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メッセージ - 放置という対処 - いつ爆発するか分からない時限爆弾(2サムエル記13:28-39)

放置という対処 - いつ爆発するか分からない時限爆弾(2サムエル記13:28-39)

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礼拝メッセージ説教音声配信 » 講解説教(旧約) » 2サムエル記
執筆 : 
pastor 2015-9-7 6:05

放置という対処 - いつ爆発するか分からない時限爆弾(2サムエル記13:28-39)
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メッセージ音声

ダビデ王子の兄妹間で起きてしまった姦淫事件について、親であるダビデも、加害者のアムノンも、果たされるべき責任は果たされず、指導や懲らしめも無いまま、また、被害者のタマルに対する正当な補償も手付かずのまま、二年の歳月が経った。
ダビデもアムノンも、特に何もしないままに時が過ぎ、事件の重大さは月日を追うごとに段々薄れて行ったようであるが、タマルの兄アブシャロムは、その間、沈黙を守りつつも、復讐心を心に育んでいた。
そして時が熟したと見られる時、彼は遂に行動を起こす。

『そこでアブサロムは若者たちに命じて言った、「アムノンが酒を飲んで、心楽しくなった時を見すまし、わたしがあなたがたに、『アムノンを撃て』と言う時、彼を殺しなさい。恐れることはない。わたしが命じるのではないか。雄々しくしなさい。勇ましくしなさい」。アブサロムの若者たちはアブサロムの命じたようにアムノンにおこなったので、王の子たちは皆立って、おのおのその騾馬に乗って逃げた。』(2サムエル記13:28-29)
アムノンは、自分が強姦した相手の兄・アブシャロムが主催する宴席で、酔って、上機嫌になった。
自分が陵辱した相手の兄の前で、酔って上機嫌になれるようなアムノンの神経を見ると、やはり彼は、「自分がした事」への後ろめたさは、持ちあわせていなかったのだろう。
そこを彼は刺され、殺された。
こうして、預言者ナタンを通して主が警告した通り、ダビデの家に、剣の災いと、姦淫の恥がつきまとうようになってしまった。
それは、ダビデ自身が犯した姦淫と血の罪の結果である。

『しかしダビデの兄弟シメアの子ヨナダブは言った、「わが主よ、王の子たちである若者たちがみな殺されたと、お考えになってはなりません。アムノンだけが死んだのです。これは彼がアブサロムの妹タマルをはずかしめた日から、アブサロムの命によって定められていたことなのです。それゆえ、わが主、王よ、王の子たちが皆死んだと思って、この事を心にとめられてはなりません。アムノンだけが死んだのです」。』(2サムエル記13:32-33)
このヨナタブは、アムノンに、タマルと二人きりになれる方法を入れ知恵をした、あのずる賢い男である。
つまり、彼がこれら一連の事を起こした張本人とも言える。
彼は「アムノンの友人」であると言いつつも、そのアムノンが殺されてしまった事について、動揺なく報告できる神経の持ち主であり、また、彼自身の言葉からは、自分もこの事を引き起こした事の一端を担っているというような悔悟の念が、微塵も感じられない。
『鉄は鉄をもって研磨する。人はその友によって研磨される。』(箴言27:17)
アムノンは実に、自分の身を滅ぼす「悪い友」を持ってしまったようである。

『彼が語ることを終った時、王の子たちはきて声をあげて泣いた。王もその家来たちも皆、非常にはげしく泣いた。』(2サムエル記13:36)
ダビデ王も、王子たちも、家来たちも、心から悲しんだ事だろう。こんな罪の応酬が、王家の中で起きてしまったのだ。
第三者から見れば、アムノンのような、妹を力づくで犯すような者は、死んで然るべしと思えるかもしれないが、しかしダビデは、彼ら全員の父である。どれ程、心刺されただろう。
また、私達の父なる神様は、私達・主にある兄弟姉妹同士でいがみあい、殺し合い、はずかしめ合うとするなら、どれ程心痛められるだろう。

『しかしアブサロムはのがれて、ゲシュルの王アミホデの子タルマイのもとに行った。ダビデは日々その子のために悲しんだ。アブサロムはのがれてゲシュルに行き、三年の間そこにいた。王は心に、アブサロムに会うことを、せつに望んだ。アムノンは死んでしまい、ダビデが彼のことはあきらめていたからである。』(2サムエル記13:37-38)
アブシャロムは長男を殺した後、母の故郷ゲシュルに逃れた。ゲシュルの王タルマイはアブシャロムにとって祖父である。
ダビデはアブシャロムを心にかけており、あれから3年も過ぎた後、ダビデはアムノンの事についても慰めを得たため、彼はアブシャロムに会う事を、切に望んでいた。

アブシャロムは、ダビデにとって、大事な長男アムノンを殺した、張本人である。
しかし、アムノンはアブシャロムに殺されても仕方ない事をしたのであるし、アブシャロムの殺意を汲み取りもせず放置し放ったらかしのままにしたのは、親であるダビデである。
だから、お互い会いたいとしても、いざ会った時、自分をどういう立ち位置に置いて接して良いのか、どう話を切り出せば良いのか、互いに分からなかったのではなかろうか。
それで3年という期間、互いに何も切り出せないままの「放置の状態」だったのではないだろうか。

もしダビデがアブシャロムを呼び寄せて、長男を殺した事について懲らすとするなら、それなら、なぜアムノンは懲らさずにいて、今更アブシャロムだけ懲らすのか、と言われると、何も言えないだろう。
ダビデは、「懲らすべき事を何もせず放置したまま」という、非常にまずい対応をした故に、それによって首根っこ掴まれ、子たちにもはや何も出来ず、そのダビデの「何も出来なさ」が、今度はアブシャロムをも滅びへと導いてしまう。

面倒くさい事をすぐに対処せず、「放置」したままにする。それは楽かもしれない。
しかし放置されればされる程、その期間に沸々と育ってしまう良からぬものがあり、やがてそれが爆発するなら、取り返しの付かない悲惨な事になってしまう事が多々あるという事も、忘れてはならない。

私達も、このダビデ王家のいびつな親子関係から、学ぶべきである。
親子同士、あるいは家族同士、普段からしっかり心を通じ合わしておくべきであり、もし何かを犯したなら、すぐに懲らすべきは懲らし、責任を取らせるべきはしっかり取らせるのだ。
そうでないと、状況はどんどんいびつに、不健全になって行ってしまい、ついには取り返しの付かない事になってしまうから。

人の心は、愚かさに繋がれている。
御言葉という杖によって、それが断ち切られる。
私達は普段から御言葉によって養われ、互いに教え戒めあいつつ、愚かさを除き去り、そうして信仰の継承をしっかりして行く者でありたい。

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