メッセージ - 主から特別扱いをされているキリスト者(詩篇68篇)
詩篇 講解説教
主から特別扱いをされているキリスト者(詩篇68:1-18)
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詩篇68篇表題『聖歌隊の指揮者によってうたわせたダビデの歌、さんび』
・この詩もまたダビデによるもので、神の民がいかに特別に扱われているかを感謝し主をほめたたえている。
・まずは、神の民に敵対する者、神の敵がなくなってしまうように、という祈りから。(1-2節)
68:1 神よ、立ちあがって、その敵を散らし、神を憎む者をみ前から逃げ去らせてください。
68:2 煙の追いやられるように彼らを追いやり、ろうの火の前に溶けるように悪しき者を神の前に滅ぼしてください。
・私達は、神に敵する人が滅ぼされますように、というより、その人の中の、神に敵する性質が滅ぼされますように、と祈るほうが、御心に適っている。
・それに比して、神の民には喜びが備えられる。
68:3 しかし正しい者を喜ばせ、神の前に喜び踊らせ、喜び楽しませてください。
68:4 神にむかって歌え、そのみ名をほめうたえ。雲に乗られる者にむかって歌声をあげよ。その名は主、そのみ前に喜び踊れ。
・雲に乗られる方、それは黙示録1:7にある通り、イエス・キリストである。
・その御方が来る時、彼を突き刺した者はことさら悲しみ、地の王たちは恐れまどう。
・しかし神の民は、喜び踊る。
・5-10節までは、なやむ者への配慮と、神の民に対する備えが記されている。
68:5 その聖なるすまいにおられる神は/みなしごの父、やもめの保護者である。
68:6 神は寄るべなき者に住むべき家を与え、めしゅうどを解いて幸福に導かれる。しかしそむく者はかわいた地に住む。
・そむく者(サーラル)は、背を向ける者、反抗的な者を意味する。そのような者は、かわいた地(やけつく地)に住む。
68:7 神よ、あなたが民に先だち出て、荒野を進み行かれたとき、〔セラ
68:8 シナイの主なる神の前に、イスラエルの神なる神の前に、地は震い、天は雨を降らせました。
68:9 神よ、あなたは豊かな雨を降らせて、疲れ衰えたあなたの嗣業の地を回復され、
68:10 あなたの群れは、そのうちにすまいを得ました。神よ、あなたは恵みをもって/貧しい者のために備えられました。
・神の民がエジプトで悩んでいた所、主はそこから導き出して、荒野でやしない、シナイ山で偉大な顕現の元、律法を授けられた。
・また、約束の地を雨で潤し、すばらしい相続地として備えて下さった。
68:11 主は命令を下される。おとずれを携えた女たちの大いなる群れは言う、
68:12 「もろもろの軍勢の王たちは/逃げ去り、逃げ去った」と。家にとどまる女たちは獲物を分ける、
・ここに、獲物を勝ち取る女たちと、逃げ去り、逃げ去る王たちが登場する。
・女たちは誰か。彼女らは良きおとずれを告げる女達、大いなる群れを成す女達である事から、キリストの花嫁、教会をあらわしていると言える。
・彼女たち教会は、地上の王たちから獲物を分捕る。教会は、世の支配者に勝利するキリストと共に、彼らから分捕る者たちなのだ。
68:13 たとい彼らは羊のおりの中にとどまるとも。はとの翼は、しろがねをもっておおわれ、その羽はきらめくこがねをもっておおわれる。
・羊のおりとは、まことの牧者キリストに囲われている私達・主の羊が養われている教会をあらわす、と言える。
・その羊のおりの中で、鳩が、銀で囲われ、その羽が黄金で覆われている。
・雅歌書にある通り、まことの花婿である主は、私達・花嫁である教会に「鳩」と呼んでくださり、銀で、金で飾り立ててくださる。
雅歌1:10 あなたのほおは美しく飾られ、あなたの首は宝石をつらねた首飾で美しい。
1:11 われわれは銀を散らした金の飾り物を、あなたのために造ろう。
1:15 わが愛する者よ、見よ、あなたは美しい、見よ、あなたは美しい、あなたの目ははとのようだ。
68:14 全能者がかしこで王たちを散らされたとき、ザルモンに雪が降った。
68:15 神の山、バシャンの山、峰かさなる山、バシャンの山よ。
68:16 峰かさなるもろもろの山よ、何ゆえ神がすまいにと望まれた山をねたみ見るのか。まことに主はとこしえにそこに住まわれる。
・世の中に立派な山々はたくさんあるが、それらの山々は、神がすまいとされる山、主を礼拝するシオンの山、神の教会を妬む。
・なぜなら教会は、主が住まわれるという事は、一切のものを、一切のものによって満たすお方が満ちている所だからである。
68:17 主は神のいくさ車幾千万をもって、シナイから聖所に来られた。
・主を持っているという事は、すなわち、全てを持っている、という事である。
68:18 あなたはとりこを率い、人々のうちから、またそむく者のうちから/贈り物をうけて、高い山に登られた。主なる神がそこに住まわれるためである。
・この箇所は新約エペソ書で引用されている。
エペソ4:8 そこで、こう言われている、/「彼は高いところに上った時、/とりこを捕えて引き行き、/人々に賜物を分け与えた」。
4:9 さて「上った」と言う以上、また地下の低い底にも降りてこられたわけではないか。
4:10 降りてこられた者自身は、同時に、あらゆるものに満ちるために、もろもろの天の上にまで上られたかたなのである。
・教会の主人であるキリストは、高い天から降りて来られ、低い所へと、しかも、十字架の死へと降られた。
・しかしよみがえり、多くの捕虜を引き連れて、天に昇られた。
・そのキリストの捕虜がすなわち私達キリスト者であり、悪魔サタンの圧政の下にいた所から、分捕り返され、栄光の神の支配へと移された。