メッセージ - ソドム滅亡前夜のロト周辺の人間模様(創世記19:12-22)
ソドム滅亡前夜のロト周辺の人間模様(創世記19:12-22)
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主は、ソドムの悪行を訴える叫びがその通りかどうかを確認するため、御使い達を人の姿で遣わしたが、この町は、狂気の沙汰とも言える悪行でもって彼らを迎え、もはや、彼らには弁解の余地は無くなった。
そこで御使い達は、この町で唯一、かろうじての義人の心を保っていたロトに言う。自分達は実はこの町を滅ぼす為に主から遣わされている、ついては近親の人がいるなら連れ出して逃げるように、と。
主がこの場所を滅ぼされる事は、確定した。そして残された時は、少ない。
ロトはその事を聞くと、まずは、婿たちの所に行って告げた。『「立ってこの所から出なさい。主がこの町を滅ぼされます」。しかしそれはむこたちには戯むれごとに思えた。』(創世記19:14)
夜、もう休もうとしている所を、突然訪問され、主の裁きが降るから今すぐ逃げなさい、と言われても、冗談のように思うのは当然かもしれない。しかし、主の時は盗人のように来る事をイエス様は予め警告している。
その日その時はいつかは誰にも分からないが、必ずその「いつか」が来る事は、日頃から伝えるべきだ。
ロトは、普段から義について説いて来たであろうが、それを普段から聞き流していたような者達は、いざ本当に裁きの日が来た時、どんな真剣な表情で警告をしても、戯れ事のように思い、決して動かない。
この世の裁きの日も同じである。最後の時、最後の警告をしても、それを冗談のように思う者は多いのだ。
そうなった場合、残念ながら彼らはあきらめ、一緒に滅ぼされないように、彼らから離れなくてはならないが、そのような時がまだ来ていない今、私達は福音を、御言葉を、義を、のべ伝え続けるべきだ。
ロトの説得虚しく、婿達は滅びが確定した町から出ないまま、夜明けが近づき、滅びの時は刻一刻と迫ってきた。御使いたちはロトに「立って、ここにいるあなたの妻とふたりの娘とを連れ出しなさい。そうしなければ、あなたもこの町の不義のために滅ぼされる。」と通告したが、それでもロトは、ぐずぐずとためらっていた。
そこで彼らは、ロトとその妻、二人の娘の手を取り、町の外へと避難させた。それは主のあわれみである。
それは、主がアブラハムの執り成しを聞いておられたからだ。(29節) 執り成し祈られている人は、ここぞという時、その人一人では自ら救い得ない程に信仰が弱っていようとも、主が手を取って救って下さるのだ。
彼らがロト達を町外れへ連れ出した時、主は言われた。逃げて自分の命を救いなさい、後ろを振り返って見てはならない、低地はどこも立ち止まらず山に逃げなさい、と。町と一緒に焼き尽くされないように、と。
ロトは、その段においても、 「わが主よ、どうか、そうさせないでください。」と願い出た。(18節)
確かに、彼の精神状態では、そのまま逃げ切れなかった可能性は大きい。彼にはためらいがあった。
住み慣れた所、使い慣れた家財道具、面倒を見てきた家畜、蓄えた財産や築き上げた地位など、様々な努力の結晶に、もし強烈な愛着を注いでいたなら、それをたった一晩で手放す事は、不可能である。
だから私達は、普段から、罪に属するような滅び行くものに愛着を持たず、天の事に愛着をもつべきだ。
ロトは、山まで逃れるのは到底無理だから、その代わり、あの小さな町に逃れるようにして下さい、と願い出、聞き届けられた。御使いは「あなたがそこに着くまでは、わたしは何事もすることができません」と言った。
この、もうボロボロではあってもかろうじて「義人」を保っているような人でさえ、彼が安全な所に逃げるまで、主は御使いに何もさせないのだ。主は、義人も毒麦と一緒に引っこ抜かれるといけないから、敢えて全てが育ち切るまで、待たれるお方である。(マタイ13:24-30)
主は確かに憐れみ深いが、自動的に何もかもしてくれるのではない。私達の側にも従順すべき分がある。
主はロトとその家族の手を取って町の外までは導いて下さったが、彼らを翼に乗せて安全な所へひとっ飛びさせて下さったわけではなかった。同様に人の側にも従順するべき分があり、その時、人は自分自身の足を使い、汗を流し、振り向いたり留まったりせず、滅ぼされるべき場から、離れて行かなければならない。
服従しなかったロトの家族の、ある人達は、ソドムの町と一緒に滅んでしまった。
ソドムでは、滅ぼされる前夜、このように、滅びの側に残った人と、憐れみによってかろうじて助けられた人とに分かれた。ソドムに滅亡の時が来たように、この世もやがて滅ぼされるべき時が来る。その時、ソドムの中の混乱に巻き込まれたロトのようではなく、元々、主が約束された安全な山地に留まってむしろロトのために執り成し祈ったアブラハムのような皆さんでありますように!イエス様のお名前によって祝福します!