メッセージ - 太古より封じられてきた秘密を解くお方(黙示録5:1-5)
太古より封じられてきた秘密を解くお方(黙示録5:1-5)
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ヨハネはまたさらに、天で隠されていた秘密を見せられる。
『わたしはまた、御座にいますかたの右の手に、巻物があるのを見た。その内側にも外側にも字が書いてあって、七つの封印で封じてあった。また、ひとりの強い御使が、大声で、「その巻物を開き、封印をとくのにふさわしい者は、だれか」と呼ばわっているのを見た。しかし、天にも地にも地の下にも、この巻物を開いて、それを見ることのできる者は、ひとりもいなかった。巻物を開いてそれを見るのにふさわしい者が見当らないので、わたしは激しく泣いていた。』(黙示録5:1-4)
太古より、全能の父なる神によって計画され、人知れず、長らく封じられて来た秘密がある。
ヨハネに、この天上の幻が見せられた時点で、人類史上初めて、その封じられてきた秘密が「あった」という事が、明らかにされたのだ。
終わりの時代になれば、なる程、多くの人々は、知識を求め、色々と探り調べる事になる。(ダニエル12:4)
事実、今も聖書の秘密について、多くの人々が色々な説を起こし、諸説や議論が咲き乱れているが、私達はそうした事どもに参加する必要は無いし、してはならない。
私達は主がダニエルに言った言葉に注目すべきである。
『わたしはこれを聞いたけれども悟れなかった。わたしは言った、「わが主よ、これらの事の結末はどんなでしょうか」。彼は言った、「ダニエルよ、あなたの道を行きなさい。この言葉は終りの時まで秘し、かつ封じておかれます。多くの者は、自分を清め、自分を白くし、かつ練られるでしょう。しかし、悪い者は悪い事をおこない、ひとりも悟ることはないが、賢い者は悟るでしょう。・・・しかし、終りまであなたの道を行きなさい。あなたは休みに入り、定められた日の終りに立って、あなたの分を受けるでしょう」。』(ダニエル12:8-13)
あの、主から愛されたダニエル、知恵深いダニエルさえ悟れずに主に聞いた秘密に対し、主は「それは封じておかれる」「あなたの道を行きなさい」と答えられた。
私達もダニエルのように、「いつ」とか「どんな時」とか、知る必要はない。(使徒1:7)
それよりも、主から与えられた道のりを、イエス様が来られる日まで、走り尽くすべきなのだ。そうして、走るべき道のりを終えた後に、受けるべき報いがある。
ヨハネは、この巻物を開いて封印を解ける者が誰もいない事で、激しく泣いた。
それは、この巻物を解く事は、とても切実な事だったからである。
天上の、地上の、地の下の全存在にとって、とても切実な。
もし、これが解かれないままであるなら、天上・地上・地下において封じられていた諸々の問題は、解決されないまま置かれ、神が定めた「完成」には至らないままになってしまう。
ところが、ダニエルの時には明かされなかった諸々の秘密は、黙示録で次々と明らかにされて行く。
なぜなら、「勝利され、封印を解く事ができるお方」があらわれたからだ。
『すると、長老のひとりがわたしに言った、「泣くな。見よ、ユダ族のしし、ダビデの若枝であるかたが、勝利を得たので、その巻物を開き七つの封印を解くことができる」。』(黙示録5:1-5)
ここの「勝利(ニカオ)」のギリシア語は、直接法アオリスト形能動態という、特殊な時制が使われている。
それはすなわち、この「勝利」は、過去のある時点において「完結」され、全問題は「解決済み」となり、その勝利以降、その効力は今に至るまでのみならず、これから後もずっと続いていく事だ。
その、決定的勝利をした時点は、「ほふられた時」、すなわち、十字架である。
ユダ族から出たしし(ライオン)、勝利された「ダビデの根」、それはまさしく、イエス・キリストである。
勝利した彼には、全能の父なる神から全権が委譲され、次々と封印を解いて行くのだが、その都度、はるか昔に神によって用意されていたスケジュールが動き出し、隠されていた秘密が露わにされていく。
アダム以降、人類が抱え持ってしまった深刻な問題、天においても地においても、地の下においても、誰にも解決できなかった諸々の問題は、この、ほふられて勝利した小羊キリストによって、どんどん解決されて行くのだ。