メッセージ - パウロとテモテから学ぶ真の親子関係の絆(2テモテ1:1-8)
主日礼拝
パウロとテモテから学ぶ真の親子関係の絆(2テモテ1:1-8)
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週報/メッセージ(説教)概要
本日は父の日、普段から一家を守り養うために働いている父に感謝する日である。私達には肉の父がおり、霊の父もいる。たとえ血の繋がりはなくても、キリストにあって、血の繋がりよりも濃い「真実な父子関係」がある。今回、パウロとテモテの霊的父子関係から、キリストにある親子関係のあり方を見直して行きたい。
パウロは結婚はしておらず、子はいない。しかしテモテを「真実のわが子」(1テモテ1:2)と呼んだ。つまり、福音を伝道されて、信じて、霊において新しく生まれた人にとっては、イエス様を伝えてくれた人こそ霊における真の親であり、また、常日頃から御言葉によって霊的に養っている人こそ、真実の父、また母なのだ。
霊の親は、夜となく昼となく、霊的に面倒を見ている「真の子供」のため、祈るものである。パウロは日頃、夜昼祈る習慣があり、その祈りの内で、いつもテモテの事を思い起こしていた(2テモテ1:3)。
『わたしは、あなたの涙を「おぼえ(させられ)ており(現在形受動態)」、あなたに会って喜びで満たされたいと、切に願っている。』(4節) パウロはこの時、聖霊によって、テモテの顔が思い浮かばされたが、その顔は、涙を流していた…。それでパウロは、是非ともテモテに会いたいと思った。けれども今、牢に繋がれており、しかももうすぐ処刑される事が何となく分かる。その状況で、このテモテへの手紙を書くに至った。
現代は、顔を見たくなったり、声を聞きたくなったら、スマートフォンを取りだせば良いし、また何千キロの距離でも、車や飛行機で、すぐに行く事が出来る。しかし当時は、そう簡単には行かない。切に会いたい時は、ただ相手を思い巡らし、祈る以外には無かった。私達も、霊的息子・娘を養う時、日夜、愛を込めて祈り続けるなら、彼らの状況が、霊によって良くわかる。あ、今この子は泣いている。今この子はうまくやっている、と。世の理論やモノ、方法に手軽に手を伸ばす以前に、よく祈るなら、その子は健全に育つのだ。
テモテはその時、なぜ涙を流すような状況だったか。彼はその当時、エペソ教会の担任牧師としてパウロから按手を受け、若きリーダーとして頑張っている最中だった。当時、エペソの教会は、異端がはびこる危険性があり、教会の中でも諸々の問題があった。そんな彼に、パウロは的確にアドバイスをする。
『こういう訳で、あなたに注意したい。わたしの按手によって内に頂いた神の賜物を、再び燃えたたせなさい。というのは、神が私達に下さったのは、臆する霊ではなく、力と愛と慎みとの霊なのである。』(6-7節)
今、本当に私達も、涙を流したい時代に生きている。コロナがはびこり、諸々の情勢は悪化し、将来の不安がある。若い世代がこれから生きていく将来のため、自分達は何を彼らに備え、残してやれるだろうか…。
パウロはアドバイスする。全ての肉の親・霊の親に、全て涙を流しながら任に当たっている働き人に、また、リーダー達に。「神がわたしたちに下さったのは、臆する霊ではなく、力と愛と慎みとの霊なのである」と。
私達に助け主・聖霊が来るなら、イエス様が成したわざをする事ができ、また、それ以上の事ができる!
その助け主は、臆病の霊ではなく、力と愛と慎みの霊である。聖霊の第一の現れは「力」であるが、ただのイケイケな力ではなく、慎みの霊でもある。その、力と慎みとの中心にあるのが「愛」、これこそ重要である。
全き愛は、恐れを締め出す。もし恐れているなら、愛が全うされていない状態だ。しかし子供や兄弟姉妹を何とかしてやりたい、という愛が燃え立たされているなら、恐れず、ひるまず、大いなる働きをしていく。
テモテは思い起こす事が出来た。自分は、パウロから按手を受け、その時にいただいた霊は、力と愛と慎みの霊だ!と。 その後、テモテが素晴らしい牧会をして教会を成長させた事は、エペソ教会の遺跡が物語っている。今は廃墟だが、エペソ教会は、長さ400メートル、馬が内部を通れるほどの建物だった。
肉の親子関係であれ、霊の親子関係であれ、私たちはどれほど、愛をもって父母の役割を果たしているだろう。あるいはどれほど、日頃養いをいただいている父母に感謝しつつ従っているだろう。
私達もパウロにならい、子のために日夜、祈りに覚えるべきである。また、テモテのように、霊の父母からいただいた御言葉を思い起こし、与えられている御言葉と聖霊によって、力と、愛と、慎みに富んだ働きをしてゆくべきである。私達はますます立派な霊の親となり、また、霊の養いをいただいている霊的な父母を敬い、素晴らしい愛の関係を保っていく皆さんでありますように、イエス様のお名前によって祝福します!