メッセージ - ソロモンさえ病ませた「研究してはならぬもの」(伝道者の書7:21-25)
ソロモンさえ病ませた「研究してはならぬもの」(伝道者の書7:21-25)
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週報/メッセージ(説教)概要
箴言を記したソロモンは、人類の誰よりも優れた知恵を主から与えられた。しかし後に、彼は千人の妻と妾をめとり、彼女達にそそのかされ偶像礼拝をし、多くの罪を犯した故に、後の世代は悪に染まってしまった。
ソロモンは誰よりも優れた知恵を与えられた、筈なのに、自分は知者には遠く及ばなかったと23節で言っているが、その原因は25節にある。「わたしは、心を転じて、物を知り、事を探り、知恵と道理を求めようとし、また悪の愚かなこと、愚痴の狂気であることを知ろうとした。」 つまり彼は、物事の知恵と道理を求める際、良い事だけでなく、悪の愚かな事、人の狂気も知ろうとして、それらにじっと目を向け、研究したのだ。
ソロモンは、自然界の成り立ちや世の法則にも、造詣が深かった。植物や鉱石についてさえ深い知識があり、建築技術や裁判においても知恵深く、極めようともして行ったが、彼は「いらぬ事」までも深く探り極めてしまったのだ。その「いらぬ事」、私達がじっと見たり研究してならぬものは、「人の悪や愚かさ」だ。
彼は、人の愚かさを研究し、分類し、調べ見極めようとした結果、悪や愚かさに飲み込まれてしまったのだ。
彼が植物や自然を研究している内はまだ良かった。それらは主が創られたものであり、じっくり見るなら見る程癒されるものだが、罪深い人や愚かな人は、一緒に居れば居る程、調べれば調べる程、病むものだ。
もし私達が、ある人をターゲットにして、その愚かさをじっと見、分析分類し、レポートを作ろうとするなら、「人の愚かさ」に飲み込まれてしまう。相手がどんなに小さな子供であっても、あるいは、自分自身の弱さ愚かさをじっと見て研究しても、ますます意気消沈し、病んで行ってしまうものだ。
人の愚かさは、ウイルスと同じで、ずっと近くでまじまじと見続けているなら、それに感染してしまうのだ。
ソロモンは、偶像崇拝者の女とも積極的に結婚し、世の知恵、人の愚かさも全部、貪欲に吸収したが、酒の中毒者の気持ちを知るために、酒をがぶ飲みしたら無事ではいられないように、自分は知恵者だから、世をもっと知るために、良い事だけでなく罪や愚かさも少し嗜んでみよう、などとは思わないほうが良い。
では私達は、人の悪や愚かさに対し、どうすればよいだろう。
人は、よく接し、良く交わる相手に、染まるものである。競馬好きな人と接すればそうなるし、罵詈雑言が好きな人とよく一緒にいて、同調するなら、そうなってしまう。だから、誰と共に歩むか、よくよく注意すべきだ。
私達がじっと見、交わる相手は、主イエスにすべきである。
人の愚かさや悪をじっと見、そのペースに合わせるなら、ソロモンのようにどんどん汚れと悪に染まって行くが、まず私達自身が、御言葉の土台に立ち、主イエスにある神の民としての立ち位置にしっかり立つなら、悪や愚かさを持った人さえも、主と主の御言葉へと向ける事が出来、主にあって造り変えられて行くのだ。
エノク、ノア、アブラハムは、罪ある周囲の人々の中に住んでは居ても、彼らの愚かさや思想と一つにならなかった。むしろ主の御言葉を守り行い、主と共に歩み、そうして「全き者」(創世記17:1)となった。
私達も、弱い者である。何が良く、何がいけないのか、御言葉から分かってはいても、どうしても自分自身の中から、怒りや愚かさ、弱さが噴出してしまう事がある。そのような時、アダムとエバがしたように主から離れ、隠れようとしてはならない。いちじくの葉のような取り繕いをしても、一切解決にはならない。
ダビデやヨブ、エリヤがしたように、「主の前で」それらを吐き出すのだ。例えば、怒りが噴出してしまう時、「主よ、今わたしは、したくない怒りを発してしまいます。どうか憐れんで下さい。そして二度としなくても良いように、あなたの愛で満たし、聖なる性質を体得させて下さい」と、”祈りつつ怒る”のだ。そのように、何をするにしても主に対して為し、主と交わって行く内に、どんどん主の性質を身につけて行く事が出来る。
また前回も見たように、主の愛、憐れみ、赦しの内に浸しこまれ、主の愛の眼差し、愛の価値観で人を見る事が出来るように、祈るべきである。私達も主の完璧な愛に満たされ、潤されるなら平安が与えられ、愛を動機として接する事が出来るのなら、人を建て上げ、主の似姿へ造り変える事も、主にあって可能だ。
皆さんは、寛容になりたいだろうか。親切になりたいだろうか。怒らず、人のした悪を思わず、全てがまんし、信じ、期待し、忍耐する原動力が欲しいだろうか。愛こそ、その全ての原動力である。(1コリント13:4-6)
人からの汚れを受ける事なく、むしろ主の真実に染まって行き、キリストの似姿へとどんどん造り変えられていく皆さんでありますように!イエス様の名前によって祝福します!