メッセージ - 雅歌書の中に見出すイエス様との親密な愛の交わり(雅歌1:1-4)

雅歌書の中に見出すイエス様との親密な愛の交わり(雅歌1:1-4)

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礼拝メッセージ説教音声配信 » 講解説教(旧約) » 雅歌
執筆 : 
pastor 2019-1-9 18:09

雅歌書の中に見出すイエス様との親密な愛の交わり(雅歌1:1-4)
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雅歌1:1 ソロモンの雅歌

雅歌(シール・ハ・シーリーム)は日本語の漢字では、雅やかな歌、と当てられているが、原意は「歌たちの中の歌」である。
花嫁と花婿の詩、娘たちの合唱が呼び交わされる形式で、男女の婚約した時から、結婚に至り、初々しい夫婦生活から、その成熟に至るまでの、男女間の愛の喜びに溢れた表現で描いている。
雅歌書は、聖書の中でも異色の本といえる。
聖書の他の書は、神と人との愛の関係が記されるのが多いものの、雅歌書のように、人同士の、それも男女の愛をうたっている箇所はほとんどないし、また他の書は、感情表現ぬきで淡々と真理が示されている箇所は多いものの、雅歌書に限っては、ふんだんに感情表現がされている。
また、聖書の他の箇所では、神を称え賛美する箇所は多いものの、雅歌書のように、誰か人を、それも、異性をほめ讃える表現は、他の書では皆無だ。
この雅歌書から私達は何を読み解いていくべきか。

日本語で言う所の「愛」は、ギリシア語には4種類がある。
すなわち、フィレオの「友愛」、エストロゲの「親子愛」、エロスの「男女の恋愛」、そして、アガペーの、「神の完全なる究極的な愛」。
フィレオの愛は友愛、エストロゲの愛は親子愛、エロスの愛は男女の恋愛、そして、アガペーの愛は、神の完全な究極的な愛であるが、この雅歌では、主に、エロスの愛を描いている。
このエロスの愛は、強く情欲を駆り立て、うきうきさせる力があるが、自己中心的で、自分が満足したり、自分が気持ちよくなったり、時には奪ったりするものである。
もし相手に性的な魅力を感じなくなってしまったら、いとも簡単に離れてしまう。

世の中には多くの歌があるが、おそらく半数以上は、男女の愛をテーマにしたものではないだろうか。
しかもその愛の歌の中には、心をうきうきさせるよりも、切なくさせたり、悲哀感情へと浸しこませたりするものも、たくさん見受けられる。
神の愛・アガペーは、それらとは方向性が真逆で、人のした悪を思わず、自分が得る事を思わず、ただ人を大切にする愛である。

このエロスの愛で満ちている雅歌書は、聖書的に意味が無いのかというと、そうではない。
この世の有様は、全て天の実体の陰であり、男女の愛も、そうである。
雅歌のこの愛の模様は、私たち教会、すなわち、キリストの花嫁と、キリストと言うまことの花婿との関係の雛形として見ていく時、雅歌書はキリストと教会の関係において、非常に豊かな示唆を与えてくれる。
しかしもしキリストなしにこの雅歌書を読むなら、ただの恋愛ドラマや、官能小説と変わりはなくなってしまう。

この書は、あまりに男女の愛の喜びを楽しみを赤裸々に散りばめているので、これが果たして聖書の一巻としてふさわしいのかどうかと言う議論も成された。
しかし、神の国には当然、愛し愛されるゆえの喜びがあり、楽しみが存在する。
世の宗教では、男女の愛を何か汚れたものとして見る所もあるが、キリストにあっては、捨てるべきものは何一つ無い。
キリストを交えて見るなら、この雅歌書はとても美しく、麗しい、好ましいものである。

雅歌1:2 どうか、あなたの口の口づけをもって、わたしに口づけしてください。あなたの愛はぶどう酒にまさり、
1:3 あなたのにおい油はかんばしく、あなたの名は注がれたにおい油のようです。それゆえ、おとめたちはあなたを愛するのです。

最初から早速、官能的な表現で始まるように見えるが、この「口づけ(ナーカシュ)」、もともとの意味は結びつける、(武器などを)装着する所から、「口づけ」になった。
私たちはここから、キリストの花嫁としての立ち位置、キリストを装着し、キリストを着たい、キリストと一体化したい、という感情を共有する事ができる。
イエス様が、私とひとつになってくださったら良いのに、と感情として思うのは、正常なキリスト者の願いである。
そのイエス様の愛は、ぶどう酒よりはるかに優れた心地よさだ、という感覚を、理解できるだろうか。
私達が「イエス様」と呼ぶたびに、イエス様の愛を感じ、その麗しさ、甘さが、香り高い香油のように、喜ばしさをともなって心に満ち満ちていく。
その感覚は、正常なキリスト者の感覚である。それを理解できない、とするなら、単にキリスト教を宗教として生きているだけである。

雅歌1:4 あなたのあとについて、行かせてください。わたしたちは急いでまいりましょう。王はわたしをそのへやに連れて行かれた。わたしたちは、あなたによって喜び楽しみ、ぶどう酒にまさって、あなたの愛をほめたたえます。おとめたちは真心をもってあなたを愛します。

ここに、私達とキリストとの正しい立ち位置が記されている。
私たちはイエス様のあとを従って行くものであり、決してその逆ではない。
イエス様が行ったなら、私達は彼から離れずに、急いで彼についていく。それがイエス様との正しい位置関係である。

普段は自分の好き勝手にやって行って、何か困った時だけ、神を取り出して助けてもらおうとしたり、あるいは自分が願う事を叶えてもらうためだけに神を持ち出すような、そんなふうに、神を何か便利な四次元ポケット的なものとみなすのは、イエス様を主とした歩みではない。
イエス様は、この雅歌書の乙女にとって大好きな男性のように、私達にとってうるわしい主人であり、私達はただ彼の後からついて行き、彼の願われる事を行い、彼がしてはならないと言われた事はしない、そして、彼がしなさいと言われた事を行う。
それが正しい私達の歩みであり、その歩みをするならば、イエス様は私たちを「奥の間」へとエスコートし、そこで親密な愛の交わりへと導いて下さる。

そこには、「楽しみ喜び」があり、それは、ぶどう酒に遥かにまさるものだと書いてある。
ここの「楽しみ」と訳されたヘブライ語ギール(あるいはグル)は、元の意味は「くるくる回る」、そこから嬉しさ、喜びのあまりに踊り上がる事をあらわし、「喜び」と訳されたヘブライ語サマハ(ク)は、顔が喜びにぱーっと輝く様をあらわしている。
子犬が主人に久しぶりに会った時、ぴょんぴょん飛び跳ね、くるくる回って喜び叫び踊るような感覚である。

女性が、慕い求めている男性に、エスコートされ、奥の間に親密な愛の交わりへと連れて行かれる時、まさに、このギールやサマクの感覚ではなかろうか。
私達がキリストに対して描く感覚も、同じである。
イエス様に伴われ、普段の人には到底入れない聖なる所での、聖なる親しい交わりへと導かれて行く事は、キリスト者にとって、この上もない喜びである。

神を礼拝する場所、神殿や幕屋には、至聖所と呼ばれる「奥の間」がある。
そこは絶対的に聖なる領域で、普通の人間は決して入れない。
しかしイエス様は、十字架の上で、ご自身のからだを裂かれる事により、私達にそこへの道を開いて下さった。

私達は「肉体」という外面を持っており、それに対し「霊」という「奥の間」を持っている。
神は霊であるから、私達は霊とまことによる礼拝をする事を求められている故に、私達はこの肉体だけを礼拝に参加させるのではなく、霊とまことをもって主を礼拝するべきである。

そうであるなら、たとえ体は礼拝する場ではない所に、例えば職場や不信仰に満ちた家の中にいたとしても、霊においては主と交わっていて、「奥の間」における主との交わりにある。
その時、どこでも主にある喜び、楽しみに入る事ができる。
たとえ、私達を殺そうとする迫害者に取り囲まれている時でも、決して揺るがされるものではない。
ステパノがまさに、殉教される直前、キリストとの霊における奥の間の交わりに入っていた。

イエス様との正しい位置関係を持ち、イエス様の後から急いでついて行って、奥の間へと導かれ、そこにで霊における親密な愛の交わりに入って、世の何者にも決して揺るがされない平安と喜びの内を歩む皆さんでありますように!
イエス様のお名前によって祝福します!

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