メッセージ - 前代未聞の好待遇を受けた祭司エホヤダと、前代未聞の悪待遇を受けたヨアシュ王(2歴代誌24:15-27)
前代未聞の好待遇を受けた祭司エホヤダと、前代未聞の悪待遇を受けたヨアシュ王(2歴代誌24:15-27)
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- 執筆 :
- pastor 2018-2-7 7:13
前代未聞の好待遇を受けた祭司エホヤダと、前代未聞の悪待遇を受けたヨアシュ王(2歴代誌24:15-27)
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24:15 しかしエホヤダは年老い、日が満ちて死んだ。その死んだ時は百三十歳であった。
24:16 人々は彼をダビデの町で王たちの中に葬った。彼はイスラエルにおいて神とその宮とに良い事を行ったからである。
この祭司エホヤダ、主に従わない者達が権威を取り、王家の血筋もあやうく根絶やしにされそうになり、霊的混沌となってしまった王国を立て直し、主の宮を再建し、寿命尽きる時までイスラエルを霊的に指導した、偉大な祭司エホヤダは「日が満ちて死んだ」。
この「日が満ちて死んだ」はヘブライ語でワイスバ・ヤミーム、素晴らしい宴会に敬意をもって招待されるニュアンスがある。
彼はダビデの町で、王達と共に葬られた。未だかつてなかった素晴らしい待遇である。
彼はまさに、そうされるに相応しかった。
こうしてエホヤダが霊的に立て直した健全な状態は、残念ながら、速やかに踏みにじられてしまう。
24:17 エホヤダの死んだ後、ユダのつかさたちが来て、うやうやしく王に敬意を表した。王は彼らに聞き従った。
24:18 彼らはその先祖の神、主の宮を捨てて、アシラ像および偶像に仕えたので、そのとがのために、怒りがユダとエルサレムに臨んだ。
エホヤダ以前の罪深い時代、罪の飲み食いと肉欲の楽しみを覚えていたユダのつかさ達は、エホヤダが死んだと同時に、うやうやしくヨアシュ王に敬意を表し、ヨアシュ王は彼らのいうことに耳を傾け、主から離れ、偶像をイスラエルに持ち込んでしまったのだ。
素晴らしい霊的指導者がいなくなった途端に、それまでずっと抑えてきた罪と肉の欲望を発散させ、せっかく長年霊的な指導を受けて来たにもかかわらず、それら全てを覆すような事をする人はいる。
彼らに対しては、主からの災いによる報いが待っているが、次のような人は要注意である。すなわち、表向きは善良な礼拝者を装ってはいても、普段から霊的指導者をうるさく思い、その指導する人が遠出したり、忙しくしたりしていると、なまけぐせが顔を出して、手抜きをしたり、威張り散らしたり、仲間を打ち叩いたりしてしまう人は。
24:19 主は彼らをご自分に引き返そうとして、預言者たちをつかわし、彼らにむかってあかしをさせられたが、耳を傾けなかった。
24:20 そこで神の霊が祭司エホヤダの子ゼカリヤに臨んだので、彼は民の前に立ち上がって言った、「神はこう仰せられる、『あなたがたが主の戒めを犯して、災を招くのはどういうわけであるか。あなたがたが主を捨てたために、主もあなたがたを捨てられたのである』」。
24:21 しかし人々は彼を害しようと計り、王の命によって、石をもって彼を主の宮の庭で撃ち殺した。
あろうことか、あの大きな恩のあるエホヤダの子、ザカリヤさえも、ヨアシュ王は石で撃ち殺す命令をくだしてしまったのだ。
ヨアシュはおよそ40年もの間、表向き偽りの礼拝生活を送って来ていたという事だ。
ヘブル4:2 というのは、彼らと同じく、わたしたちにも福音が伝えられているのである。しかし、その聞いた御言は、彼らには無益であった。それが、聞いた者たちに、信仰によって結びつけられなかったからである。
4:3 ところが、わたしたち信じている者は、安息にはいることができる。それは、/「わたしが怒って、/彼らをわたしの安息に、はいらせることはしないと、/誓ったように」/と言われているとおりである。しかも、みわざは世の初めに、でき上がっていた。
ヨアシュ王は結局、40年受けていた指導の御言葉に、ずっと信仰を混ぜあわせる事をせず、口うるさい戒めとして我慢しながら従っていたのだろう。
24:22 このようにヨアシ王はゼカリヤの父エホヤダが自分に施した恵みを思わず、その子を殺した。ゼカリヤは死ぬ時、「どうぞ主がこれをみそなわして罰せられるように」と言った。
主は、全て義人が流してきた血がそのまま虚しく地に落ちるような事はされない。必ず報いをされるお方である。(黙示録6:9-11)
当時の南ユダ王国とヨアシュ王に対するさばきは、速やかに来た。
24:23 年の終りになって、スリヤの軍勢はヨアシにむかって攻め上り、ユダとエルサレムに来て、民のつかさたちをことごとく民のうちから滅ぼし、そのぶんどり物を皆ダマスコの王に送った。
24:24 この時スリヤの軍勢は少数で来たのであるが、主は大軍を彼らの手に渡された。これは彼らがその先祖の神、主を捨てたためである。このように彼らはヨアシを罰した。
わずかな軍勢により、ユダは大損害を受けた。そして、ヨアシュを惑わし、ゼカリヤを殺した民のつかさ達は、速やかにことごとく滅ぼされた。
また、ヨアシュ自身も大怪我を負わされた。
24:25 スリヤ軍はヨアシに大傷を負わせて捨て去ったが、ヨアシの家来たちは祭司エホヤダの子の血のために、党を結んで彼にそむき、彼を床の上に殺して、死なせた。人々は彼をダビデの町に葬ったが、王の墓には葬らなかった。
イスラエルに大きな功労を立てた大祭司エホヤダは王の墓に葬られた。それは前代未聞の待遇である。
しかしヨアシュに対しては謀反が起こり、しかも病の床の上で殺され、王の墓から外された。これもまた、王の死に方としては前代未聞である。
神の国とは、そういうものである。
ヨアシュにはアハブとイゼベルの血も流れているが、やはり血は争えないのだろうか。
確かに人は、親から受け継いだ血も、肉欲も、あるいは人によって意図的に操作されて育ってしまった自分の性格も、自分ではどうしようもない。
しかし、キリストにあっては、大きな希望がある。
ヨハネ1:12 しかし、彼を受けいれた者、すなわち、その名を信じた人々には、彼は神の子となる力を与えたのである。
1:13 それらの人は、血すじによらず、肉の欲によらず、また、人の欲にもよらず、ただ神によって生れたのである。