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メッセージ - 待つ事が出来なかったサウル(1サムエル記13:1-14)

待つ事が出来なかったサウル(1サムエル記13:1-14)

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礼拝メッセージ説教音声配信 » 講解説教(旧約) » 1サムエル記
執筆 : 
pastor 2015-3-12 23:50

礼拝説教メッセージ音声:待つ事が出来なかったサウル(1サムエル記13:1-14):右クリックで保存

『サウルは三十歳で王の位につき、二年イスラエルを治めた。』(1サムエル記13:1)

この1節の原文は、どう訳して良いのか難解な文となっており、訳し方が多岐に分かれる所である。
口語訳や新改訳では、三十歳で王の位についた、とあるが、脚注にある通り、それは「推定」であって正確ではない。
ちなみに原文をそのまま並べると、「子(血筋) 年 サウル 中で 統治する と 二つの 年 統治する 上に イスラエル」となっており、どのように意味を汲んで良いのか正確な所が分からない。

サウルが何年王として統治し影響力を振るったのかは、正確な所は分からないが、ひとつ明らかな事は、彼の統治は「短かった」事だ。
なぜなら、サウルは主の道を歩まなかったからである。
この箇所では、サウルはまだ王となったばかりであるが、早速、主の道に歩まない性質が現れはじめる。

『さてサウルはイスラエルびと三千を選んだ。二千はサウルと共にミクマシ、およびベテルの山地におり、一千はヨナタンと共にベニヤミンのギベアにいた。サウルはその他の民を、おのおの、その天幕に帰らせた。ヨナタンは、ゲバにあるペリシテびとの守備兵を敗った。ペリシテびとはそのことを聞いた。そこで、サウルは国中に、あまねく角笛を吹きならして言わせた、「ヘブルびとよ、聞け」。』(1サムエル記13:2-3)
神の民の敵・ペリシテに、最初に戦いを挑み、そして勝利したのは、サウルの子・ヨナタンだった。彼は手勢の1000人を引き連れ、守備兵を破った。
その事は、イスラエルにも、敵にも、動きを起こさせる事となった。

それにしても、サウルはなぜこの時、「イスラエルよ」と呼びかけずに、「ヘブルびとよ」と呼びかけたのだろう。
14:21を見ると分かるが、ヘブル人でありながら、神の民イスラエルに逆らい、ペリシテについた者もいた。だから、いわゆる「神の民イスラエル」へ限定した呼びかけではなく、ヘブル語がわかる者なら誰であっても聞け、という事だったのかもしれない。

『イスラエルの人は皆、サウルがペリシテびとの守備兵を敗ったこと、そしてイスラエルがペリシテびとに憎まれるようになったことを聞いた。こうして民は召されて、ギルガルのサウルのもとに集まった。 』(1サムエル記13:4)
ペリシテの守備兵を破ったのは、ヨナタンだったはずだが、なぜか「サウルがペリシテびとの守備兵を敗った」事が、イスラエル中に広まった。
後のサウルの言動を見ると分かるのだが、彼は、人の手柄は自分のものにし、自分の都合が悪い事は人のせいにする性質がある。

『ペリシテびとはイスラエルと戦うために集まった。戦車三千(原文:三万)、騎兵六千、民は浜べの砂のように多かった。彼らは上ってきて、ベテアベンの東のミクマシに陣を張った。イスラエルびとは、ひどく圧迫され、味方が危くなったのを見て、ほら穴に、縦穴に、岩に、墓に、ため池に身を隠した。また、あるヘブルびとはヨルダンを渡って、ガドとギレアデの地へ行った。しかしサウルはなおギルガルにいて、民はみな、ふるえながら彼に従った。』(1サムエル記13:5-7)
イスラエルの軍隊は、三千。それに比べ、ペリシテが戦うために出てきたのは、戦車の数だけで、イスラエルの数を上回っている。
それで人々は、逃げ隠れした。
サウルが守備隊を破った、というだけ取り上げていたなら、サウルの(本当はヨナタンの)手柄で沸き立っていたであろうが、それがペリシテを怒らせ、大軍を呼び覚ましてしまった、となっては、大変な事になったと思っただろう。
人々はこの大軍を前に、震えるしかなかった。

しかし今まで、神の民・イスラエルに対して敵が圧倒的勢力で攻めて来た事は、幾度もあった。
例えばギデオンの時は、わずか三百人で、十三万五千の敵を圧倒した。
神の国の戦いは、兵力や装備による戦争ではなく、神ご自身が戦われるか、闘われないか、によって、勝敗が決まってきた。だからサウルに必要な事は、兵や装備をつのる事ではなく、ただ勝利の主に信頼する事だけだった。
しかしサウルは誤った事をしてしまう。

『サウルは、サムエルが定めたように、七日のあいだ待ったが、サムエルがギルガルにこなかったので、民は彼を離れて散って行った。そこでサウルは言った、「燔祭と酬恩祭をわたしの所に持ってきなさい」。こうして彼は燔祭をささげた。』(1サムエル記13:8-9)
サウルはここで、二つの罪を犯している。
祭壇で主にいけにえを捧げる行為は、レビ族しか許されていないはずだが、それを行ってしまった事、そして、サムエルを待たずに自分勝手に行動してしまった事だ。

『その燔祭をささげ終ると、サムエルがきた。サウルはあいさつをしようと、彼を迎えに出た。その時サムエルは言った、「あなたは何をしたのですか」。サウルは言った、「民はわたしを離れて散って行き、あなたは定まった日のうちにこられないのに、ペリシテびとがミクマシに集まったのを見たので、わたしは、ペリシテびとが今にも、ギルガルに下ってきて、わたしを襲うかも知れないのに、わたしはまだ主の恵みを求めることをしていないと思い、やむを得ず燔祭をささげました」。』(1サムエル記13:10-12)

サウルは、民は彼を離れて散って行くのを見て、これ以上民が離れて行かないようにするため、アピール目的でいけにえを捧げたのだ。
燔祭とは全焼のいけにえであり、自分の全てを捧げます、という主に対する意思表示のはずだが、彼の場合、主に対する信仰は一切無く、ただ人をつなぎとめるための「動物焼きパフォーマンス」に過ぎなかった。
それは、主の御前に悪でしか無い。

『サムエルはサウルに言った、「あなたは愚かなことをした。あなたは、あなたの神、主の命じられた命令を守らなかった。もし守ったならば、主は今あなたの王国を長くイスラエルの上に確保されたであろう。しかし今は、あなたの王国は続かないであろう。主は自分の心にかなう人を求めて、その人に民の君となることを命じられた。あなたが主の命じられた事を守らなかったからである」。』(1サムエル記13:13-14)

サムエルがかつてサウルに命じたのは、『あなたはわたしに先立ってギルガルに下らなければならない。わたしはあなたのもとに下っていって、燔祭を供え、酬恩祭をささげるでしょう。わたしがあなたのもとに行って、あなたのしなければならない事をあなたに示すまで、七日のあいだ待たなければならない」。』(1サムエル記10:8) であった。
サムエルが来ていけにえを捧げたなら、サウルがその後しなければならない事が、主から告げられる、はずだった。
しかし、彼が主を待たず、身勝手な事をしてしまった今となっては、次なる主の示しは与えられない。

しかし、このただ一度の失敗で、もはや永遠に手遅れ、という訳ではない。
サムエルが言ったのは「今は、あなたの王国は続かない」であって、「もう決して、あなたの王国は続かない」ではない。
実際、サウルは敗者復活のチャンスが後に与えられる。

終わりの時代、患難の時がやって来る。
その時、主を忍耐して待たなければならないが、それは人が思っているよりも遅い事が、あらかじめ主から示されている。(2ペテロ3:9)
主を待ち望め、それは旧約でも新約でも共通する命令である。
いかに「遅い」と思えるようであっても、主が「待ち望みなさい」と言われたからには待つべきであって、サウルのように焦って、ひとりよがりの行動してはならない。

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