メッセージ - ベレシートの中に組み込まれていた神の家と、頭なる御子(ミカ5:2)
ベレシートの中に組み込まれていた神の家と、頭なる御子(ミカ5:2)
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週報/メッセージ(説教)概要
教会暦では今週よりアドベント(待降節)が始まる。イエス・キリストがこの世に来られた事を祝うクリスマスを前に、救い主のご到来(アドベントゥス)のために心備えをするシーズンである。イエス様がベツレヘムでお生まれになる事は、預言者ミカによってあらかじめ預言されていた。
『ベツレヘム・エフラテよ。あなたはユダの氏族の中で最も小さいものだが、あなたの内から、わたしのために、イスラエルの支配者になる者が出る。その出る事は、昔から、永遠の昔からの定めである。』(ミカ5:2)
神は永遠の昔から、世界の基の置かれる前から、この宇宙という大きな「家」の中で、キリストというまことの花婿と、その妻であるキリスト者が共に住まうようにと、愛をもってあらかじめ定めておられた。(エペソ1:4)
まさしく「はじめ(ベレシート)」からである。実は、聖書の一番はじめの言葉、ベレシートの中に、既にその意味が隠されているのだ。今回、この「ベレシート(בראשׁית)」というヘブライ語6文字の中に組み込まれた意味の一つ一つを明かして行き、ベレシートというヘブライ語の「DNA解析」をして行きたい。
ベレシートに秘められている意味の一つは、「家(בית)」である。
בראשׁית (ベレシート) = בית(ベイト:家) + ראשׁ (ロシュ:頭、支配者)
ベイトには家、家庭の他、神殿の意味もあり、今日で言うところの「教会」である。はじめに神は、天(複数形)と地とを創造された。その諸天とは「大空」と「宇宙」、そのさらに上にある「天国」であり、その3つの天を全てひっくるめ、大きな「家」として創造され、そしてその支配者(ロシュ)として君臨しておられる。
ちなみに「宇宙」という漢字は「大きな家」としての意味があり、ヘブル思考を反映している。漢字は太古から存在した言語で、聖書の内容とよく一致する語が沢山あるが(香港のチェ先生は、論文で聖書を背景にした漢字の単語を200挙げている)、元々一つだった言語がバベルの事件で分解した後に、ノアから語り継がれた先祖達が、漢字に意味付けをして行ったのだろう。
宇宙は大きな家である。神は大家庭である教会を構築するために宇宙を創られ、神の御子なるイエス・キリストを、ベツレヘム(「ベイト(家)」+「レヘム(パン)」)に出生するように、永遠の昔から定めておられた。
ベレシートに秘められている意味のもう一つは、「バル(בר):息子」である。
בראשׁית (ベレシート) = בר(バル:息子) + אשׁית (シット:(私は)置く)
神は、はじめのはじめから、息子(御子キリスト)を、かしらとして置かれていた。『御子は、見えない神のかたちであって、全ての造られたものに先だって生れたかたである。万物は、天にあるものも地にあるものも、見えるものも見えないものも、位も主権も、支配も権威も、みな御子にあって造られたからである。これら一切のものは、御子によって造られ、御子のために造られたのである。彼は万物よりも先にあり、万物は彼にあって成り立っている。そして自らは、そのからだなる教会のかしらである。』(コロサイ1:15-18)
ベレシートに秘められている意味のもう一つは、「バラ(ברא):創造」である。
בראשׁית (ベレシート) = ברא(バラ:創造) + שׁית (シット:置く)
ベレシートから最初の字「ベット(ב)」を除いた「ראשׁית(ロシット)」は、「はじまる」の意味の他に、「建てる、作る」という意味もある。すなわち、この宇宙という「大きな家」を神がはじめられ、御子キリストを”かしら”とし、完全な秩序をもって建てられた。そして神が特に御心に留められる「教会という大家庭」は、御子キリストをかしらとしてこそ、完全な秩序が保たれるのである。
預言者ミカは、ベツレヘム(パンの家)・エフラテ(実り多き地)から、イスラエルを支配する者が生まれる事を預言し、それは、太古よりの定めであると預言した。イスラエル(イスラ+エル)、それは「神と相撲を取る者」、「神のように支配する者」であり、すなわち信仰によって神と共に歩む私達こそ霊的イスラエルである。
ベツレヘム・エフラテのように最も小さい者であっても、メシヤがお生まれになる事が大昔から定められていたように、私達も、どんなに最も小さい者であっても、信仰により全宇宙の主人であるイエス様が出生し、実り多きパンの家となる事が出来るのである。このイエス様にあって豊かにされる皆さんでありますように!