メッセージ - ハマンとパウロの違い―心の天秤に何を据えるか(エステル記5:9-14)

ハマンとパウロの違い―心の天秤に何を据えるか(エステル記5:9-14)

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執筆 : 
pastor 2026-7-13 4:41

ハマンとパウロの違い―心の天秤に何を据えるか(エステル記5:9-14)

メッセージ音声

【概要】

ペルシャ帝国の高官ハマンは、ユダヤ人モルデカイが自分に敬意を払わないことに憤り、持てる富や名誉も虚しく感じました。この出来事を通して、私たちの心の天秤にイエス様を据え、どんな状況でも揺るがず、満足する秘訣を学びます。

【聖書箇所】

  • エステル5:9-14

  • 詩篇127

  • ピリピ4:11

  • ガラテヤ6

  • ローマ12:19

【励ましの言葉】

イエス様を心の中心に据えるなら、パウロのようにどんな境遇にあっても満足することができます。イエス様があなたの報酬であり、あなたを強くしてくださる方なので、何事にも揺るがされることはありません。

【戒めの言葉】

ハマンのように、怒りや妬み、嫉妬に心を支配させてはいけません。たとえ全世界の富を手にしたとしても、心の天秤が壊れていれば、ささいなことで全ての喜びを失ってしまいます。

【勧めの言葉】

自分の心の天秤を点検しましょう。もし何をもっても満たされないと感じるなら、イエス様を心の中心に据え、その方に重きを置くべきです。人や状況ではなく、イエス様こそがあなたの揺るがない基盤です。

【悔い改めの促しの言葉】

もし私たちが人からの評価や態度によって一喜一憂し、心ない言葉に傷つき、怒りや憤りを抱えているなら、その心の状態を神の御前に告白しましょう。ハマンの罠に陥ることなく、イエス様を心に据え直すことができるよう、赦しと力を求めましょう。

【***詳細***】

皆さん、こんにちは。2026年7月13日、久しぶりにエステル記から恵みをいただきたいと思います。今日の箇所はエステル記5章9節から14節です。

このエステル記を読むと、神様のタイミングと、神様が働かれる空間がいかに美しく備えられているかを見ることができます。前回、王妃エステルは命がけで王の前に立ち、金の笏を差し伸べられて一命を取り留めました。王は「願いは何か。王国の半分でも与えよう」とまで言いましたが、エステルはすぐには願いを告げず、「私が設ける宴会に、ハマンと一緒にお越しください」とだけ頼みました。

その宴会の席でも、王は再び願いを尋ねましたが、エステルは「明日もう一度私が設ける宴会にお越しください」と言い、さらに一日、願いを告げるのを先延ばしにしました。なぜ彼女がそうしたのか、聖書は記していません。しかし、確かなことは、エステルが一日、また一日と引き延ばしたことによって、その間に神様が働かれる「間(ま)」が設けられたということです。

私たちも、神様が働かれる「間」を設けるべきです。私たちは時間に余裕ができると、すぐに自分のやりたいことで埋めてしまいがちですが、主が働かれるなら、私たちの働きよりもはるかに優れた御業をなしてくださいます。詩篇127編には「主は、その愛する者には、眠っている間にも、このように備えてくださる」と書かれています。今日は、神様が設けられたその「間」に、一体何をされたのかを見ていきましょう。この物語には「神」という言葉は一言も出てきませんが、その背後で神様が何をされていたかを見ることができます。

さて、今日の箇所の中心人物であるハマンは、王妃エステルが設けた宴会から、喜び勇んで上機嫌で帰途につきました。彼はペルシャ帝国で王に次ぐ地位にあり、王妃主催のプライベートな宴会に、王以外でただ一人招かれたのです。これ以上の栄誉はないでしょう。

しかし、その喜びは一瞬で台無しになります。9節の後半にはこうあります。「ところがハマンは、王の門のところにいるモルデカイが、立ち上がろうともせず、身動きもしないのを見て、モルデカイに対する憤りに満たされた。」この「憤り」はヘブライ語で「ヘマー」と言い、怒りや激情という意味の他に「毒」という意味もあります。人は何かに満たされる生き物ですが、何で満たされるかが問題です。ハマンは素晴らしい宴会を楽しんだはずなのに、家に持って帰ったのは、モルデカイを見たことで心に受けた「毒」でした。

その原因は、たった一人の男が自分に敬意を払って立ち上がらなかった、という些細なことでした。モルデカイが何かをしたわけではありません。ただ座っていただけです。それなのに、ハマンは勝手に毒を受け、その毒を家に帰って家族や友人にぶちまけます。

彼は家に帰ると妻や友人を呼び集め、自慢話を始めました。11節を見ると、彼が何を自慢したかが分かります。まず「富の栄光」。彼は帝国有数の資産家でした。次に「子供の多さ」。彼には10人の息子がいました。さらに、王が自分を高い位につけたこと、王妃の宴会に特別に招かれたこと、そして明日もまた招かれていること。彼は富も、家族も、地位も、名誉も、特権も、すべてを持っていました。将来はバラ色に見えたはずです。

しかし、彼は13節でこう言います。「しかし、私が王の門のところに座っているあのユダヤ人モルデカイを見なければならない間は、これら一切のことも私には何の役にも立たない。」これは直訳すると「これらすべては、私にとって釣り合わない」という意味です。彼の心の中の天秤は、片方に帝国のすべての栄誉、富、家族、特権が乗っているのに、もう片方にはたった一人の男、モルデカイが乗っていました。そして、ハマンにとってはモルデカイの方がはるかに重かったのです。

これが怒りの力です。怒りや妬み、嫉妬に満たされると、たとえ帝国の富を持っていても、たった一人の人間の態度で、そのすべてが無価値に感じられてしまうのです。モルデカイはハマンから何も奪っていません。ただ立ち上がらなかっただけです。しかし、ハマン自身の心の天秤が壊れていたために、すべてのものが虚しくなってしまいました。

天秤が壊れた人は「これらすべてのものは、私には何の値打ちもない」と言い出します。この言葉を口にした瞬間、ハマンは滅びへの道を歩み始めました。

では、天秤の用い方を正しくしたもう一人の人物を見てみましょう。それは使徒パウロです。彼は牢獄の中で書いたピリピ人への手紙でこう語っています。「私は、どんな境遇にあっても満足することを学びました。私は貧しくあることも知っており、富むことも知っています。満ち足りることにも、飢えることにも、富むことにも、乏しいことにも、ありとあらゆる境遇に対処する秘訣を心得ています。私は、私を強くしてくださる方によって、どんなことでもできるのです。」(ピリピ4:11-13)

パウロがこの手紙を書いた時、彼は囚人であり、無一文でした。家族もおらず、居場所は牢獄でした。一方、ハマンは帝国のナンバーツーでした。しかし、心の状態はどうだったでしょう。ハマンは「釣り合わない」と不満を抱いていましたが、パウロは「満ち足りている」と言いました。なぜなら、パウロの心の天秤にはイエス様が乗っていたからです。無限なるお方であるイエス様が心におられたので、パウロはどんな扱いを受けても、心が満たされていたのです。彼を敬う人などいない状況でも、彼の心は揺るぎませんでした。

皆さん、心の天秤にイエス様を据えてください。イエス様こそが、皆さんへの最高の報酬であり、ご褒美です。人から心ないことを言われたり、理解されなかったりする時こそ、内にいるイエス様を心に留めてください。そうすれば、ハマンのようにならず、パウロのように強くあることができます。

ハマンはその後、妻ゼレシュの助言に従い、モルデカイを処刑するための高さ50キュビト(約23メートル)もの柱を立てさせました。人を処刑するのに、これほど高い柱は必要ありません。これは、ハマンの高慢の高さそのものでした。「ハマンに逆らうとこうなるぞ」と、街中の人に見せつけたかったのです。

しかし、義なる者に悪を企むなら、その企みは自分に返ってきます。箴言には「穴を掘る者はそこに落ち込む」とあり、ガラテヤ人への手紙6章には「人は種を蒔けば、必ずその刈り取りをすることになります」とあります。皆さんもご存知のように、結局ハマンは、自分が立てたその柱に自分が吊るされることになりました。

一方、モルデカイは何をしていたでしょうか。彼はただ、灰をかぶり、断食して祈っていました。ハマンの企みなど知らなかったでしょう。しかし、彼が神に信頼し続けた時、神が動かれました。ローマ人への手紙12章19節にはこうあります。「愛する人たち。自分で復讐してはいけません。神の怒りに任せなさい。それは、こう書いてあるからです。『復讐はわたしのすること。わたしが報いをする、と主は言われる。』」

神様が働かれ、その夜、王は眠れなくなり、宮廷の記録を読ませました。そして、かつてモルデカイが王の命を救ったことが明らかにされ、事態は一変します。神様が、ハマンが自分で自分の処刑手続きを進めるように導かれたのです。

皆さん、今日、どうか自分の心の天秤を点検してください。もし何にも満たされないと感じるなら、それはあなたの状況の問題ではなく、心の天秤にイエス様を乗せているかどうかの問題です。イエス様以上に、他の誰かや何かを重んじてはいけません。イエス様を心の中心に据えるなら、どんな嵐が吹いても、決して揺るがされることはありません。主こそがあなたの相続財産であり、あなたへのお給料なのです。

敵があなたに罠を仕掛けても、イエス様を心に据えていれば、むしろその敵が自らの罠に陥るでしょう。イエス様にあって、揺るぎない人生を確立していきましょう。

【結論】

私たちの心の満足は、富や地位、名誉、あるいは他人の評価によって決まるものではありません。ハマンのように、それらすべてを持っていても、心に怒りと不満を抱えれば、すべては無価値になります。一方、パウロのように、すべてを失っても、心にイエス様がおられるなら、どんな状況でも満足し、強くあることができます。私たちの心の天秤にイエス・キリストという最も重いお方を据え、何事にも揺るがされない、主にあって満ち足りた人生を歩んでいきましょう。 

 

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