メッセージ - レムエルの母より、王たるわが子へのメッセージ(箴言31:1-9)
主日礼拝
レムエルの母より、王たるわが子へのメッセージ(箴言31:1-9)
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週報/メッセージ(説教)概要
本日は母の日である。本日の箇所には、マサの王の母が、息子レムエルへ贈った言葉が記されている。母は子が正しい道を歩んで欲しいと願い、色々な言葉を残すが、特にここでは、子が「王」として正しく歩むためにどうすべきか、格別な愛情と共にアドバイスをしている。私達もキリストにあって「王なる祭司」とされている。(1ペテロ2:9)
私たちはどのようにして、王として正しく与えられている場を支配し、治め、また祭司として正しく務めをなし、人々を執り成す事ができるだろう。母の日である今日、レムエルの母からアドバイスを頂きたい。
『わが子よ、何を言おうか。わが胎の子よ、何を言おうか。私が願をかけて得た子よ、何をいおうか』(2節)
この言葉に、論理的な意味は見いだせないかもしれないが、彼女が主に願をかけて生んだ子・レムエルへの深い愛情と、うめきに溢れている。願いに願って与えられた子よ、王たるあなたが、道を踏み外さぬよう、また、王として正しく治める者となるように、何を言おうか・・・。その、考え抜いて出た言葉が、3節である。
『与えるな(置くな)、あなたの力(、富、権力)を、女達に。あなたの道を、王たちを摩耗・消滅させる者へ(与えるな)』(3節直訳) 女性は、男性にとって魅力的で、夢中にさせる存在だが、ここの「女」は複数形なので、5章でも示されている通り、神を知らない「異邦の女達」の事だろう。妻に対してはむしろ、「若い時の妻と喜び楽しめ、いつも彼女の愛に夢中になれ」と書いてある。しかし妻といえど、神の言葉より優先してはならない。神の言葉より妻の言葉を優先させた結果、アダムとエバはエデンから追い出されてしまった。
だから男性に限らず、女性も、夢中になりそうな異性や、溺愛しそうな相手には、気をつけるべきである。
本来、自分が保護者として養い守るべき相手に、力や富や権力をあずけ切って生殺与奪の権を与えてしまうと、神の国の秩序が脅かされてしまう。私達は、主従関係をはっきりさせ、御言葉を第一優先すべきだ。
4-7節はさらに、夢中にさせるものに対する警告が記されている。『レムエルよ、酒を飲むのは、王のする事ではない、王のする事ではない、濃い酒(シェカール)を求めるのは君たる者のする事ではない。』(4節)
シェカールは元々、うきうきさせるもの、夢中にさせ中毒性をもたらすのの意味である。今、私たちは、神の国とは関係が無い、そして、自分の意思で止める事が難しい、夢中にさせる何かがあるだろうか。レムエルの母は言う。その「シェカール」を求めるのは、王たる者のする事ではない、と。
5節では、王は勅令を定め(ハカク:文字を彫り込む事)、悩む人を正しくさばくいて幸せへと導くべきものである事が書いてあるが、酒は勅令を忘れさせ、さばきを曲げてしまう。私たちは日々、御言葉を宣言して心に刻み、学ぶべきことを脳に彫り込み、正しくさばくべきである。そういった本来しなくてはならない事から離れさせたり、取り組まなければならない勉強や仕事を、かったるく思わせたりするものが、酒である。
レムエルの母は、繰り返す。 酒を飲むのは、王のすることではない、王のすることではない、と。
祭司も、シェカールの類を取るべきではない。レビ記10章には、大祭司の息子達が至聖所にむやみに入って焼き殺された事件があり、そのすぐ直後、祭司たるものは務めに入る時、ぶどう酒や強い酒を飲んではならない、という命令が定められた。酒に酔ったまま、聖なる所に入るなど、もっての他なのだ。
私たちは、ぼんやりさせ現実を忘れさせるものに、かかずりあってはならない。すべき事は、王なる祭司として、御言葉の勅令を定め、御言葉によって正しく物事をさばき、迷える人々に道を開かせていく事である。
『あなたは黙っている人のために、すべてのみなしごの訴えのために、口を開くがよい。口を開いて、正しいさばきを行い、貧しい者と乏しい者の訴えをただせ。』(8-9節) 王たるものは、苦しんでいる人々のために積極的に口を開き、悪がはびこらないよう、正しくさばくべきであると命じている。その、正しいさばきが出来るための知恵は、御言葉に養われる事によって、である。
母はいつも思う。子には良いものをあげたい、と。しかし、子が求めるものは何でも無条件に与えるものではない。おりにかなった御言葉を与え、時宜にかなったものをあげることによって、子は、正しく育っていく。
レムエルの母は、おりにかなった正しいことばで息子を養った。そして偉大な王になっていくために必要なものが、御言葉である。御言葉によって養われ、また御言葉によって子を正しく育て上げ、立派な王として成長して行く皆さんでありますように!イエス様のお名前によって祝福します!