メッセージ - イスラエル最悪の王の性質は「どっちつかず」(1列王記20:1-12)

イスラエル最悪の王の性質は「どっちつかず」(1列王記20:1-12)

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pastor 2016-9-7 10:30

イスラエル最悪の王の性質は「どっちつかず」(1列王記20:1-12)
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主は、それまで人々を主に立ち返らせるために、大いなる御業をイスラエルに示されたが、それにも関わらず、頑として主に立ち返らなかった。
そこで主は、立ち返らない者達を、これから「剣で殺す」事を宣言をされたが、主はすぐにはしない。
なお悔い改めて立ち返るチャンスを与えるために、主こそ力強い方、憐れみ深い方である事を、さらに示される。

この20章においては、主はエリヤ以外の預言者をアハブに遣わして取り扱われる。
アハブの預言者に対する態度は、エリヤに対してとは違い、一見好意的なもののように見える。
結局、彼は主に従いたいのか従いたくないのか、主の預言者を殺したいのかそうでないのか、はっきりしない立場を続けているが、この20章を見ると、もっと分かって来る。
アハブは誰に足してもNOを言わない、「どっちつかず」の性質であるかが。

何に対してもNOを言わない。それは一見、やさしくて平和的であるかのように、無害であるかのように見えるが、実をいうとそれは、熱いか冷たいかのどちらかより遥かに有害な性質だ。
事実、どっちつかずであった彼は、イスラエル史上最悪の王として数えられてしまっているし、また、どっちつかずだったポンテオ・ピラトも、イエス様を苦しめた者として数えられてしまっている。
誰にも反対しない、NOと言わない自分を「やさしい」「人格者だ」と自己評価している人は、実は、その煮え切らない態度が、自分の人生に多くの災いをもたらし、自分の家族や配下の人達から嫌われている原因であると、知るべきである。

シリヤの王ベン・ハダデは、大軍を率いてイスラエルを取り囲んだ時、イスラエルは干魃のため、無能な王の故に弱体化してしまっており、軍隊はほとんどいなかった。
そのような状況で、アハブ王は、シリヤの王から好き放題な事を言われる。
『スリヤの王ベネハダデはその軍勢をことごとく集めた。三十二人の王が彼と共におり、また馬と戦車もあった。彼は上ってサマリヤを囲み、これを攻めた。また彼は町に使者をつかわし、イスラエルの王アハブに言った、「ベネハダデはこう申します、『あなたの金銀はわたしのもの、またあなたの妻たちと子供たちの最も美しい者もわたしのものです』」。』(1列王記20:1-3)

神の民が、随分となめられたものであるが、アハブは、主にも、預言者にも、家来にさえも相談せずに即答してしまう。
『イスラエルの王は答えた、「王、わが主よ、仰せのとおり、わたしと、わたしの持ち物は皆あなたのものです」。』(1列王記20:4)

これは、脅して来る者に対しては最悪の答え方である。
脅して来る者、偽り者に対し、一番してはならないのは、「おおせのとおりです」と同意してしまう事だ。
悪しき者の脅しや偽り事に「同意」してしまうなら、相手はもっと図に乗って、さらに過酷な要求を突き付けて来るからだ。

自分は無理な要求を飲みました、頑張りました、そんな頑張ったわたしに免じて、優しく扱って下さい、などと考えるのは、妄想である。
脅しを仕掛けて来る者には、そんな思考パターンは、全く無い。
むしろ、もっと脅せばもっと搾り取れるだろう、と、さらに脅しの手を強めて来るのだ。
右の頬を打つ人には他の頬をも向けてやりなさい、という「主の御言葉に信仰をもって従う」事と、御言葉への信仰が全く捨て去られた人が「恐怖心から無抵抗になる」のとは、雲泥の差があるのだ。

『使者は再びきて言った、「ベネハダデはこう申します、『わたしはさきに人をつかわして、あなたの金銀、妻子を引きわたせと言いました。しかし、あすの今ごろ、しもべたちをあなたにつかわします。彼らはあなたの家と、あなたの家来の家を探って、すべて彼らの気にいる物を手に入れて奪い去るでしょう』」。』(1列王記20:5-6)
この通り、要求はもっと過酷になってしまった。
最初は、奪われるものはアハブの持ちものに限定されていたのに、今度は、アハブのみならず、家来の全部の家を自由に出入りして何でも奪い放題していい事になってしまった。

悪霊が人に入る時も、同じ原理である。
思いをガードせずに、空中に漂っているあの空想やこの空想を、両手放しで受け入れる事は、危険である。
空中は悪しき霊が座す所であり(エペソ2:2)、思いを開いて、漂っているあの霊この霊を受け入れてしまうなら、もっとたちの悪い者共に、ずかずか入り込まれてしまい、聞きたくもない霊の声が聞こえるようになり、ひどくなると、思いの中が悪霊どもの声々に圧殺され、突然笑い出したり、突然泣き出したり、意味不明な所作をいきなりし出したり、人の神経を逆撫でする絶妙なポイントをついて来たりして、どんどん人々から敬遠されてしまうのだ。
そのような人の性質は「無抵抗」「なんでも受け入れる」である。

だから、霊においても、実生活においても、ノーガードでいてはならない。
真理の帯で引き締め、正義の胸当で胸を守り、平和の福音を足に履き、信仰のたてを手に取って悪しき者の放つ火の矢を消し、救のかぶとをかぶり、御霊の剣、すなわち、神の言を取って悪しき者を攻撃するのだ。(エペソ6:14-17)
そして、絶えず祈り、御霊によって祈り、霊において目覚めておくべきだ。(同18節)

何もかも悪霊に束縛され、奪われ、人々から疎外されてしまった人が唯一、救われる方法は、「その人自身の意志で」イエス様に助けを求めに行く事である。
レギオンという大勢の悪霊は、なぜ鎖を引きちぎる程の脚の力をもってイエス様から逃げる事をしないで、わざわざイエス様の所へと足を進め、自ら追い出されるために行ったのか。
悪霊どもとしては、追い出されたくはなかったであろう。しかし「本人自身が、意思をもってイエス様の所に行く」事の足だけは、どんなに強力な悪霊が、何千匹がかりで阻止しようとも、それを止める事は出来ないのだ。(マルコ5章)

『そこでイスラエルの王は国の長老をことごとく召して言った、「よく注意して、この人が無理な事を求めているのを知りなさい。彼は人をつかわして、わたしの妻子と金銀を求めたが、わたしはそれを拒まなかった」。』(1列王記20:7)
アハブは相手の要求が過酷になった時、イスラエルの神にではなく、家来に相談した。
あんなにも、ありありと、イスラエルの神・主のわざを見ておきながら、主に帰らず、国をこんなにも弱体化させたまま何も出来ないでいる、というのに。

『すべての長老および民は皆彼に言った、「聞いてはなりません。承諾してはなりません」。それで彼はベネハダデの使者に言った、「王、わが主に告げなさい。『あなたが初めに要求されたことは皆いたしましょう。しかし今度の事はできません』」。使者は去って復命した。』(1列王記20:8-9)
ここまでで、アハブは、シリヤの王に対しても、家来に対しても、全部「イエス」の回答しか返していない。
最初、シリヤに対して「イエス」で答えたが、家来と相談した時、シリヤに対して「ノー」をしなさいという勧めを、アハブは「イエス」し、結果、アハブはシリヤに「ノー」を突きつける事となった。
このように、複数の、相反する人達に対して全部「イエス」で返すなら、おのずと必ず誰かを裏切る事になり、激しい怒りを買って、相手からも身内からも信用されなくなって行く。

『ベネハダデは彼に人をつかわして言った、「もしサマリヤのちりが、わたしに従うすべての民の手を満たすに足りるならば、神々がどんなにでも、わたしを罰してくださるように」。』(1列王記20:10)
つまり、自分の軍勢の人数は、サマリヤの砂粒の数よりも多いぞ、という脅しである。

『イスラエルの王は答えた、「『武具を帯びる者は、それを脱ぐ者のように誇ってはならない』と告げなさい」。』(1列王記20:11)
武具を帯びる者とは、これから戦いをしようとする者、それを脱ぐ者は、戦いで勝敗が決まった者の事である。つまりアハブが言いたいのは、まだ戦ってもいないのに勝ち誇ったような事を言うな、という事である。

『ベネハダデは仮小屋で、王たちと酒を飲んでいたが、この事を聞いて、その家来たちに言った、「戦いの備えをせよ」。彼らは町にむかって戦いの備えをした。』(1列王記20:12)
こうして、戦いの火蓋が切って落とされるが、アラムの軍勢は「地に満ちていた」のに対し、イスラエルの軍勢は「二つの群れのやぎのよう」であった。(27節)
軍勢の数で比べるなら、イスラエルに勝ち目は無い。

このような状態で、策も根拠も無く、ただ流されるままに戦いの火蓋が切って落とされてしまったが、主は、そんな無策・無謀・流されるまま危機に陥って行ったイスラエルに救いの手を差し伸べられる。
なぜなら、主こそ力があり憐れみ深く頼りがいのある神である事を、人々に示されるためだ。

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