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メッセージ - ギブオン人の故の呪い(2サムエル記21:1-6)

ギブオン人の故の呪い(2サムエル記21:1-6)

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礼拝メッセージ説教音声配信 » 講解説教(旧約) » 2サムエル記
執筆 : 
pastor 2015-10-21 23:50

ギブオン人の故の呪い(2サムエル記21:1-6)
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2サムエル記は、一章から八章までは、サウルの死から、ダビデ王国の全盛に至るまでの記録が記されており、九章以降はダビデの罪とその刈り取りの災いの記録が記されている。

この災いは、クーデターを起こした息子アブシャロムの死によって、一旦収束を迎えた。それが前回・二十章までの所である。
そして、2サムエル記の二十一章以降は、ダビデ治世で起きた付録的な事が記されている。

『ダビデの世に、年また年と三年、ききんがあったので、ダビデが主に尋ねたところ、主は言われた、「サウルとその家とに、血を流した罪がある。それはかつて彼がギベオンびとを殺したためである」。そこで王はギベオンびとを召しよせた。ギベオンびとはイスラエルの子孫ではなく、アモリびとの残りであって、イスラエルの人々は彼らと誓いを立てて、その命を助けた。ところがサウルはイスラエルとユダの人々のために熱心であったので、彼らを殺そうとしたのである。』(2サムエル記21:1-2)
ここに登場するギブオン人は、本来、聖絶されるべきカナン人であった。
彼らは、ヨシュアがカナンに攻め込んできた時、他のカナン人達が徹底抗戦の構えを見せる中、ギブオン人だけはイスラエルとの和平工作を画策し、彼らはあたかも遠い国から来たかのように変装してイスラエルをだまし、和平の不可侵条約を結ぼうとした。

彼らはヨシュア(イエシュア)に、直接交渉している。
『「われわれはあなたのしもべです」。ヨシュアは彼らに言った、「あなたがたはだれですか。どこからきたのですか」。彼らはヨシュアに言った、「しもべどもはあなたの神、「主(エホバ)」の名のゆえに、ひじょうに遠い国からまいりました。われわれは主の名声、および主がエジプトで行われたすべての事を聞き、また主がヨルダンの向こう側にいたアモリびとのふたりの王、すなわちヘシボンの王シホン、およびアシタロテにおったバシャンの王オグに行われたすべてのことを聞いたからです。』(ヨシュア記9:8-10)

ギブオン人は屈強な戦士で、その町も大きく堅固であった(ヨシュア記10:2)にもかかわらず、彼らは主の民イスラエルと戦おうとはせず、武具ではなく、ぼろぼろの服を身につけ、主と主の民の前に低くなった。
彼らがそのように自らを低くしたからこそ、主は彼らを救わせたのではないだろうか。(詩篇96:7-10)

結局、イスラエルはだまされた形でギブオン人と和平条約を結び、イスラエルの人々は三日後、それに気づいた。
欺かれたとはいえ、イスラエルは彼らに手を出さない、と、主の御前に誓いを立ててしまった以上、彼らはギブオン人に手出しできなくなった。
『そこでヨシュアは、彼らにそのようにし、彼らをイスラエルの人々の手から救って殺させなかった。しかし、ヨシュアは、その日、彼らを、会衆のため、また主の祭壇のため、主が選ばれる場所で、たきぎを切り、水をくむ者とした。これは今日までつづいている。」(26-27節)

彼らは確かに「うそ」によってイスラエルの中に入ってきたが、イスラエルに入ってきて以降、彼らは以前カナンで行っていた偶像礼拝や暴虐、不品行などは捨て去り、主の祭壇や主の会衆のために、たきぎを切ったり、水を汲んだりして奉仕して行く内に、清められて行ったのだろう。
もし、彼らがそのまま邪悪な生活を続けていたとしたなら、和平条約など関係なくイスラエルから即刻絶たれるはずであり、イスラエルの中で生き残る事は出来なかっただろう。
彼らは日々、神の家のために、イスラエルの会衆のために奉仕をし続けて行く内に、以前の邪悪な行いは捨て去り、悔い改め、主を愛する心が芽生えて行った、にもかかわらず、サウルは誤った熱心によって彼らを殺し、追い払おうとしたのだ。

『それでダビデはギベオンびとに言った、「わたしはあなたがたのために、何をすればよいのですか。どんな償いをすれば、あなたがたは主の嗣業を祝福するのですか」。』(2サムエル記21:3)
ダビデは、どう償えばあなた達ギブオン人は快くイスラエルを「祝福」してくれるのか、と聞いている。
つまりダビデ王は、ギブオン人の「イスラエルを呪いいたい心境」を恐れ、なんとかそれを「祝福したい心境」へと持って行きたいと思っているのだ。
なぜならこの事は、先代王のサウルがギブオン人の血を流し、イスラエルから根絶しようとしたのが原因だと、主が明らかにされたからだ。
私達も、兄弟姉妹から呪われるような事をしているなら、彼らが陰で呪ったその言葉によって主から呪いを受け、そして祝福されるような事をしているなら、彼らが陰で祝福したその言葉によって、主から祝福をもらえるのだ。

それにしても、なぜサウルの代に災いが起きるのではなく、ダビデの代に起きたのだろう。
サウルは他にも色々な罪を犯したが、その報いは彼自身が受け、死をもって刈り取った。
しかし、後の代になってから、主がわざわざ飢饉を起こされた、という事は、もしかすると、サウルの代でイスラエル人に埋め込まれたギブオン人への差別と偏見が根強く残り、ギブオン人のうめきがいよいよ切になって、祈りが天に届いたのかもしれない。

神の国の中においても、色々な成り立ちで、救いへと入ってきた人達がいる。
その中にはギブオン人のように、「うそ」が取っ掛かりとなって教会の集いに入って来た人達も、もしかしたらいるかもしれない。外面的には信仰を装っておきながら、実は、教会の中の女性が目当てだとか、善良な彼らをだまして何かするため、等など。
しかし、最初の動機がどうあれ、教会のため聖徒のために奉仕をしていく内に、ギブオン人のように清い性質へと造り変えられ、真に救われて行く人も、また多い。
重要なのは、以前どうであったかではなく、今、主の交わりの中においてどうであるかである。

以前、どんな性質の人であったとしても、もはや悔い改めて邪悪な性質を捨て去っており、神のために奉仕に勤しんでいるのなら、同じ主にある兄弟姉妹として、平和に接するべきである。
それをサウルは、身勝手な民族意識を振りかざしてギブオン人を殺し、そうしてギブオン人に、イスラエルを呪うような気持ちにさせてしまった。
私達は、このサウルの道を歩んではならない。

『ギベオンびとは彼に言った、「これはわれわれと、サウルまたはその家との間の金銀の問題ではありません。またイスラエルのうちのひとりでも、われわれが殺そうというのでもありません」。ダビデは言った、「わたしがあなたがたのために何をすればよいと言うのですか」。
かれらは王に言った、「われわれを滅ぼした人、われわれを滅ぼしてイスラエルの領域のどこにもおらせないようにと、たくらんだ人、その人の子孫七人を引き渡してください。われわれは主の山にあるギベオンで、彼らを主の前に木にかけましょう」。王は言った、「引き渡しましょう」。』(2サムエル記21:4-6)

世の中には、ちょっとした被害を”ねた”として、過度な金銭を求めたり、過度な暴力で仕返しをする人は多い。
それなのに、ギブオン人は”ちょっとした”どころではない被害なのに一切求める事は無く、この問題はむしろ、主・エホバの問題であると言った。
それ程までに彼らの信仰は純粋となっていたのだ。

彼らはサウルを、「われわれを滅ぼしてイスラエルの領域のどこにもおらせないようにと、たくらんだ人」と言った。
主を愛する人にとって、神を礼拝する場所から追い出される事や、神の臨在の領域から閉めだされる事は、何にも代えられない苦痛である。
その人が主に訴えるなら、主は、神の家全体を飢餓に陥れてでも、その訴えを聞き届けられる。

現代、神の家である私達・教会は、よくよく気をつけるべきだ。
以前がいかなる状態であったとしても、またいかに「うそ」によって救いに入って来たとしても、ギブオン人のように、罪深い行いを止め、悔い改め、新しく主に仕える聖なる生活をするなら、主から弁護される。
しかし、そのように悔い改めた彼らを、サウルのように、誤った熱心で虐げるなら、その人が主に叫ぶ時、主から呪われてしまう。

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