メッセージ - 主に聞き従う者に与えられる、豊かな喜びの収穫(詩篇65篇)
早天礼拝
主に聞き従う者に与えられる、豊かな喜びの収穫(詩篇65篇)
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詩篇65篇表題『聖歌隊の指揮者によってうたわせたダビデの歌、さんび』
65:1 神よ、シオンにて、あなたをほめたたえる(テヒラー)ことは/ふさわしいことである。人はあなたに誓いを果すであろう。
65:2 祈(テフィラー)を聞かれる方よ、すべての肉なる者は罪のゆえにあなたに来る。われらのとががわれらに打ち勝つとき、あなたはこれをゆるされる(カーファル)。
神は、罪を犯してしまう弱い人間を憐れみ、主に泣きついて来る人を赦して(カーファル)くださるからこそ、人々は賛美(テヒラー)と祈り(テフィラー)をもって御前に集う。
カーファルは元々、「覆う」が原意で、「無かったことにする」事である。
人はただ、主の一方的な恵みにより、罪を覆われ、義とされるのだ。
だからもし、自分は正しい事を行って来た・悪を行わなかった、などと主張して、自分を正しいと見なす事には何の意味も無く、むしろ、神の義から遠ざかってしまう。
パリサイ人は自分と取税人を比較し、自分があれをした、これをした、と、神の前でとうとうと自慢話をしたが、取税人は、遠く離れ、顔を天に向けようともせず、ただ自分の胸を叩いて、ただ「罪人のわたしをお赦し下さい」と祈った。ここで義とされたのは、取税人のほうだった。(ルカ18:9-14)
主は、自分で自分を義とする人ではなく、主に泣きついて来る人をこそ憐れみ、その人の罪を覆って下さるのだ。
結局、私達・人間は、自分の罪を覆い隠す事は、できない。
エデンでアダムとエバが、いちじくの葉で裸を覆ったが、それは何の役にも立たなかった。ただ、主が動物の血を流して得た皮の衣こそ、彼らの裸を覆う事ができた。
65:4 あなたに選ばれ、あなたに近づけられて、あなたの大庭に住む人はさいわいである。われらはあなたの家、あなたの聖なる宮の/恵みによって飽くことができる。
なぜ聖徒は、主の宮に集うのか。
それは、主に泣きついて行く人に、罪の贖いが与えられ、それによって、赦された事の開放感が与えられ、また、永遠なる主との関係を取り戻し、そして、受け入れられている事の安心感と、主に愛されている事の甘い感覚と、また、実際的な問題解決と、セキュリティが与えられているからだ。
65:5 われらの救の神よ、地のもろもろのはてと、遠き海の望みであるあなたは/恐るべきわざにより、救をもってわれらに答えられる。(新共同訳:)遠い海、地の果てに至るまで/すべてのものがあなたに「依り頼みます(ミブタハ:避難所、拠り所)」。
罪を自覚し、御前に泣きついて礼拝に来る人には、主は、祝福で答えられるが、神を恐れず、神の民を苦しめる者に、主は、恐ろしさをもって、その栄光を表される。
かつてエジプトは、イスラエルの民を430年もの間、奴隷として扱い、それでいて、自分が犯した悪のわざを一切悔い改めなかったが、神はエジプトに対し、恐ろしい災いで御力を表した。
しかし、イスラエルに対しては、救いと贖いの神としてあらわされた。
65:6 あなたは大能を帯び、そのみ力によって、もろもろの山を堅く立たせられる。
65:7 あなたは海の響き、大波の響き、もろもろの民の騒ぎを静められる。
海は、定まりのない恐ろしい所を、または、不信仰の世界を象徴する。
そのような、主を敬わない国民には、「騒ぎ」がある。
しかし主は、その大能の御力によって、それら全ての騒ぎを鎮められ、そして諸々の山を堅く立たせるお方。
65:8 それゆえ、地のはてに住む人々も、あなたのもろもろのしるしを見て恐れる。あなたは朝と夕の出る所をして/喜び歌わせられる。
朝と夕の出る所とは、すなわち、一日の初めから終わりまで、そして東の果てから西の果てまで、すなわち世界の隅から隅までをあらわす。
すなわち主は、世界の隅々までを支配し、人々を恐れ敬うようにさせ、また喜び歌うようにさせてくださる。
9節以降は、罪を悔い改め神の民とされた人々に与えられる、収穫の祝福が記されている。
65:9 あなたは地に臨んで、これに水をそそぎ、これを大いに豊かにされる。神の川は水で満ちている。あなたはそのように備えして/彼らに穀物を与えられる。
人が主に立ち返り、その罪が覆われると、主は、その地を豊かに実らせるための、下ごしらえをされる。
65:10 あなたはその田みぞを豊かにうるおし、そのうねを整え、夕立をもってそれを柔らかにし、そのもえ出るのを祝福し、
夕立と訳された語は、申命記11:14の「先の雨」である。
『わたしは季節にしたがって、あなたがたの地に雨、先の雨と後の雨を与えよう。あなたは、あなたの穀物と新しいぶどう酒と油を集めよう。』(申命記11:14)
この先の雨は、ユダヤの地で10-11月に降り、土地を柔らかにし、種から芽を出させ、その年に萌え出る苗の量を左右する、重要な雨である。
65:11 またその恵みをもって年の冠とされる。あなたの道にはあぶらがしたたる。
あぶらと訳された語「デシェン」は、豊かさや脂肪を意味する。
せっかくたくさんの芽が萌え出たとしても、その後の雨がなければ、枯れてしまう。
その後の実りをさらに豊かにしてくれるのが、申命記11:14に出てきた「後の雨」である。
この「後の雨」は、3-4月に降って、根付いた苗の実りを豊かにする、いわば木々に果実という「冠」を与える雨である。
この、先の雨と後の雨の両方が主から送られる事によって、その年の実りが豊かになるのだ。
これによって地が潤されると、家畜が食べる草も豊かに生え出て、家畜たちも命がみなぎるようになる。
65:12 野の牧場はしたたり、小山は喜びをまとい、
65:13 牧場は羊の群れを着、もろもろの谷は穀物をもっておおわれ、彼らは喜び呼ばわって共に歌う。
主を敬う民は、確かに、このように祝福される。
しかし、イスラエルが主を無視して別の神々を拝んでいた時代には、例えば、アハブやイゼベルの時代には、先の雨も後の雨も一切降らず、地につゆさえ降らなかった。
主はそれでも、悔い改めて立ち返る人には、豊かに雨を返してくださる。
レビ記26:3 もしあなたがたがわたしの定めに歩み、わたしの戒めを守って、これを行うならば、
26:4 わたしはその季節季節に、雨をあなたがたに与えるであろう。地は産物を出し、畑の木々は実を結ぶであろう。
26:5 あなたがたの麦打ちは、ぶどうの取入れの時まで続き、ぶどうの取入れは、種まきの時まで続くであろう。あなたがたは飽きるほどパンを食べ、またあなたがたの地に安らかに住むであろう。
26:6 わたしが国に平和を与えるから、あなたがたは安らかに寝ることができ、あなたがたを恐れさすものはないであろう。わたしはまた国のうちから悪い獣を絶やすであろう。つるぎがあなたがたの国を行き巡ることはないであろう。
26:7 あなたがたは敵を追うであろう。彼らは、あなたがたのつるぎに倒れるであろう。
26:8 あなたがたの五人は百人を追い、百人は万人を追い、あなたがたの敵はつるぎに倒れるであろう。
26:9 わたしはあなたがたを顧み、多くの子を獲させ、あなたがたを増し、あなたがたと結んだ契約を固めるであろう。
26:10 あなたがたは古い穀物を食べている間に、また新しいものを獲て、その古いものを捨てるようになるであろう。
主に聞き従い、その言葉を守り行い、御言葉に約束された祝福に、豊かなあずかっていく皆さんでありますように!
イエス様のお名前によって祝福します!