メッセージ - 主の敵に勝利させ、栄えさせて下さった事への感謝の詩(詩篇21篇)
主の敵に勝利させ、栄えさせて下さった事への感謝の詩(詩篇21篇)
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詩篇21 聖歌隊の指揮者によってうたわせたダビデの歌
この詩もダビデが創り、聖歌隊に歌わせた歌である。
20篇は、ダビデが臣下の人達にダビデのために執り成しをさせた内容であったが、この21篇は、主がその祈りに答えて下さり、ダビデ王に祝福を与え、彼の敵に勝利させ、高めて下さった事への感謝の賛美である。
21:1 主よ、王はあなたの力によって喜び、あなたの助けによって、いかに大きな喜びをもつことでしょう。
21:2 あなたは彼の心の願いをゆるし、そのくちびるの求めをいなまれなかった。〔セラ
主がダビデの心の願いをゆるし、くちびるの求める事を否まれなかったのは、1節で宣言したとおり、彼が主の力を喜び、主の助けに大きな喜びを持つ心をいつも持っていたからだ。
主は全て主を喜びとする者の、心の願いも、また口で求めた事も共にかなえて下さるのだ。
主を喜ぶ事こそ、まさに私達の力である。(ネヘミヤ8:10)
主は全て彼を拠り所とする者、主に助けを求める者達の願いを聞いて下さり、大いに喜ばせて下さるのみならず、その人達に、冠をかぶらせてくださる。
21:3 あなたは大いなる恵みをもって彼を迎え、そのかしらに純金の冠をいただかせられる。
主はダビデに純金の冠をいただかせて下さったが、私達・主の現れを心から待ち望む全ての人には、義の冠をいただかせて下さる。
2テモテ4:8 今や、義の冠がわたしを待っているばかりである。かの日には、公平な審判者である主が、それを授けて下さるであろう。わたしばかりではなく、主の出現を心から待ち望んでいたすべての人にも授けて下さるであろう。
21:4 彼がいのちを求めると、あなたはそれを彼にさずけ、世々限りなくそのよわいを長くされた。
ダビデは主にいのちを求めた。すると主は、ダビデに、世々限り無く続く家を建てる約束を与えて下さり、「世々限りなくそのよわいを長くされた」と彼が宣言したとおり、永遠のいのちの望みをも与えて下さった。
神は人類すべてに、永遠のいのちを与えるために、独り子イエス・キリストを世に贈られた。
それは、御子を信じる者が一人として滅びる事なく、永遠のいのちを持つためである。
21:5 あなたの助けによって彼の栄光は大きい。あなたは誉と威厳とを彼に与えられる。
21:6 まことに、あなたは彼をとこしえに恵まれた者とし、み前に喜びをもって楽しませられる。
クリスチャンとして正しい心を持った聖徒なら、主に礼拝を捧げる時、大きな喜びがある。
ダビデが宣言しているとおり、主の御前においては、喜び楽しみがあるからであり、また、御前に歩む聖徒たちには誉と威厳を与えて下さるからだ。
やがて私達・信仰者が受け継ぐ天国において、そこで永遠に主を喜ぶ事ができるのは、何という幸いだろう。
21:7 王は主に信頼するゆえ、いと高き者のいつくしみ(ヘセド)をこうむって、動かされることはない。
結局、主がダビデにこれら諸々の幸いを与えて下さったのは、彼が主に信頼したからだ。
信仰は、主に向かって登って行く。主はそれに対し、いつくしみ(ヘセド:恵み)を天から降らせ、信仰と恵みが合致する時、主の奇跡のわざが起きる。
主に信頼する者は、永遠に動かされる事は無いのだ。
続く箇所においては、主の敵に対して注がれる御怒りについて、ダビデの宣言が記されている。
21:8 あなたの手はもろもろの敵を尋ね出し、あなたの右の手はあなたを憎む者を/尋ね出すであろう。
ここで取り上げているのは、ダビデの敵ではなく「あなたの敵」「あなたを憎む者」、すなわち、主の敵であるサタンと、その勢力全般である。
それにしても、敵を探り出すのは「主の目」ではなく、「主の手」「右手」である、というのは興味深い。
全地は、主の御手のわざであり、まさに「主の御手の中」にある。
その主の御手は、私達・主を恐れ敬う者達には「救いの御手」、「身を寄せる陰」である。
しかし、主の敵どもは、いかに闇の中で粋がって悪を企もうとも、所詮、主の大きな御手の中で駆け回る小猿に過ぎないのだ。
21:9 あなたが怒る時、彼らを燃える炉のようにするであろう。主はみ怒りによって彼らをのみつくされる。火は彼らを食いつくすであろう。
21:10 あなたは彼らのすえを地から断ち、彼らの種を人の子らの中から滅ぼすであろう。
主は、全ての主の敵に対して、燃える火のさばきを降し、それに類する者達を絶ち滅ぼされる。
黙示録20:7 千年の期間が終ると、サタンはその獄から解放される。
20:8 そして、出て行き、地の四方にいる諸国民、すなわちゴグ、マゴグを惑わし、彼らを戦いのために召集する。その数は、海の砂のように多い。
20:9 彼らは地上の広い所に上ってきて、聖徒たちの陣営と愛されていた都とを包囲した。すると、天から火が下ってきて、彼らを焼き尽した。
20:10 そして、彼らを惑わした悪魔は、火と硫黄との池に投げ込まれた。そこには、獣もにせ預言者もいて、彼らは世々限りなく日夜、苦しめられるのである。
サタンは1000年も獄に閉じ込められていたのに、その間、一切反省する事なく、解放されたとたん、人々を惑わし、聖徒たちとその陣営、神に愛された都を包囲する。
そうであるからには、もはや彼らの罪は明らかとなり、永遠の炎によるさばきについて何の申し開きもできない。
そして、この悪魔サタンに同調する者達やそれに類する者達も、皆、同様である。
21:11 たとい彼らがあなたにむかって悪い事を企て、悪いはかりごとを思いめぐらしても、なし遂げることはできない。
21:12 あなたは彼らを逃げ走らせ、あなたの弓弦を張って、彼らの顔をねらうであろう。
主の敵は悪を企てても、それは成功せず、かえって背を見せて逃げる事になる。
そして面白い事に、主が張った弓は、彼らの背中にではなく、顔面に命中するという。
それは、主の御手は前にも後ろにもあるからだ。
詩篇139:5 あなたは後から、前からわたしを囲み、わたしの上にみ手をおかれます。
139:6 このような知識はあまりに不思議で、わたしには思いも及びません。これは高くて達することはできません。
主は、主を敬う人を前から後ろから取り囲み、御手を置いて祝福の道へと導いて下さる。
しかし主の敵に対しては、主は前から後ろから取り囲んで、背を見せて逃げたとしても、顔面にヒットするよう矢を放たれる。
主は、どうしても悔い改めず、主の民に悪を行う事を止めなかったアハブ王に、そのようにされた。
彼は変装して戦争に出て行き、よろいも身に着けていたが、ある兵士が何気なく放った矢が、見事、彼のよろいの間を射抜き、致命傷を与えた。
主の陣営をなぶったゴリヤテも、ダビデが放った一発の石が、ゴリヤテの兜の細い間を縫って、見事急所にヒットさせた。
主は、主を敬う者が放った石や投資を、見事ヒットさせてくださるお方だ。
それ故ダビデは、賛美によってこの詩を閉じている。
21:13 主よ、力をあらわして、みずからを高くしてください。われらはあなたの大能をうたい、かつほめたたえるでしょう。
この素晴らしい主を助けとし、より頼み、その御手の内に守られ、祝福され、ダビデのように大いに主をほめたたえる皆さんでありますように。
イエス様のお名前によって祝福します!