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メッセージ - 「演歌の祈り」と「下さいの祈り」、そして「ダビデの祈り」(詩篇13篇)

「演歌の祈り」と「下さいの祈り」、そして「ダビデの祈り」(詩篇13篇)

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礼拝メッセージ説教音声配信 » 講解説教(旧約) » 詩篇
執筆 : 
pastor 2018-9-10 8:00

「演歌の祈り」と「下さいの祈り」、そして「ダビデの祈り」(詩篇13篇)
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メッセージ音声

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表題: 聖歌隊の指揮者によってうたわせたダビデの歌

詩篇13篇もダビデの賛歌で、彼に悩みがある時の祈りである。
短い祈りではあるが、三つの段階があって、段を進んで行くごとに、成熟した祈りへと発展して行く。

13:1 主よ、いつまでなのですか。とこしえにわたしをお忘れになるのですか。いつまで、み顔をわたしに隠されるのですか。
13:2 いつまで、わたしは魂に痛みを負い、ひねもす心に/悲しみをいだかなければならないのですか。いつまで敵はわたしの上にあがめられるのですか。

まず、第一段階目の祈りは、主に対する感情的な訴えで始まる。
そしてこの段階では、「いつまでですか」という訴えが四回出てくる。

最初の訴えは、「とこしえにわたしをお忘れになるのですか」というものだが、主は、主の民を決して忘れたり見捨てたりする事の無いお方であると書いてあるので、それは真理ではない。
ただこの時、ダビデは主から「とこしえに」忘れられているかのような気分になっているのだ。

2つ目の訴えは、「み顔をわたしに隠されるのですか」である。
もし主が御顔を隠される、とするなら、主の恵みと平安が、全く無い状態である。

民数記6:25 願わくは主がみ顔をもってあなたを照し、/あなたを恵まれるように。
 6:26 願わくは主がみ顔をあなたに向け、/あなたに平安を賜わるように」』。

ダビデは、主があたかも御顔を隠していて、恵みも平安も一切無いかのように思えている状態なのだ。

以上のように、1つ目と2つ目の訴えは、真実に基づいていない訴えであるが、それらの原因は、以下の3つ目の訴えから見出す事が出来る。

13:2 いつまで、わたしは魂に「痛み(アツァー:アドバイス、カウンセル、プラン)」を負い、ひねもす心に/悲しみをいだかなければならないのですか。
ここは、KJVでは「How long shall I take counsel in my soul」、すなわち言い換えてみるなら、この3つ目の訴えは、私はいつまで、自分で自分の魂にカウンセリングをし続けなければならないのですか、というものである。
つまり彼は、心の中でぐるぐると思い巡らせている状態なのだ。
井の中の蛙大海を知らず、ということわざがあるが、ダビデはこの時、悩みの井戸の中でぐるぐると周り、自分で自分にマイナスのカウンセリングをひたすらし続けていて、主の恵みの大海には全く目を向けていない状態だ。

4つ目の「いつまでですか」の訴えは、敵が彼の上にあがめられている状態を訴えるものである。
自分の思いの中でぐるぐるとマイナス感情を巡らせていると、敵が大きく見えてしまうものである。

クリスチャンの中に、この、2節までの祈りで終わらせてしまう人がいるが、これはただ自己悲哀の「演歌の祈り」である。
捨てられた、どうして、いつまで、という悲哀にどっぷりと浸って酔っていて、信仰を奮い立たせる気色が全く無いとするなら、逆に主のほうから「いつまで」と訴えられてしまう。

しかし3節以降、ダビデの祈りが変わる。

13:3 わが神、主よ、みそなわして、わたしに答え、わたしの目を明らかにしてください。さもないと、わたしは死の眠りに陥り、
13:4 わたしの敵は「わたしは敵に勝った」と言い、わたしのあだは、わたしの動かされることによって/喜ぶでしょう。

ダビデはここで、わたしに目を注いで答えて下さい、死の眠りに陥ってしまう前に、わたしの目を明らかにして(輝かせて)ください、と、願い求めている。
私達はどうする時、目が輝くか。

1サムエル記14:29 ヨナタンは言った、「父は国を悩ませました。ごらんなさい。この蜜をすこしなめたばかりで、わたしの目がこんなに、はっきりしたではありませんか。

ヨナタンは、蜜を少しなめただけで、目がはっきり輝いた。
まことの蜜は御言葉であり、もし御言葉に対する完成が曇っているなら、死の眠りへと陥ってしまう。
父サウル王は目が曇っており、本来、力を蓄えて戦うべき時に断食を布告してしまうような、かなりの「死の眠り」に陥ってしまっていた。

1サムエル記14:24 しかしその日イスラエルの人々は苦しんだ。これはサウルが民に誓わせて「夕方まで、わたしが敵にあだを返すまで、食物を食べる者は、のろわれる」と言ったからである。それゆえ民のうちには、ひとりも食物を口にしたものはなかった。
14:25 ところで、民がみな森の中にはいると、地のおもてに蜜があった。
14:26 民は森にはいった時、蜜のしたたっているのを見た。しかしだれもそれを手に取って口につけるものがなかった。民が誓いを恐れたからである。
14:27 しかしヨナタンは、父が民に誓わせたことを聞かなかったので、手を伸べてつえの先を蜜ばちの巣に浸し、手に取って口につけた。すると彼は目がはっきりした。
14:28 その時、民のひとりが言った、「あなたの父は、かたく民に誓わせて『きょう、食物を食べる者は、のろわれる』と言われました。それで民は疲れているのです」。
14:29 ヨナタンは言った、「父は国を悩ませました。ごらんなさい。この蜜をすこしなめたばかりで、わたしの目がこんなに、はっきりしたではありませんか。
14:30 まして、民がきょう敵からぶんどった物を、じゅうぶん食べていたならば、さらに多くのペリシテびとを殺していたでしょうに」。

サウル王が、時でない時に無駄な断食布告をしてしまったのは、主に聞かず、人や状況だけを見て右往左往し続けたから、目の輝きを失い、霊的に曇らされて、このような迷走を続けたのだ。
それはやがて、死の眠りへと、陰府(シェオル)へと、落ち込んで行ってしまう。
サウルとシェオルは、ヘブライ語で同じスペルであり、それは、もし私達もサウルの道をたどるなら、シェオル(陰府)へと落ち込んでしまう、という警告である。

私達は御言葉を求めるべきである。
それこそあらゆる物事に対して目が開かれ、為すべき事と為してはならぬ事の見分けがつき、的を射た歩みが出来るのだ。

ダビデは3-4節において、何々して下さい、という「くださいの祈り」をした。
クリスチャンの多くはこの「下さいの祈り」で終わってしまい、信仰告白や感謝、賛美へと至っていない場合が多い。
しかしダビデは5節以降、さらに進んで、信仰告白と賛美と感謝の祈りをする。

13:5 しかしわたしはあなたのいつくしみに信頼し、わたしの心はあなたの救を喜びます。
13:6 主は豊かにわたしをあしらわれたゆえ、わたしは主にむかって歌います。

ダビデは主に信頼し、主の救いを喜び、主に感謝の賛美を捧げた。
いつまでも悲しんでいてはならない。なぜなら、主を喜ぶ事こそ、力の源なのだから。

ネヘミヤ記8:10  そして彼らに言った、「あなたがたは去って、肥えたものを食べ、甘いものを飲みなさい。その備えのないものには分けてやりなさい。この日はわれわれの主の聖なる日です。憂えてはならない。主を喜ぶことはあなたがたの力です」。

ダビデは祈る時、決して演歌節で終る事なく、あるいは「下さい」の祈りで終る事もなく、いつも、感謝と賛美を捧げる所までしている。
たとえ最初はいかに演歌節であったとしても、最後は賛美と信仰告白で終る祈りこそ「ダビデの祈り」であり、「上等の祈り」である。

詩篇を読んでいると、ダビデはいつも弱気で悩んでいるかのように見えるが、サムエル記のダビデはいつも連戦連勝で、勇者としての輝かしい実績が記されている。
ダビデの連戦連勝の影には、彼の心に抱えていた悩みや不安、恐れを、全部神様に持っていき、そして御言葉宣言と信仰告白という、「上等の祈り」があったのだ。
それで彼は、信じたとおりになったのだ。

イザヤ55:10 天から雨が降り、雪が落ちてまた帰らず、地を潤して物を生えさせ、芽を出させて、種まく者に種を与え、食べる者にかてを与える。
55:11 このように、わが口から出る言葉も、むなしくわたしに帰らない。わたしの喜ぶところのことをなし、わたしが命じ送った事を果す。

2節までの演歌の祈りで終わる人は、小さい悩みの井戸の中を、いつもぐるぐる廻る生活をしている。
4節までの「下さい下さい」の祈りで止まっている人は、感謝、賛美へと至らない不完全燃焼の祈りであり、あまり実を結ばせない人生である。
しかし「ダビデの祈り」、感謝、賛美へと至る「上等な祈り」をする人は、多くの実を結び、信じた通りになり、信仰においても実際の生活においても連戦連勝の有意義な人生を送るのだ。

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