メッセージ - 主を尊ぶ者は尊ばれ、軽んじる者は軽んじられる(1サムエル記2:30)
主を尊ぶ者は尊ばれ、軽んじる者は軽んじられる(1サムエル記2:30)
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週報/メッセージ(説教)概要
いよいよ今週、コーエン日本ラーニングセンターの第一サムエル記の講義が東京にて行われ、天声の働き人はその奉仕と学びに行く。サムエル記を学ぶ上で知っておくべき重要なキーワードが3つある。それらは、キリスト者が正しく人生を送って行く上でも重要な事柄である。今回、その3つのキーワードを学びたい。
1つ目のキーワードは「間(בֵּין:ベイン)に立つ」という言葉である。サムエル記には祭司、預言者、そして王が登場し、それぞれ活躍するが、彼らは皆、神と人の「間に立つ」ために神から任命された者達である。
預言者は神の言葉を人に届け、祭司は人々に代わって神に執り成し、王は神に代わって正当な統治を地上で行うという「役割」があり、それは、私達キリスト者の役割でもある。キリスト者は皆、王族の祭司とされ、闇から光へと招いて下さった方を伝える役割が与えられている事が書いてあるからだ。(1ペテロ2:9)
しかし、王や祭司、預言者という特権的な「地位」だけを求め、「役割」をないがしろにするなら、その者は神から地位を剥奪されてしまう事例もまたサムエル記に記されている。大祭司エリの息子・ホフニとピネハスは、祭司の務めをないがしろにし、その特権を乱用して神への捧げものを人々から横取りし、神に仕える女性に手を出して神を軽んじた。その結果、この一族は祭司職という地位を剥奪されてしまった。(2-4章)
また、サウル王は、イスラエルで最初の王として神から任命されたのに、神の代理として正当な支配をせず、神の言葉を退けたため、神は彼を王座から退けた。それでもまだ王座の「地位」に固執し、新たに王として任職されたダビデを殺そうと何年も追い回した結果、非常に悲惨な最後を遂げてしまった。(15-31章)
世の人は「地位」を求めるが、私達は神と人との間(ベイン)に立つ「役割」を忠実に果たすべきである。そのような人にこそ神はさらに「地位」与える。もし地位に固執し特権を乱用するなら、取り上げられてしまう。
二つ目のキーワードは「כָּבַד:カバド」である。「カバド」は良い意味で用いられる場合は「栄光を捧げる、あがめる、尊ぶ」だが、悪い用いられ方では、「頑な・強情になる、(罪や災いが)重くなる」の意味となる。
祭司エリは自分の息子達を重んじ(カバド)、主を軽んじた為、主から言われる。「わたしはわたしを尊ぶ者を尊び(カバド)、蔑む者は軽んじる(קָלַל:カラル)」(2:30)。これは、サムエル記の重要キーワードである。
エリは後に、神の箱が敵に奪われた事を聞いた時、倒れ、首を折って死んだ。体が重かった(カバァド)からだ(4:18)。その時、彼の嫁は「栄光は去った」と言って、生まれた子にイ・カボテ(栄光なし)と名付けた。
しかし神をカバドする事には大きな報いがある。『あなたの財産と、全ての産物の初なりをもって主をあがめよ(カバド)。そうすれば、あなたの倉は満ちて余り、あなたの酒槽は新しい酒であふれる。』(箴言3:10)
また、もし主の聖日に自分の楽しむ事をせず、この日を尊び(カバド)、口を慎むなら、その人は主の喜びに溢れ、良い地を受け継がせ、高い地位を乗り通らせて下さる事が約束されている。(イザヤ58:13-14)
結局、神をカバドせず、神を軽んじて、自分の欲望にカバドを置くなら、神から捨てられ(マアス)てしまう。
三つ目のキーワードは、その「捨てる(מָאַס:マアス)」である。イスラエルの王政は人々が神を退けて(マアス)、人間の王を欲しがった所から始まった(8:7)。神はそれ故、王の圧制のために苦しんだとしても助けない事を、予め警告したが(11-18)、それでも民は聞かなかった。それで彼らは、後に苦しむ事になる。
王となったサウルは、神から託された王権を正しく行使せず、神の命令を二度もマアスした(退けた)ので、ついに神から言わる。「主はそのみ言葉に聞き従う事を喜ばれるように、燔祭や犠牲を喜ばれるであろうか。見よ、従うことは犠牲にまさり、聞くことは雄羊の脂肪にまさる。そむくことは占いの罪に等しく、強情は偶像礼拝の罪に等しいからである。あなたが主のことばを捨てた(マアス)ので、主もまたあなたを捨て(マアス)て、王の位から退けられた。」(15:23) 御言葉に聞き従う事こそ、神に喜ばれる最良のいけにえなのだ。
結局、御言葉を捨てる人は、神から捨てられ、御言葉を重んじる(カバド)人は、神からカバドされる。
神に召された私達は、神と人との間(ベイン)に立ち、神から与えられた賜物に従って、その与えられた役割を忠実に行使して行くなら、神からさらにカバドされ、さらに多くの賜物が与えられ、地位が高くなり、さらに神の国の働き人として重要な事に用いられていく。神に召されて栄光の務めができる事を喜び、有益な者として神にますます用いられていく皆さんでありますように!イエス様のお名前によって、祝福します!