メッセージ - 買い戻されたルツとエリメレクの家(ルツ記4:9-13)
礼拝説教メッセージ音声:買い戻されたルツとエリメレクの家(ルツ記4:9-13):右クリックで保存
『ボアズは長老たちとすべての民に言った、「あなたがたは、きょう、わたしがエリメレクのすべての物およびキリオンとマロンのすべての物をナオミの手から買いとった事の証人です。またわたしはマロンの妻であったモアブの女ルツをも買って、わたしの妻としました。これはあの死んだ者の名を起してその嗣業を伝え、死んだ者の名がその一族から、またその郷里の門から断絶しないようにするためです。きょうあなたがたは、その証人です」。』(ルツ記4:9-10)
こうしてボアズは、神と人との前に正当な手続きをし、エリメレクの家のもの全てを贖い、ルツを正式に妻としてめとった。
ボアズよりも近い買い戻しの権利のある人は、自分の相続を失ってしまう危険性があったため、辞退したが、ボアズは自分の相続や財を失うような危険は顧みずに行った。
私達の主であり、買い戻しの権利のある方、家を絶やさぬ責任のある方イエスも、神の子としての相続権を全て投げ出し、私達・信じる者を贖い、花嫁として引き入れて下さった。
ボアズが、死んだ者の名を絶やさないために、ルツを引き入れてくれたように、イエス様も、罪の中に身を持ち崩して死んでしまったような私達を、買い戻し、花嫁として引き入れて下さった。
神は、大事なひとり子を投げ打ってでも助けられた程に、世を愛された。
その主の愛と贖いは、なんと尊く、なんと深いだろうか。
『すると門にいたすべての民と長老たちは言った、「わたしたちは証人です。どうぞ、主があなたの家にはいる女を、イスラエルの家をたてたラケルとレアのふたりのようにされますよう。どうぞ、あなたがエフラタで富を得、ベツレヘムで名を揚げられますように。どうぞ、主がこの若い女によってあなたに賜わる子供により、あなたの家が、かのタマルがユダに産んだペレヅの家のようになりますように」。』(ルツ記4:11-12)
ボアズは、人々から祝福の内に送り出された。
普通の人なら躊躇するような贖いのわざを行うために、公の門前で、為すべき手順をしっかり踏んで行ったからだ。
人々は、ルツに対しては「イスラエルの家をたてたラケルとレアのふたりのように」という祝福を、ボアズに対しては「エフラタで富を得、ベツレヘムで名を揚げ」るようにという祝福をし、そして、新しくスタートするボアズとルツの家庭には、「タマルがユダに産んだペレヅの家のように」という祝福を与えた。
このように、祝福の内に人々に送り出されたこの一家は、その祝福された通りに力を増し、栄え、そして後には王族の家系へと、なって行く。
自分の事を顧みず、御言葉に従い、愛と憐れみわざを惜しまず行うなら、神と人とに愛され、さらに祝福されて行くのだ。
ボアズよりも近かった、かの親類は、確かに自分の畑を失うようなリスクも無く、財産も損なわずに、その後を生きたかもしれない。
しかし彼は、ボアズに与えられたような祝福を逃したばかりでなく、永遠の書物にはついに名が記されないままであったが、ボアズのほうは、自分の相続地を失う事も無く、むしろ永遠の書物に名が記され、新約聖書でも1章から、ルツと共にその名が記される栄誉にあずかった。
世のものを得ようとするなら、それを失い、主の御言葉に従うゆえに、世のものを失うなら、永遠の内に、それを得るのだ。
『自分の命を救おうと思う者はそれを失い、わたしのために自分の命を失う者は、それを見いだすであろう。 たとい人が全世界をもうけても、自分の命を損したら、なんの得になろうか。また、人はどんな代価を払って、その命を買いもどすことができようか。 』(マタイ16:25-26)
『こうしてボアズはルツをめとって妻とし、彼女のところにはいった。主は彼女をみごもらせられたので、彼女はひとりの男の子を産んだ。』(ルツ記4:13)
主は、神の民に真実を尽くし御翼の陰に避けどころを求めて来たルツに報い、そんなルツを保護し購ったボアズに、報いて下さった。
主は全て、神の民に真実を尽くし、主を避け処に求めて来る人や、そんな彼らを保護する人に、報いられないわけが無いのだ。