何一つない神の国の中にあるからです。」
私たちがなすべきことは、自分の力ではなく、イエス様に委ねることです。イエス様が羊飼いとなって私たちを導いてくださいます。たとえ死の陰の谷を歩むようなことがあっても、私たちには恐れる必要はありません。
「私は再び日の下を見たが、競争は足の速い人のものではなく、戦いは勇者のものではなく、またパンは賢い人のものではなく、富は悟りのある人のものではなく、愛顧は知識のある人のものでもないことがわかった。」(伝道者の書9:11)
ソロモンはすべてのことを時と機会のせいにしていますが、信仰者である私たちは違います。戦いは主のものであり、パンは主から与えられ、富も主のものです。すべてはイエス・キリストのものなのです。
私たちは神の国とその義をまず第一に求めるべきです。「だから、神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのものはすべて与えられます。」(マタイ6:33)
主に愛される人とは、イエス・キリストを愛し、その戒めを守る人です。「わたしの戒めを保ち、それを守る人は、わたしを愛する人です。わたしを愛する人は、わたしの父に愛され、わたしもその人を愛し、わたし自身を彼に現します。」(ヨハネ14:21)
【結論】
私たちは、ソロモンのような罠に陥ることなく、世の価値観ではなく神の価値観に従って生きるべきです。すべての不条理を御言葉によって塗り替え、幸いと命へと人生を変えられていく者となりましょう。神の国とその義を第一に求め、イエス・キリストに愛され、導かれる人生を歩んでいきましょう。