メッセージ - 主権をもって秩序を創造された神 (創世記1:1)
主権をもって秩序を創造された神 (創世記1:1)
第一礼拝 Youtube動画 / 音声
賛美集会〜第二礼拝 Youtube動画
賛美集会音声
第二礼拝音声
週報/メッセージ(説教)概要
先週もまた、コーエン大学博士課程で、ヘブル思考による聖書解釈を学ぶために韓国に行って来た。
毎回、聖書の一つの書物をターゲットに(例えば、イザヤ書なら66章全部、レビ記なら27章まで全部)を5日間で学ぶという、非常に内容の濃い授業を受けてきたが、今回はなんと、「創世記1:1」だけで一日を費やし、「1章」だけで4日も費やし、そして全5日で学んだのはわずか1〜5章のみという、異例の講義だった。
それ程、創世記1章には、重要な意味が詰め込まれているのだ。今回はそれを少し分かち合いたい。
創世記1:1は、次の言葉で始まる。 בראשׁית ברא(ベレシート バラー) ベレシートは「はじめに」、バラーは「創造した」と訳されている。この二単語は、ヘブル語的には単語の繰り返しであり、繰り返し部分に下線を引くと、בראשׁית ברא、つまり「バラー」が繰り返されている。バラーは単に「創造する」と訳されているが、そこには「神は秩序を創った」事の意味が込められている。神は、「秩序」を繰り返して強調される。
創世記には、「信じなさい」という言葉は、一つも無い。ただ、神が宣言されたのみであり、信じる事は、言うまでもない大前提である。神の言葉、神の秩序を「本当にそう?」と疑問を投げかけて来たり、あれやこれやと批評を混ぜ込んで来たりするものは、全てサタンに由来する事は、3章に表れている。
ギリシャ思考は、分類し、批評し、多方面から分析するが、それはサタン由来である。神の言葉は、信じて宣言するものであって、探ったり議論するものではない。多くの人が、まず、自分の頭で理解しようとし、その理解したものを人にあげようとして多くの失敗をして来た。伝道とは頭で理解したものを説明するものではなく、まず信じ、信じた結果、豊かになったいのちと神の恵みを、そのまま流し出す事なのだ。
「バラー」は、秩序を創ったのみならず、その秩序を維持、保全、経営、進行する事も含まれている。
この、保持された秩序こそ、何より重要である。世界の法則の秩序が崩壊する時は、全宇宙が崩壊する時であり、私達一人一人も、もし、心臓や脳の秩序が少しでも崩壊するなら、深刻に大騒ぎする。
神は、秩序を宣言した故に、その「宣言」が今も働き、一人一人の体や、全宇宙の運行が為される。
毎日、瞬間瞬間、何気なく生きているようでも、実は神の秩序すなわち恵みの連続だ。どうして心臓は百年も休まずに動き続けるのか、寝ている間に止まったりしないだろうか、などと心配する人は、ほぼいない。
もし、「心臓を動かし続ける」という神の主権、命令、恵みを疑い、次の瞬間に心臓が止まってしまうのでは、と心配する人がいるなら、その人生は、ずっと心配と重荷を持ち続けなくてはならない。秩序が崩壊されているのだ。いかに多くの人が、サタンに惑わされ、要らぬ心配をして、人生の多くを台無しにしているだろう。
神の「恵み」とは、「秩序の回復」を意味する。神は元々、世界を完全な秩序の元に創造されたので、「回復」する必要は、無かった。しかし今時点、人は、恵みと回復を必要としている。なぜなら、世界も人も、呪われた状態となってしまったからだ。はじめに神は、完全な秩序を創られたが、そこに割り込んで来る者がいた。それが、サタンである。サタンは、神と私たちとの関係に入り込み、人間関係に入り込み、歴史に介入して秩序を崩壊させるのが仕事であり、そこには、何の躊躇も憐れみも無い。
サタンがある瞬間、ふっと入って来て、その場を支配すると、それまで平安だった心が一瞬でかき乱され、平穏だった関係が、突然壊される。どんなに光の天使のような成りでも、羊のような外見でも、それが来たとたんに、温度が下がり、思いや考えがイガイガしくなるのは、サタンが働いた時である。
ベレシート バラー。それは神が全宇宙を創造し、見えない秩序を定められた事であり、そしてそれを維持、保全、経営、進行しておられる事である。その秩序が崩れると、私達は何も出来ない無力な存在となる。
この神の秩序、神の主権を、背後で壊すのがサタンであり、しかもサタンは、人間を通して、神の秩序を破壊させる。神は元々、この世界を治めるようにと、人を創られた。神の言葉を信じ、その通り行うなら、創造のわざが起き、秩序が保たれ、全ての事は「良し」とされて行くが、サタンの思惑に従って神の主権を疑い、御言葉に逆らうなら、破壊と死が働いてしまう。神の宣言された言葉どおり生き、この破壊されてしまった世界に、福音という秩序を回復する皆さんでありますように!イエス様のお名前によって祝福します!