メッセージ - 幕屋についての詳細な指示(出エジプト記25:1-9)
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『すべてあなたに示す幕屋の型および、そのもろもろの器の型に従って、これを造らなければならない。』(出エジプト記25:9)
25章以降、荒野の民の礼拝の中心である「幕屋」の建造と、それに関わる全ての用具を作るにあたっての主の指示が続く。
その内容は設計書や仕様書そのもので、建造物の材料や寸法から、個々の什器の形や色に至るまで、詳細に指示されている。
聖書通読を挑戦する人にとって、最初の山となりやすい所で、一体、この内容が私達に何の関係があるのか、と感じる事が多いかもしれない。
主はなぜ、幕屋についてそこまでの緻密な指示を出されたのか。
それは、これら幕屋の建造物や器物は「天の型」であり、人に天の有様を示すためである。
『彼らは、天にある聖所のひな型と影とに仕えている者にすぎない。それについては、モーセが幕屋を建てようとしたとき、御告げを受け、「山で示された型どおりに、注意してそのいっさいを作りなさい」と言われたのである。』(ヘブル8:5)
『このように、天にあるもののひな型は、これらのものできよめられる必要があるが、天にあるものは、これらより更にすぐれたいけにえで、きよめられねばならない。ところが、キリストは、ほんとうのものの模型にすぎない、手で造った聖所にはいらないで、上なる天にはいり、今やわたしたちのために神のみまえに出て下さったのである。』(同9:23-24)
主は、これらの細やかな指示を、当てずっぽうにされたのではない。天にはまことの幕屋、まことの聖所があり、その模型を造らせるために指示されたのだ。
人が地上の幕屋を見る時、天の模型を見ているのであり、人が地上の幕屋で礼拝する時、天でのまことの礼拝の”型”を行なっているのである。
『主はモーセに言われた、「イスラエルの人々に告げて、わたしのためにささげ物を携えてこさせなさい。すべて、心から喜んでする者から、わたしにささげる物を受け取りなさい。』(出エジプト記25:1-2)
地上の幕屋は、聖徒達の捧げ物が元となって、造られる。そしてその元は、エジプトから分捕ったものである。
同じように私達も、サタンが所有権を持っている世から分捕って神の国のものとし、それを主に捧げるべきである。
捧げ物をする際、心から進んで捧げる捧げ物をこそ、主は喜ばれる。
主はその捧げ物を豊かに用いられ、さらに感謝が捧げられるように、祝福を増し加えて下さる。しかし、嫌々ながら捧げるような捧げ物は、主は喜ばれない。
『少ししかまかない者は、少ししか刈り取らず、豊かにまく者は、豊かに刈り取ることになる。各自は惜しむ心からでなく、また、しいられてでもなく、自ら心で決めたとおりにすべきである。神は喜んで施す人を愛して下さるのである。神はあなたがたにあらゆる恵みを豊かに与え、あなたがたを常にすべてのことに満ち足らせ、すべての良いわざに富ませる力のあるかたなのである。』(2コリント9:6-8)
天のまことの幕屋でも、地上の聖徒の捧げ物が元となっているものがある。
人が地上で主のために為した事は、天において宝として積まれ、決して朽ちる事が無い。(マタイ6:20)
主にあって勝利を得る者は、神の聖所の柱とされ(黙示録3:12)、また、聖徒たちは神の子羊の花嫁なる「聖なる都」とされ、高価な色とりどりの宝石で飾られ(黙示録21章)、この花嫁が着せられる光り輝く麻布は、聖徒たちの正しい行ないである。(黙示録19:8)
天においては、神の幕屋が人とともにあり、神は人と共に永遠に住まわれるのである。(黙示録21章)
私達が地上の幕屋で主に仕える事は、天におけるまことの礼拝の前味わいをしているわけである。