メッセージ - 主がイスラエル内部に備えられたソロモンへの反対勢力・ヤロブアム(1列王記11:26-36)
主がイスラエル内部に備えられたソロモンへの反対勢力・ヤロブアム(1列王記11:26-36)
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- 執筆 :
- pastor 2016-2-11 20:30
主がイスラエル内部に備えられたソロモンへの反対勢力・ヤロブアム(1列王記11:26-36)
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前回の所で、主は北に南にイスラエルの敵を備えて、ソロモン王国を懲らしめる杖とした。
主はさらに、イスラエル内部からも、ソロモンの敵を起こされる。
『ゼレダのエフライムびとネバテの子ヤラベアムはソロモンの家来であったが、その母の名はゼルヤといって寡婦であった。彼もまたその手をあげて王に敵した。彼が手をあげて、王に敵した事情はこうである。ソロモンはミロを築き、父ダビデの町の破れ口をふさいでいた。ヤラベアムは非常に手腕のある人であったが、ソロモンはこの若者がよく働くのを見て、彼にヨセフの家のすべての強制労働の監督をさせた。』(1列王記11:26-28)
エフライムは、イスラエルが特に祝福したヨセフの子孫であり、北イスラエル王国の代表的な民族である。
そのヨセフ一族の監督として立てられた手腕家のヤロブアムを、主は、イスラエルを分断する者として用いるため、預言者アヒヤを彼に遣わして、そのための「任命」をされる。
『そのころ、ヤラベアムがエルサレムを出たとき、シロびとである預言者アヒヤが道で彼に会った。アヒヤは新しい着物を着ていた。そして彼らふたりだけが野にいた。』(1列王記11:29)
彼らはただ二人だけの状況で、彼らの会話は誰も聞いていない。
アヒヤはそこで、象徴的な言葉を与える。
『アヒヤは着ている着物をつかんで、それを十二切れに裂き、ヤラベアムに言った、「あなたは十切れを取りなさい。イスラエルの神、主はこう言われる、『見よ、わたしは国をソロモンの手から裂き離して、あなたに十部族を与えよう。(ただし彼はわたしのしもべダビデのために、またわたしがイスラエルのすべての部族のうちから選んだ町エルサレムのために、一つの部族をもつであろう)。』(1列王記11:30-32)
外套を引き裂く事は、王権が引き裂かれる事を暗示する。
かつて、サウル王が主の御言葉を二度目に退けた時、サムエルはサウルに愛想を尽かし、出て行こうとしたが、その時サウルはサムエルを引き留めようとして上着のすそを掴んで、引き裂いた。(1サムエル記15章)
その時、サムエルは言った。
「主はきょう、あなたからイスラエルの王国を裂き、もっと良いあなたの隣人に与えられた。」(1サムエル15:28)
その「もっと良いサウルの隣人」であるダビデも、サウルにいのちを狙われていたが、サウルに復讐する絶好の機会が与えられた時、サウルのいのちを取るのではなく、彼の衣のすそだけを切ったが、結局、王権はサウルの元を離れ、ダビデのものとなった。(1サムエル記24:4)
主に特別な油注がれた人が、主から警告が与えられてもそれを退け、御心にそぐわない事をあくまで続ける場合、その人には、ちょうどサウルやソロモンのような事が起こってしまう。
すなわち、与えられている王権や支配権は、取り上げられてしまい、別の人がそれを得るのだ。
『それは彼がわたしを捨てて、シドンびとの女神アシタロテと、モアブの神ケモシと、アンモンの人々の神ミルコムを拝み、父ダビデのように、わたしの道に歩んで、わたしの目にかなう事を行い、わたしの定めと、おきてを守ることをしなかったからである。』(1列王記11:33)
『しかし、わたしは国をことごとくは彼の手から取らない。わたしが選んだ、わたしのしもべダビデが、わたしの命令と定めとを守ったので、わたしは彼のためにソロモンを一生の間、君としよう。そして、わたしはその子の手から国を取って、その十部族をあなたに与える。その子には一つの部族を与えて、わたしの名を置くために選んだ町エルサレムで、わたしのしもべダビデに、わたしの前に常に一つのともしびを保たせるであろう。』(1列王記11:34-36)
ソロモンは、サウルの場合と違い、彼の父・ダビデが示した忠実の故に、生きている間は王権は取り上げられなかった。
あた主は、ダビデへの憐れみの故に、ソロモンの背信にもかかわらず、一つの部族をダビデの家に残し、かろうじて王権は絶たれないようにされた。
私達は教訓を得るべきである。
主の警告を受けても、それに聞かずにいるなら、支配権は取り上げられ縮小されてしまう。
ソロモンがそのようになってしまったのは、和合してはならぬ者との和合による。
すなわち、異邦の女との結婚によって、悪しき価値観と一つとなってしまい、そのうち御言葉に妥協するようになり、ついには、真っ向から主に忌み嫌われる事をするようにまでなってしまったのだ。
私達にも誘惑が来た時、最初の防衛をおろそかにすると、ずるずる引き込まれてしまい、それを放置していると、やがては取り返しのつかない事になってしまうのだ。