メッセージ - 御言葉の剣をなまくら刀にするなかれ(伝道者の書10:8-15)
礼拝説教メッセージ音声(音声のみ)
御言葉の剣をなまくら刀にするなかれ(伝道者の書10:8-15):右クリックで保存
概要
伝道者の書10:8-15を基に、愚か者と知恵ある者の対比、言葉の重要性について説く。
【聖書箇所】
伝道者の書10:8-15
【戒めの言葉】
愚か者のように多くを語り、秩序を無視して自分の欲するままに行動するのではなく、神の御言葉に従う知恵ある者となるべきである。
【勧めの言葉】
みことばの剣を日々研ぎ澄まし、昼も夜も口ずさみ、それを実行することで、あなたのすることはすべて栄える。
【***詳細***】
今日の箇所である伝道者の書10章8節から15節では、愚か者と知恵ある者の対比が示されています。特に、口から出る言葉によって、その人が愚か者であるか知恵ある者であるかが明らかになることが強調されています。
まず、8節から11節では、世の中における知恵が示されています。「穴を掘るものはそれに落ち込み、石垣を崩すものは蛇に噛まれる。石を切り出すものは石で傷つき、木を割るものは木で危険にさらされる。もし斧が鈍くなった時、その刃を研がないともっと力が要る。」これらの言葉は、仕事や生活における危険と、それを回避するための知恵を教えています。
特に注目すべきは10節の「もし斧が鈍くなった時、その刃を研がないともっと力が要る。」という箇所です。これを霊的な意味に当てはめると、私たちのみことばの剣、すなわち聖書の知識と理解が鈍くなっていないかを問いかけています。みことばの剣を日々研ぎ澄ましていないと、人生の試練や誘惑に対して多くの労力を要することになります。
11節の「もし蛇がまじないにかからずに噛みつくなら、それは蛇使いに何の益にもならない。」という言葉は、言葉の力と限界を示しています。世の中には、言葉巧みに人々を操ろうとする者がいますが、その言葉が効果を持たない時、彼らは何の益も得られないのです。
12節以降では、特に言葉についての知恵が記されています。「知恵あるものが口にする言葉は優しく、愚かな者の唇はその身を滅ぼす。」(12節)この対比は重要です。知恵ある者の言葉は優しく、建設的であるのに対し、愚か者の言葉は破壊的で、自分自身を傷つけることになります。
さらに、「愚か者はよくしゃべる。」(14節前半)という特徴が挙げられています。愚か者は多くを語りますが、その言葉には実質がありません。「人はこれから起こることを知らない。これから後に起こることを、誰が告げることができよう。」(14節後半)と続きますが、これは人間の知識の限界を示しています。
最後に、「愚かな者のロークは己を疲れさせる。彼は街に行く道さえ知らない。」(15節)という言葉で締めくくられています。愚か者は多くを語り、多くの労力を費やしますが、結局は自分を疲れさせるだけで、本当に重要なことさえ理解できないのです。
この箇所から学ぶべき重要な教訓は、私たちの言葉と行動の重要性です。知恵ある者として生きるためには、神の御言葉に従い、それを日々の生活で実践することが必要です。詩篇1篇2-3節にあるように、「まさに主のおしえを喜びとし、昼も夜もそのおしえを口ずさむ人。その人は、水路のそばに植わった木のようだ。時が来ると実を結び、その葉は枯れない。その人のすることは何であれ、すべて栄える。」
私たちは、みことばの剣を常に研ぎ澄まし、神の知恵を求め続けるべきです。そうすることで、愚か者のように自分を疲れさせるのではなく、知恵ある者として神の祝福のうちに歩むことができるのです。
【結論】
私たちは愚か者の道を避け、知恵ある者として生きることを選ばなければなりません。そのためには、神の御言葉を日々学び、実践し、私たちの言葉と行動を通して神の知恵を表す必要があります。みことばの剣を研ぎ澄まし、神の導きに従うことで、私たちの人生は真に豊かなものとなり、神の栄光を現すことができるでしょう。