メッセージ - 第二の士師エフデ、第三の士師シャムガル(士師記3:12-31)
礼拝説教メッセージ音声:第二の士師エフデ、第三の士師シャムガル(士師記3:12-31):右クリックで保存
『イスラエルの人々はまた主の前に悪をおこなった。すなわち彼らが主の前に悪をおこなったので、主はモアブの王エグロンを強めて、イスラエルに敵対させられた。エグロンはアンモンおよびアマレクの人々を集め、きてイスラエルを撃ち、しゅろの町を占領した。こうしてイスラエルの人々は十八年の間モアブの王エグロンに仕えた。しかしイスラエルの人々が主に呼ばわったとき、主は彼らのために、ひとりの救助者を起された。すなわちベニヤミンびと、ゲラの子、左ききのエホデである。』(士師記3:12-15)
前回は、最初の士師(さばきつかさ)、ユダ族のオテニエルの活躍を見たが、彼がイスラエルを救う前、イスラエルは主に対する反逆の故に、八年間、異邦人に蹂躙される生活を送り、彼が現れてからは、四十年の平和が訪れた。
しかし彼が死んだ後、イスラエルはすぐにまた主の前に悪を行い、今度は、十八年という期間異邦人に蹂躙された。
逆に言えば、十八年もの長い間、イスラエルは主に叫び求めなかった、という事であろう。
主に早く叫んで助けを求めれば良いものを、自分はまだ頑張れると思ったのか、主に助けを求めるという事を中々しない「変な忍耐強さ」の人がいる。
そのような人は、苦しむ期間は長い。
ようやく彼らが主に叫び求めた所、主は、ベニヤミン族で左ききのエフデをさばきつかさとし、イスラエルに助けを使わして下さった。
エフデは、モアブの王にみつぎをささげる時、王に秘密の話があると言って近づき、王とふたりきりになった所で、忍ばせていた剣で刺し貫き、殺害する事に成功した。
彼は無事に敵地から戻るや、イスラエルを蜂起させ、モアブに攻め寄せて一万人の屈強なモアブ人を打ち取るという大成果を上げた。
エフデがこのように用いられたのは、主によるものであり(15節)、そもそも、モアブの王を強くさせてイスラエルを悩まし、彼らが主に叫び求めるようにしたのも、主による。(12節)
そしてエフデが無事帰還し、敵をイスラエルの手に渡されたのも、ひとえに、主によるものであった。(28節)
『こうしてモアブはその日イスラエルの手に服し、国は八十年のあいだ太平であった。』(士師記3:30)
八十年もの平和の期間、それは、士師記の時代の中で最も長い平和の期間である。
それだけの間、イスラエルは主に従順だったのであろう。
『エホデの後、アナテの子シャムガルが起り、牛のむちをもってペリシテびと六百人を殺した。この人もまたイスラエルを救った。』(士師記3:31)
31節には、第三のさばきつかさ・アナテの子シャムガルについての、短い記述がある。
彼がどこの部族で、彼が現れるまでにイスラエルは何年、不従順の期間を過ごし、その後、何年平和であったのかは記されていないが、彼は剣などの武器を使わず、牛のむちという日常生活の道具を用いて、六百人ものペリシテ人を殺したからには、主は、ものすごい戦闘力を彼に与えたのだろう。
このように主は、次から次へと不従順に陥るイスラエルに、次から次へと救いを送って下さった。
本来なら、とうの昔に滅ぼされてしかるべき所を、彼らが立ち返る度に、主は何度も、彼らを憐れんで下さった。
仏の顔は三度まで、であろうが、主は人の罪に従ってあしらう事をせず、不義によって報いられない。
天が地よりもはるかに高いように、主は、主を恐れる人に対して豊かな憐れみによって赦して下さるのだ。(詩篇103:10-11)
本当に驚くばかりの恵みである。