メッセージ - 北イスラエル王国の荒んだ末期症状(2列王記15:8-38)
北イスラエル王国の荒んだ末期症状(2列王記15:8-38)
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南ユダ王国ではウジヤ王が51年という長い統治をしている間、北イスラエル王国は、何度も王権と王朝が変わる。
15:8 ユダの王アザリヤの第三十八年にヤラベアムの子ゼカリヤがサマリヤでイスラエルの王となり、六か月世を治めた。
15:9 彼はその先祖たちがおこなったように主の目の前に悪を行い、イスラエルに罪を犯させたネバテの子ヤラベアムの罪を離れなかった。
15:10 ヤベシの子シャルムが徒党を結んで彼に敵し、イブレアムで彼を撃ち殺し、彼に代って王となった。
15:11 ゼカリヤのその他の事績は、イスラエルの王の歴代志の書にしるされている。
15:12 主はかつてエヒウに、「あなたの子孫は四代までイスラエルの位に座するであろう」と告げられたが、はたしてそのとおりになった。
ゼカリヤもまた、主の御前に悪を行う王であった。そしてその統治は、わずか6ヶ月で終わってしまった。
こうして、野蛮な、荒々しいやり方で王となったエフーから始まったエフー王朝は、4代で終わりをつげた。それもまた、主の預言どおりであった。(10:30)
結局、エフー王朝の王達は全部、主の目に悪を行ってきたのだ。
15:13 ヤベシの子シャルムはユダの王ウジヤの第三十九年に王となり、サマリヤで一か月世を治めた。
15:14 時にガデの子メナヘムがテルザからサマリヤに上ってきて、ヤベシの子シャルムをサマリヤで撃ち殺し、彼に代って王となった。
15:15 シャルムのその他の事績と、彼が徒党を結んだ事は、イスラエルの王の歴代志の書にしるされている。
15:16 その時メナヘムはテルザから進んでいって、タップアと、そのうちにいるすべての者、およびその領域を撃った。すなわち彼らが彼のために開かなかったので、これを撃って、そのうちの妊娠の女をことごとく引き裂いた。
15:17 ユダの王アザリヤの第三十九年に、ガデの子メナヘムはイスラエルの王となり、サマリヤで十年の間、世を治めた。
エフーの玄孫ゼカリヤに謀反を起こして王にのし上がったシャルムの治世は、わずか1ヶ月であった。
彼に対して謀反を起こしたガデの子メナヘムが彼を殺して王となったが、彼は、城門を開かなかった町には、その町の妊婦の腹を切り裂くという残忍な見せしめをした。
自分に逆らう者はこのような残忍な仕打ちが待っているぞと脅す王権は、一時は栄えるかのように見えても、長続きはしない事は、歴史が召命している。
15:18 彼は主の目の前に悪を行い、イスラエルに罪を犯させたネバテの子ヤラベアムの罪を一生の間、離れなかった。
15:19 時にアッスリヤの王プルが国に攻めてきたので、メナヘムは銀一千タラントをプルに与えた。これは彼がプルの助けを得て、国を自分の手のうちに強くするためであった。
15:20 すなわちメナヘムはその銀をイスラエルのすべての富める者に課し、その人々におのおの銀五十シケルを出させてアッスリヤの王に与えた。こうしてアッスリヤの王は国にとどまらないで帰っていった。
15:21 メナヘムのその他の事績と彼がしたすべての事は、イスラエルの王の歴代志の書にしるされているではないか。
メナヘムは、親アッシリア政策を行った。
「アッシリヤの文書から,プルはティグラテ・ピレセル3世であることが知られている.彼はその記録で,メニヒム(メナヘム)のサマリヤを自分の属国であると主張している.この同盟は,結局はイスラエルがアッシリヤに併合されるという悲惨な結果を招くことになった.」(新聖書辞典より)
15:22 メナヘムは先祖たちと共に眠り、その子ペカヒヤが代って王となった。
15:23 メナヘムの子ペカヒヤはユダの王アザリヤの第五十年に、サマリヤでイスラエルの王となり、二年の間、世を治めた。
15:24 彼は主の目の前に悪を行い、イスラエルに罪を犯せたネバテの子ヤラベアムの罪を離れなかった。
メナヘム王朝は、北イスラエル王国で子に王権を渡せた、最後の王朝であった。
これらの時代、主の目に悪を行う事を続け、特に預言者ホセアを通して厳しい叱責を受けている。
15:25 時に彼の副官であったレマリヤのペカが、ギレアデびと五十人と共に徒党を結んで彼に敵し、サマリヤの、王の宮殿の天守で彼を撃ち殺した。すなわちペカは彼を殺し、彼に代って王となった。
15:26 ペカヒヤのその他の事績と彼がしたすべての事は、イスラエルの王の歴代志の書にしるされている。
15:27 レマリヤの子ペカはユダの王アザリヤの第五十二年に、サマリヤでイスラエルの王となり、二十年の間、世を治めた。
15:28 彼は主の目の前に悪をおこない、イスラエルに罪を犯させたネバテの子ヤラベアムの罪を離れなかった。
ペカフヤもまた、部下のペカによる反乱によって殺害されてしまい、王権はペカへと移った。
南ユダ王国ではウジヤ王の時代に4回王権が変わった事になる。
メナヘム王朝は、親アッシリア政策であったが、ペカは、アラム(シリヤ)のレツィンと反アッシリヤ同盟を結成した。
こうして強国アッシリヤに攻め寄せられてしまう口実を作ってしまったことになる。
15:29 イスラエルの王ペカの世に、アッスリヤの王テグラテピレセルが来て、イヨン、アベル・ベテマアカ、ヤノア、ケデシ、ハゾル、ギレアデ、ガリラヤ、ナフタリの全地を取り、人々をアッスリヤへ捕え移した。
15:30 時にエラの子ホセアは徒党を結んで、レマリヤの子ペカに敵し、彼を撃ち殺し、彼に代って王となった。これはウジヤの子ヨタムの第二十年であった。
15:31 ペカのその他の事績と彼がしたすべての事は、イスラエルの王の歴代志の書にしるされている。
ペカもまた謀反により殺害され、彼に代わってホセアが王となった。
このホセアが、北イスラエル王国最後の王となり、北イスラエルはアッシリヤによって散り散りにされてしまう事となる。
ガリラヤは異邦人のガリラヤとされ、ゼブルンとナフタリは、はずかしめを受けた。
北イスラエル王国はなんとすさんだ時代を送って来ただろうか。
それはひとえに、主に聞き従わず頑なに自分の好む道を歩み、主からの言葉と預言者を退け続けて来たからだ。
イザヤ8:19 人々があなたがたにむかって「さえずるように、ささやくように語る巫子および魔術者に求めよ」という時、民は自分たちの神に求むべきではないか。生ける者のために死んだ者に求めるであろうか。
8:20 ただ教とあかしとに求めよ。まことに彼らはこの言葉によって語るが、そこには夜明けがない。
8:21 彼らはしえたげられ、飢えて国の中を経あるく。その飢えるとき怒りを放ち、自分たちの王、自分たちの神をのろい、かつその顔を天に向ける。
8:22 また地を見ると、見よ、悩みと暗きと、苦しみのやみとがあり、彼らは暗黒に追いやられる。
まさにイザヤが言っている通りである。おしえとあかし、すなわち、御言葉と主を告白する事をしない者には、夜明けは来ない。
北イスラエルには夜明けは来なかった。おしえとあかしに戻らなかったからだ。
しかしイザヤは、続けて預言している。
イザヤ9:1 しかし、苦しみにあった地にも、やみがなくなる。さきにはゼブルンの地、ナフタリの地にはずかしめを与えられたが、後には海に至る道、ヨルダンの向こうの地、異邦人のガリラヤに光栄を与えられる。
9:2 暗やみの中に歩んでいた民は大いなる光を見た。暗黒の地に住んでいた人々の上に光が照った。
ずっと後の時代、イエス様がこのガリラヤ地方で福音をのべ伝え始める。
その間、非常に長い時代、主から離れ、呪われ、蹂躙される時代を送ってきた。
アッシリヤ、バビロン、メディア、ペルシャ、ギリシャの5帝国を経て、6帝国目のローマ時代に、ようやくイエス様が来られた。
ヨハネ4章にサマリヤの女の話が出てくるが、彼女には5人の夫があったが今一緒にいるのは夫ではない、とイエス様から私的された。
イエス様こそ、まことの夫となれるお方である。
このお方こそまことの光、異邦人を照らす希望の光である。
私達は、北イスラエル王国が歩んだような、反逆と殺戮、闇の歴史を歩む必要は無い。
ただイエス様とともに歩むなら、そのような歩みとは無縁の、光と祝福の中で生きる事ができるのだ。