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メッセージ - 新王国の中からふるい分けられた毒麦(1列王記2:26-35)

新王国の中からふるい分けられた毒麦(1列王記2:26-35)

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礼拝メッセージ説教音声配信 » 講解説教(旧約) » 1列王記
執筆 : 
pastor 2015-12-11 23:50

新王国の中からふるい分けられた毒麦(1列王記2:26-35)
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アドニヤは、相変わらず自分が王になる企みを持ち続けていたという事が発覚し、死という報いを受けたが、彼に与していたアビヤタルとヨアブにも、その彼に与した罪が問われる事となった。
彼らは長年ダビデ王に仕え、ダビデ王の治世では大いに活躍して来たのに、ダビデを捨ててアドニヤについてしまった故に、その長年仕えて来た実績も、また活躍して来た功績も、全て無駄となってしまった。

『王はまた祭司アビヤタルに言った、「あなたの領地アナトテへ行きなさい。あなたは死に当る者ですが、さきにわたしの父ダビデの前に神、主の箱をかつぎ、またすべてわたしの父が受けた苦しみを、あなたも共に苦しんだので、わたしは、きょうは、あなたを殺しません」。そしてソロモンはアビヤタルを主の祭司職から追放した。こうして主がシロでエリの家について言われた主の言葉が成就した。こうして主がシロでエリの家について言われた主の言葉が成就した。・・・王はまた祭司ザドクをアビヤタルに代らせた。』(1列王記2:26-27、35)
アビヤタルの先祖をたどると、あの劣悪な祭司のホフニとピネハス、そして彼らの父・エリの子孫である。
エリの子孫が祭司職から罷免される事は、実は、サムエルがまだ幼子だった時代から預言されていた事であった。

当時、エリの子ホフニとピネハスは、人々の主への尊い捧げ物を横領して自分の私服を肥やし、また、主に仕える女性達と、ふしだらな事をしていた。
それらの事で主を怒らせ、主は、預言者を遣わして彼らを戒めたのに、行状を一向に改めず、エリもまた、彼らに口先で戒めはしても、そのまま祭司職に留まらせ、こうして、神と人との前に罪を犯させ続けた。
そこで主は、彼らに、明確な警告を与えられた。
『見よ、日が来るであろう。その日、わたしはあなたの力と、あなたの父の家の力を断ち、あなたの家に年老いた者をなくするであろう。そのとき、あなたは災のうちにあって、イスラエルに与えられるもろもろの繁栄を、ねたみ見るであろう。あなたの家には永久に年老いた者がいなくなるであろう。・・・そしてあなたの家で生き残っている人々はみなきて、彼に一枚の銀と一個のパンを請い求め、「どうぞ、わたしを祭司の職の一つに任じ、一口のパンでも食べることができるようにしてください」と言うであろう。』(1サムエル記2:31-36)
彼らは、この警告を受けても、行状を改めなかった故に、その警告の通りになってしまう。

『しかしあなたの一族のひとりを、わたしの祭壇から断たないであろう。彼は残されてその目を泣きはらし、心を痛めるであろう。またあなたの家に生れ出るものは、みなつるぎに死ぬであろう。あなたのふたりの子ホフニとピネハスの身に起ることが、あなたのためにそのしるしとなるであろう。すなわちそのふたりは共に同じ日に死ぬであろう。』(1サムエル記2:33-34)
この言葉の通り、エリも、二人の息子ホフニとピネハスも、同じ日に、死んでしまう。(1サムエル記4章)
彼ら全員の死が、ピネハスの妻に知らされた時、生まれた子は「イカボデ(「栄光無し」の意)」と名付けられ(同4:19)、そしてイカボテの兄・アヒトブが、後の祭司職を継ぐ事になる。
しかし、そのアヒトブの子・アヒメレクの代になると、エリの子孫の祭司たち85人は、サウル王により剣で虐殺され(同22章)、こうして、「あなたの家に生れ出るものは、みなつるぎに死ぬ」という預言が成就した。

この時、一人だけダビデの所に逃れて来たのが、今回、ソロモン王によって罷免された、アヒメレクの子・アビアタルである。
アビヤタルは、ダビデ王の時代、ダビデと苦楽を共にし、大祭司に任じられたのだが、結局、彼も最後までダビデに忠誠を尽くさなかった故、この度、罷免されてしまったのだ。
こうして、大祭司の一族は、エリの一族から、ツァドクの一族へと切り替わったわけである。
こうして、「あなたの一族のひとりを、わたしの祭壇から断たないであろう。彼は残されてその目を泣きはらし、心を痛めるであろう。」「そのとき、あなたは災のうちにあって、イスラエルに与えられるもろもろの繁栄を、ねたみ見るであろう。」という、昔に預言されていた事も、成就したのだ。

実を言うと、祭司の一族が、エリ一族からツァドク一族へと切り替わった事は、本来あるべき姿に戻った事である。
その「本来あるべき姿」とは、もっと昔、モーセの時代に定められた事だった。

この度、罷免されたアビヤタルの父祖・エリは、アロンの四男・イタマルの子孫であるが、民数記25章によると、正当な大祭司の職を継ぐ子孫とされるべきは、アロンの三男、エルアザルの子・ピネハスの子孫であるべきだった。
彼らの父祖・エルアザルの子ピネハスは、主に熱心であり、イスラエルが異邦の女と淫らな事をしていた時、それを排除して主の賞賛を受け、彼の子孫は永遠に祭司職となる、という約束を主からいただいた。(民数記25:10-13)

今回ソロモンに任命されたツァドクこそ、実は、このエルアザルの子ピネハスの子孫である。(エズラ7:1-5)
ツァドクの子孫は後に、イスラエル人が迷って主から離れた時も、主の聖所の任務を忠実に果たした、という、主の賞賛をいただき(エゼキエル44:15)、それ故、彼らは主の近くで主に仕え、祭壇のつとめが許された。
さらに、ツァドクから生まれた後の子孫には、バビロン捕囚から帰還した時の偉大な指導者・エズラがいる。(エズラ7:1-5)
彼らの父祖・ピネハスといい、この度のツァドクといい、エズラといい、この一族は、主に対する熱心と義を貫き通す、素晴らしい祭司一族なのだ。

エリの家は、確かに祭司という栄誉を得ていた。
しかし彼らは、主に対しまた職務に対し忠実でなかった故に、祭司職から降ろされてしまった。
この事は、私達キリスト者も、心に留めるべきである。なぜなら、私達キリストを信じる者たちも、キリストにあって祭司職を得ているからだ。
主は、石ころからでもアブラハムの子孫を起こす事がおできになる方であり、悔い改めに相応しい実を結ばずに、罪の苦い実ばかり結んでいるとするなら、もみがらのように投げ捨てられ、焼かれてしまうのだ。
祭司職を軽んじているなら、それが取り上げられ、その職は、別の者へと移ってしまうのだ。(使徒1:20)


さて、続いてヨアブについてである。
『さてこの知らせがヨアブに達したので、ヨアブは主の幕屋にのがれて、祭壇の角をつかんだ。ヨアブはアブサロムを支持しなかったけれども、アドニヤを支持したからである。』(1列王記2:28)

ヨアブはダビデ王の存命中、イスラエルにおいて、軍事的な面で最も活躍した、有能な軍団長であった。
しかし彼は日頃、主君ダビデを軽んじ、王の命令を度々無視し、また、罪なき血を流してきた。
そしてダビデ王の治世の終わりに、彼は、ダビデ王の推すソロモンではなく、アドニヤのほうに組した事により、いよいよ彼もさばきを受ける時が来た。

ヨアブは、アドニヤが処罰された事を聞くと、祭壇に入ってその角をつかむという、アドニヤが最初に憐れみを受けた時と、全く同じ事をした。
アドニヤは最初、それを行った時は放免されたが、ヨアブはどうだったか。

『ソロモン王はエホヤダの子ベナヤをつかわし、「行って彼を撃て」と言った。ベナヤは主の幕屋へ行って彼に言った、「王はあなたに、出て来るようにと申されます」。しかし彼は言った、「いや、わたしはここで死にます」。ベナヤは王に復命して言った、「ヨアブはこう申しました。またわたしにこう答えました」。そこで王はベナヤに言った、「彼が言うようにし、彼を撃ち殺して葬り、ヨアブがゆえなく流した血のとがをわたしと、わたしの父の家から除き去りなさい。』(1列王記2:29-31)
ヨアブは、赦されなかった。なぜなら彼は、平和な時に、罪なき血をゆえなく流して来たからである。
『主はまたヨアブが血を流した行為を、彼自身のこうべに報いられるであろう。これは彼が自分よりも正しいすぐれたふたりの人、すなわちイスラエルの軍の長ネルの子アブネルと、ユダの軍の長エテルの子アマサを、つるぎをもって撃ち殺し、わたしの父ダビデのあずかり知らない事をしたからである。それゆえ、彼らの血は永遠にヨアブのこうべと、その子孫のこうべに帰すであろう。しかしダビデと、その子孫と、その家と、その位とには、主から賜わる平安が永久にあるであろう」。』(1列王記2:32-33)

彼は本当は、もっと昔に処罰されるべきだった。
なぜなら律法には、罪なき血を流す者は、たとえ祭壇に逃げ込んだとしても、必ず殺されなくてはならない、と記されているからである。
『人を撃って死なせた者は、必ず殺されなければならない。しかし、人がたくむことをしないのに、神が彼の手に人をわたされることのある時は、わたしはあなたのために一つの所を定めよう。彼はその所へのがれることができる。しかし人がもし、ことさらにその隣人を欺いて殺す時は、その者をわたしの祭壇からでも、捕えて行って殺さなければならない。』(出エジプト記21:12-14)
誤って人を殺してしまった人には、のがれの町に逃れて、復讐者から守られるという保護策が主から与えられているが、意図的に故なく人を殺すような者に与えられるような保護策は、ない。

『そこでエホヤダの子ベナヤは上っていって、彼を撃ち殺した。彼は荒野にある自分の家に葬られた。王はエホヤダの子ベナヤを、ヨアブに代って軍の長とした。王はまた祭司ザドクをアビヤタルに代らせた。』(1列王記2:34-35)
こうして、ダビデ王に長年仕え、ダビデ王と共に生きて活躍した二人の重要人物は、一方は罷免され、一方は殺されてしまった。

私達も気をつけなくてはならない。
いかに、主の働き人として重要なポストにいようとも、また、それがいかに長年で、いかに活躍の実績があろうとも、やがては心の内が露わにされる時が来る。
その日、主の倉に入れられる側に入るか、それとも、外に投げ出されてしまうのか、それは、日頃の表に出ない「心の内に秘めた忠実さ」に左右される、という事を、よく心に留めておくべきである。

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