メッセージ - 大きな祝福を得る時に伴う大きな責任(申命記6:10-19)
横浜天声キリスト教会主日礼拝「大きな祝福を得る時に伴う大きな責任(申命記6:10-19)」
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今年も昨年同様、「ベエル・シェバ」という安心して産んで増えて行ける広い地、敵が入ってこない地を獲得するようにとの御言葉をいただいたが、さらに進んだ祝福の御言葉が与えられたので、お分かちしたい。
「あなたの神、主は、あなたの先祖アブラハム、イサク、ヤコブに向かってあなたに与えると誓われた地にあなたを入らせられる時、あなたが建てたものでない大きな美しい町々を得させ、あなたが満たしたものでない諸々の良い物を満たした家を得させ、あなたが掘ったものでない掘り井戸を得させ、あなたが植えたものでないぶどう畑とオリブの畑とを得させられるであろう。あなたは食べて飽きるであろう。」(申6:10-11)
この約束は、ユダヤ人が最も大切にしている申命記6章の「シェマー本文」の命令に従った人に与えられる祝福の約束である。その命令の中身は、既にコーエンや天声で何度も取り上げられていて、イエス様も「最も大切な戒め」とまで言った、大切な命令である。すなわち、主の御言葉を心に留め(ハヤー:存在させ溢れさせる)、これを子供達によく教え(シャナン:研ぎ石などで鋭くする、コツコツ刺激を与える)、家にいる時も道を歩く時も、寝る時も起きる時も、これについて語らなければならない(ダバル:論じ合う)。(6-7節)
また、これを手につけて(カシャール、結合、連盟、同盟する)、目の間にいつも置き(ハヤー)、家の入口の柱(メズーザー)と門とに書き記す事によって、我とわが家は、御言葉が土台の家であり、御言葉によって出入りする家、御言葉によって守られた家である、と、内外に表明するのだ。(8-9節)
以上の命令をクリヤした人が、自分が建てなかった大きな美しい町々を得、自分が建てなかった、良い物で満ちた家を得、自分が掘らなかった井戸を得、自分が植えたものでない畑と、その実りを得られる。
しかし、この誰もがうらやむ祝福は、抱き合わせで「警告」がついている事を、よく心に留めるべきだ。
あなたは元々、エジプト(世)の奴隷状態だった。そこから、小羊の血の代価をもって買い戻され、救われた事を、忘れてはならない(12-13節)。そして偶像礼拝に気をつけるべきである。すなわち、世の何者も、神以上に神としてはならない。そうでないと、主のねたみが燃え上がって滅ぼし尽くされてしまう(14-15節)。
また「主を試みる事」をしてはならない(16節)。イスラエルはマサで水が無かった時、主を試みたが、主はモーセに命じて、岩から水を出させた。主の御力と素晴らしさを見て、体験し、実際飲んで食べておきながら、それでも主に対して感謝する事も、何ら学ぶ所も無く、次は肉をくれ、と、さらに図に乗って主を試みた。
だから主は「怒って、彼らをわたしの安息にはいらせることはしない、と誓った」(ヘブル3:7-11)のである。
神が私達に富や力を祝福として与えられるのは、私達の物欲・贅沢欲を満たすためではない。
私達が気をつけて世の罪や悪に染まらず、王として、祭司として地上の人々を主へ導き、神の子として地上を正しく統治し、神の国(神の支配)をもたらし、全被造物に慰めを与えるという「大目的」のためである。
『あなたは主が見て正しいとし、良いとされることを行わなければならない。そうすれば、あなたは幸いを得、かつ主があなたの先祖に誓われた、あの良い地にはいって、自分のものとすることができるであろう。また主が仰せられたように、あなたの敵を皆あなたの前から追い払われるであろう。』(申命記6:18-19)
ここにあるように、私達が行うべきは、私達が考案した私達の「良かれ」ではない。主の「良かれ」である。
私達が自ら積極的に主に喜ばれる事が何か考え、先取りして行動するなら、さらに多く与えられるのだ。
会社の経営者は、どうすれば事業が拡大し、顧客が喜び、社会のためになるかを主体的に考え行動するが、私達も、御国の事業に参加している意識を持ち、どうすれば御国が広がるかを主体的に考え、御言葉を調べ、その通り行動するなら、主はさらに多くをその人に任せるために、富や権威、職分を、御前で相応しくない用い方をしている人から取り上げて、その人へ与え、神の王国の経営を任せるようになって行く。